ダンジョンズ&ドラゴンズから始めよう
「ダンジョンズ&ドラゴンズオンライン “ストームリーチ”」(以下,DDO)は,そのもととなったテーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ 第3.5版」(以下,D&D)の基本ルールを踏襲している。そのため,なんの説明もなくいくつものD&D用語が当たり前のように登場し,D&D初心者にとってはなんのことやら分からないといった状況も起きているのではないだろうか。しかも困ったことに,マニュアルのどこをひっくり返しても,難解なD&D用語に対するフォローが見つからないのだ。
そこでここでは,DDOプレイヤーがキャラクターのステータスや武器/防具の性能を確認するときに最低限必要な,D&Dの基本的なルールについて,簡単に解説をしていきたい。非常に複雑なD&D(およびDDO)のルールのすべてをここで解説しているわけではなく(それこそ1冊の本になってしまう),最低限必要と思われるものだけを取り上げるに留まっているので,ここで解説していない部分については,随時マニュアルを参照したり,ゲーム中のツールチップを確認するなどしてほしい。
◆ダイスとダイス・ロール
D&Dにおいて,行動の成否を決定する最も基本的なルールがサイコロを振ること,すなわち「ダイス・ロール」だ。これはDDOにおいても変わらない。DDOでは,戦闘時や罠の解除を試みているときなどに,画面の右下にダイスが表示されていることに気がつくだろう。これがDDOにおけるダイス・ロールだ。さらに注意深く見てみれば,これが20面体ダイスであるとわかる。20面体ダイスは主に行動の成否判定に用いられる。20面体ダイスだけではなく,D&Dでは場面や状況に応じて以下のような複数のダイスを使い分ける(カッコ内は略式表記)。
4面体ダイス (d4)
6面体ダイス (d6)
8面体ダイス (d8)
10面体ダイス (d10)
12面体ダイス (d12)
20面体ダイス (d20)
この略式表記は非常に重要な意味を持つので,ぜひここで覚えていってもらいたい。
例えばここに,ダメージ表記が1d6の剣があったとしよう。この場合,6面ダイスを1回振った時の数値(取りうる値は1〜6)がこの剣のダメージ値となる。当然,ダメージ表記が1d6の武器よりも,1d10の武器のほうが威力が高い。また例えば,2d4のような表記がされていた場合,4面体ダイスを2つロールし,出目を合計することを意味する。このとき取りうる値は,2つのダイスの出目を合計した2〜8となる。
ところで,実際のゲーム上の表記では,1d6+2などと表記されていることがある。これは,6面体ダイスを1回振ったものに,2を加えたもの(取りうる値は3〜8)が,その武器を使用した際の最終的なダメージ値であることを意味する。厳密な呼び方ではないが,基本的には1d6の部分を基本値,+2の部分をボーナス値といい,その2つを合計したものが最終的なダメージ値となることだけを,まずは覚えておけばいいだろう。
◆スタッツ(ステータス)
○アビリティと修正値
DDOでキャラクター・シートを開いたときに,まず最初に表示されるのがスタッツ(ステータス)だ。ここでは,キャラクターは「STR」「DEX」「CON」「INT」「WIS」「CHA」の6つのアビリティ(能力値)を持つことがわかるだろう。D&Dではほとんどの場合,上述したダイス・ロールに,これらの能力値をもとにした修正値が加わる。これはDDOにおいても同様だ。上記の例でいえば,1d6+2の,+2の部分がそれに当たる。また種族によって,あらかじめ能力値にプラスやマイナスの修正値が加えられていることがある。
D&DでもDDOでも,能力値は10を基準として,±2されるごとに,能力修正値が±1増減する(キャラクターカスタマイズ時の基準値は8だが,この状態だとあらかじめ修正値に−1の修正が加えられていることになる)。能力値と修正値の関係は下表のとおりだ。
| 能力値 | 修正値 |
| 24〜25 | +7 |
| 22〜23 | +6 |
| 20〜21 | +5 |
| 18〜19 | +4 |
| 16〜17 | +3 |
| 14〜15 | +2 |
| 12〜13 | +1 |
| 10〜11 | +0 |
| 8〜9 | −1 |
| 6〜7 | −2 |
| 4〜5 | −3 |
| 2〜3 | −4 |
| 1 | −5 |
さてここで,もう一度先ほどの1d6+2の例を思い出してもらいたい。1d6が6面体ダイス1回ロール,+2が修正値であることを解説したが,この+2が,能力値を元にした修正値というわけだ。このことから,剣を例にした先ほどの例では,近接武器のダメージ値にボーナスを与えるSTRの値が,14もしくは15であるということが分かるだろう。もちろん,STRの値が10を下回ると,マイナスの修正値が加わることになる。これが能力値と修正値の基本的な考え方だ。
○セーヴィング・スローと頑健,反応,意志セーヴ
D&Dにおいてキャラクターは通常,有害な呪文や,特定の種類の害がある罠などの効果を回避したり軽減するためにセーヴィング・スローと呼ばれるアクションを行うことができる。セーヴィング・スロー判定に成功すると,有害な効果の一部あるいは全部を免れることができ,DDOではこの判定は自動で行われる。
このセーヴィング・スロー判定にプラスやマイナスの修正値を与えるのが,「頑健」「反応」「意志」の各ステータスで,それぞれ「頑健セーヴ」「反応セーヴ」「意志セーヴ」と表記されることもある。
一般に,CONを10より高くすれば頑健セーヴ,DEXを高くすれば反応セーヴ,WISを高くすれば意志セーヴのボーナス修正値が高くなる。
また,選択したクラスによって,あらかじめそれぞれのセーヴ値に対して修正値が加わっていることがある。修正値が高くなるほど,それに対応した有害な効果に対して強くなる,と覚えておいてほしい。
呪文に対するもう一つの特殊な防御能力がある。それが「スペル・レジスタンス」だ。DDOではスペル・レジスタンスは非ダメージ系の呪文に対する判定に使われ,その呪文を相手に作用させるためには「1d20+術者レベル」の術者レベル判定を行い,標的のスペル・レジスタンス値以上の値を出す必要がある。例えば,スペル・レジスタンスが10の標的に,術者レベル5の術者が呪文を用いた場合,標的に呪文を作用させるためには20面体ダイスで5以上のロール(ロール判定5+術者レベル5で術者レベル判定は10)に成功しなくてはならない。ダイス・ロールが4の場合は,ロール判定4+術者レベル5=術者レベル判定9となり,スペル・レジスタンス10の標的への呪文は失敗となる。
◆スキル,フィート,スペル,強化
スキルとフィートの関係も,初心者にとってはややわかりにくい。ここでは大雑把に,スキルはそのキャラクターに何ができるか,フィートは選択したスキルやキャラクター自身の特徴を強化/拡張するもの,と覚えておけばいいだろう。また,「強化」はレベルが上がるごとに追加で選択できるフィート(のようなもの)だと考えておけばいい。スキルはレベルが上昇するごとに獲得するスキル・ポイントを消費してランクを上げることができるが,フィートと「強化」は修得できる段階になったときに選択するもので,ランクを上げることはできない(同系列でより効果の高いものは存在する)という違いがある。スペルはもちろん,そのキャラクターが使用できる呪文のことだ。
以上で,DDOをプレイするに当たって最低限必要な,D&Dの基本的なルールの解説を終えることとする。やや分かりにくかったかもしれないが,これまでの解説をひととおり頭に入れておけば,DDOをプレイする下準備としては,すでに十分な知識を持つことができたはずだ。あとはプレイをしながら,マニュアルや画面に表示されるツールチップを参照しつつ,徐々に覚えていってほしい。



