第3回 戦闘ヘリのハードウェア

 西(アメリカ)の最新鋭戦闘ヘリがコマンチなら,東(ロシア)の最新鋭がホーカムだ。両機ともその目的,用途はほとんど同じであり,共に最新の技術を投入して作られた2機だが,それぞれ特色のある機体に仕上がっている。軽くチェックしてみよう。

 

RAH-66 コマンチ

クリックすると拡大します クリックすると拡大します  パイロットとガナーを前後(タンデム)に配置して,前面投影面積を最小に絞ったスタイルは,戦闘ヘリとしてはポピュラーなもの。だが,それまでのコブラやアパッチとの大きな違いはパイロットを前席に,ガナーを後席にしたことだろう。しかしこれは便宜上分けられているにすぎず,後席から操縦を行ったり前席から火器を発射することもできる。これによりクルーのどちらかが負傷しても任務を遂行できる可能性が高まっているのだ。またコックピットは与圧がかけられ,核,生物,化学兵器からもパイロットを守ってくれる。
 機体剛性と重量軽減を両立するためにモノコック構造とするのが今日の航空機の常識だが,コマンチではこの常識に反して胴体中央に主桁を通した内部ボックスビーム構造を採用している。これによって開口部の大きなウェポンベイを設けることができ,ミサイルなどを機内に収納できる。このことはステルス性を高めることにも大きく貢献しており,コマンチを遠距離からレーダーで捉えることは難しい。
 搭載火器は20mmガトリングガン,ヘルファイア対戦車ミサイル,AIM-92スティンガー対空ミサイル,ハイドラ70mmロケット弾など。

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Ka-52 ホーカム

クリックすると拡大します クリックすると拡大します  ホーカムのコックピットを見ると,コマンチに比べてアナログ計器が多い。これはホーカムに限らず東側兵器の特徴で,西側に比べて電子化が遅れているためだ。にも関わらず東側航空兵器の能力は決して侮ることはできない。分かりきったことだが,機体の設計は決して電子機器だけで判断できるものではないからだ。
 Ka-52の前身であるKa-50ホーカムは優れた戦闘ヘリだったが,単座のため一人のパイロットが任務の全てをこなさなくてはならなかった。アビオニクスの高性能化,複雑化に伴いKa-50も複座化の必要に迫られ,Ka-52として進化することになる。同じ複座でもそのスタイルはコマンチとは異なり,カモフ設計局はパイロットとガナーが左右に並んで座る並列スタイルを採用した。
 ホーカムの大きな特徴の一つに,同軸2重反転ローターの採用が挙げられる。通常のシングルローターでは,ヘリコプターはメインローターの反作用で機体がぐるぐる回ってしまわないようにテールローターを装備しなければならない。だが,テールローターを回す力は機体の揚力にも推力にもならず,運動性能にはまったく寄与しない無駄な力なのだ。それに対して同軸ローターは2重のローターがそれぞれ反対に回るためにお互い反作用を打ち消しあう。テールローターが不要になり,エンジンの力を全て運動性能の向上に振り向けることができるのである。
 搭載火器は2A42 30mm機関砲ヴィーフリM(AT-9)レーザー誘導空対地ミサイル,イグラV空対空ミサイル,各種ロケット弾,爆弾など。

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 小型で高い機動力,攻撃力に加え,ステルス性までも併せ持ち,高度に電子化されたコマンチ。無骨だが高い運動性,強力な兵装と余裕のあるペイロードを持つホーカム。本作「エネミーエンゲージ」でどちらを愛機にするかはキミ次第だ。

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■発売元:メディアクエスト
■価格:7980円
■問い合わせ先:メディアクエスト
  TEL 03-5805-3629
■動作環境:Windows 9x/Me,PentiumII/266MHz以上(PentiumIII/450MHz以上推奨),メモリ64MB以上(128MB以上推奨),空きHDD容量350MB以上
■英語版デモ(82MB):http://www.3dfiles.com/games/enemyengaged.shtml
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