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「Radeon Software Adrenalin Edition 17.12.1」のリリースノートを見てみる
その勘所は紹介記事とインタビュー記事でお伝えしているとおりだが,登場に合わせて英文リリースノートも出たので,本稿ではいつものように,その内容をまとめてみたいと思う。
というわけでさっそくだが,入手先は以下のとおりだ。最近のAMDはRadeon RX Vegaシリーズとそれ以前のGPUとでドライバの入手先を分けているのだが,入手できるインストーラに違いはないことから,4Gamerではリンク先を1つにしている。
また,AMDはこれまで,少しずつWindows 8.xのサポートを外してきたが,Adrenalin 17.12.1においては明確に,64/32bit版Windows 10&7(※Windows 7はService Pack 1以降)のみのサポートと明言している。以上の点はあらかじめお断りしておきたい。
→64bit版Windows 10用Adrenalin 17.12.1
→32bit版Windows 10用Adrenalin 17.12.1(※Radeon RX・Pro Duo・R9 Fury・R9 300・R7 300シリーズは非対応)
→64bit版Windows 7用Adrenalin 17.12.1
→32bit版Windows 7用Adrenalin 17.12.1(※Radeon RX・Pro Duo・R9 Fury・R9 300・R7 300シリーズは非対応)
→ノートPC向けの64bit版Windows 10用Adrenalin 17.12.1
→ノートPC向けの32bit版Windows 10用Adrenalin 17.12.1(※Radeon R9 M300・R7 M300・R5 M300シリーズは非対応)
→ノートPC向けの64bit版Windows 7用Adrenalin 17.12.1
→ノートPC向けの32bit版Windows 7用Adrenalin 17.12.1(※Radeon R9 M300・R7 M300・R5 M300シリーズは非対応)
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
「Display Driver Package」のバージョンは「17.
そのアップデート内容は別記事に詳しいため,本稿で詳細をくどくどと繰り返すことはしない。ただ,ゲーム関連を中心に,複数のバグが潰されているというのは,12日掲載の記事で紹介できていない,英文リリースノートならではの情報だ。
いずれにせよ,対象のRadeonを使っているなら利用しない手はないだろうが,ドライバの導入作業は自己責任となるので,その点だけは注意してもらえればと思う。
#### 以下,英文リリースノートまとめ ####
●Adrenalin 17.12.1の対応GPU
- Radeon RX Vegaシリーズ
- Radeon RX 500・400シリーズ
- Radeon Pro Duo
- Radeon R9 Furyシリーズ
- Radeon R9 300・200シリーズ
- Radeon R7 300・200シリーズ
- Radeon R5 300・200シリーズ
- Radeon HD 8500以上のRadeon HD 8000シリーズ
- Radeon HD 7700以上のRadeon HD 7000シリーズ
- Radeon R9 M300・M200シリーズ
- Radeon R7 M300・M200シリーズ
- Radeon R5 M300・M200シリーズ
- Radeon HD 8500M以上のRadeon HD 8000Mシリーズ
- Radeon HD 7700M以上のRadeon HD 7000Mシリーズ
●Adrenalin 17.12.1の対応APU
- A-Series APUs with Radeon R7・R6・R5・R4 Graphics
- Pro A-Series APUs with Radeon R7・R5 Graphics
- Athlon Series APUs with Radeon R3 Graphics
- Sempron Series APUs with Radeon R3 Graphics
- ノートPC向けA-Series APUs with Radeon R8・R7・R6・R5・R4・R3 Graphics-ノートPC向けPro A-Series APUs with Radeon R7・R6・R5 Graphics
- ノートPC向けFX-Series APUs with Radeon R7 Graphics
- ノートPC向けE-Series APUs with Radeon R2 Graphics
- Radeon HD 8180〜8400シリーズ
●Adrenalin 17.12.1が統合するコンポーネント
(※比較対象はRadeon Software Crimson ReLive Edition 17.11.4)
- Display Driver Package:17.50.02
-171206a -321058C -Radeon Software Adrenalin(←17.40.2511. 1015 -171127a1 -320995E -Crimson ReLive) - Radeon Settings:2017.1206.1740.31787(←2017.1127.1953.35761)
- 2D Driver:8.1.1.1634(←8.1.1.1624)
- Direct3D:9.14.10.01316(←9.14.10.01304)
- OpenGL:6.14.10.13506(←6.14.10.13497)
- OpenCL:23.20.15002.11(←23.20.793.1024)
- Mantle:9.1.10.0237(←9.1.10.0228)
- Mantle API:102400
- Audio Driver:10.0.1.6
- Vulkan Driver:2.0.1(←1.7.0)
- Vulkan API:1.0.65(←1.0.54)
●Adrenalin 17.12.1における最適化
(※比較対象はRadeon Software Crimson ReLive Edition 17.11.4)
- リリースノートに記載なし
●Adrenalin 17.12.1における新要素
・Radeon Settingsの拡張
- SNS関連設定のまとまったConnect Tab(接続)追加し,その下に,Radeon ReLiveで録画したビデオを確認したりシェアしたりするためのGallery(ギャラリー)と,Radeon ReLiveと連係できるSNSや動画配信サイトのアカウントを管理するためのAccount(アカウント),Radeon Softwareの機能を理解するための「Resource Center」(リソースセンター)を用意
- Performance Monitoring Tabを追加
- Radeon Settingsカスタマイズ用のUIテーマを3つ追加
- AMD Linkを利用するためのAMD Linkタブ追加
・Radeon Overlayの導入
- Radeon Settingsの機能をオーバーレイ表示させたメニューから利用できる機能に新規対応
- DirectX 12・11・9およびVulkanベースのアプリケーション実行時に利用できるパフォーマンスモニタ機能を統合し,ログ出力にも対応
・Radeon ReLiveの拡張
- 録画の負荷がフレームレートに与える影響を低減
- Vulkan APIに新規対応
- Eyefinity構成に新規対応
- ボーダーレスウインドウに対する領域キャプチャ新規対応
- マウスボタンのホットキーに新規対応
- 対応する動画配信サービスにおいて,チャットウインドウやビューワ数のオーバーレイ表示に新規対応
- Webカメラ使用時のクロマキー表示に対応
- 対応ソーシャルプラットフォームの数を引き上げ
- マイクとゲームサウンドを異なるトラックで録音する機能搭載
・Radeon Chillの拡張
- 基本的にすべてのゲームタイトルで有効化が可能になるよう仕様変更(※使ってみて不具合がある場合は無効化するようAMDは呼びかけている)
・Enhanced Syncの拡張
- Graphics Core Next世代のRadeonすべてに対応
- Vulkan APIに新規対応
- マルチGPU構成に新規対応
- Eyefinity構成に新規対応
・Radeon WattManの拡張
- ユーザーがカスタマイズしたWattManのプロファイルのローカルストレージ書き込み/読み出し機能を新規追加
・Frame Rate Target Controlの拡張
- Vulkan APIに新規対応
●Adrenalin 17.12.1で解決した問題
- 「Overwatch」で無作為的に,もしくは間欠的にゲームアプリケーションがハングすることのある問題
- 「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」でgrenade手榴弾や爆発物で壁に穴を開けると,ゲームアプリケーションがハングすることのある問題
- WebブラウザもしくはUWPアプリを使ってNetflixのビデオ再生を行うと,スタッター(stutter,カクつき)が発生することのある問題
- Radeon ReLiveによる録画の終了後も,GPUの使用率と動作クロックが高止まりしてしまう問題
- 「Assassin’s Creed Origins」の洞窟ミッションにおいてライティングが明るすぎたり,飽和してしまったりする問題
- HDRディスプレイとつないだとき,「Mass Effect Andromeda」でHDR10の有効化をうまく行えない問題(※ということだと思われる。原文は「Mass Effect Andromeda may have issues enabling HDR10 on an HDR capable display.」)
- 「Forza Horizon 3」で,ゲーム中における岩や茂み表現がおかしくなる問題
- 「Halo Wars 2」がゲーム起動時にクラッシュすることのある問題
- Radeon RX VegaのマルチGPU構成時に,High-Bandwidth Cache Controller(HBCC)を有効化すると,再起動するまでRadeon SettingsからセカンダリGPUが見えなくなることのある問題
- HBCCが有効な場合,Radeon Settingsのウインドウをリサイズしようとすると,Radeon Settingsが再起動したりハングしたりすることのある問題
AMD,「Radeon Software」のメジャーアップデート「Adrenalin Edition」を正式発表。さらなる利便性向上を図る
「Adrenalin Edition」でも中間アップデートは予定あり。AMD担当者に聞く「Radeon Software」の現状と今後
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