Razer，ノートPC用GTX 1060採用の新型「Razer Blade」を発表。Kaby Lake搭載の新「Razer Blade Stealth」も

　北米時間2016年9月2日，Razerは，ゲーマー向けノートPC「Razer Blade」と「Razer Blade Stealth」の新製品を発表した。新しいRazer Bladeは，搭載GPUをノートPC向け「GeForce GTX 1060」に，そして新しいRazer Blade Stealthは，搭載CPUをKaby Lake世代の「Core i7-7500U」へ，それぞれ刷新したモデルとなる。
　直販サイトにおけるRazer Bladeの北米向け価格は1799.99ドル（税別）からで，世界市場での販売開始は2016年11月を予定とのこと。一方，Razer Blade Stealthの北米向け価格は999.99ドル（税別）からで，世界市場での発売時期は今のところ明らかになっていない。

新型Razer Blade

新型Razer Blade Stealth

　まずは新型Razer Bladeを見てみよう。
　「GeForce GTX 970M」を搭載する2016年前半モデルと比較して，新型Razer Bladeではグラフィックス性能が40％以上も向上したと，Razerはアピールしている。
　また，大きなポイントとして，従来モデルで採用していた「Optimus」に関する言及がないところにも注目したい。「書いていないだけ」という可能性もゼロではないが，素直に受け取るなら，新しいRazer Bladeは，CPU側の統合型グラフィックス機能を利用せず，常にノートPC向けGeForce GTX 1060を有効にしている可能性が高いということだ。
　グラフィックス絡みではもう1つ，HDMIポートが2.0対応――2.0bではないかと思われるが，Razerが示すのスペック表だと「2.0」表記となっている――のもトピックと言えるだろう。

キーボードはもちろん，従来どおりのNキーロールオーバー対応。Chroma機能によるLEDバックライトも利用可能だ

　スペックを見る限り，搭載GPU以外の仕様は変わっていないようで，本体サイズが345（W）×235（D）×17.9（H）mm，重量最大約1.95kgという薄さと軽さも従来どおりだ。
　搭載CPUはSkylake世代の4コア8スレッド対応CPUである「Core i7-6700HQ」。搭載する液晶パネルは14インチサイズで解像度3200×1800ドット，IGZO（IPS）方式でグレア（光沢）タイプのものか，同サイズで解像度1920×1800ドット，IPS方式でノングレア（非光沢）タイプのものかを選択可能だ。メインメモリ容量は16GBで，内蔵ストレージはNVMe接続のSSD（容量は256GB，512GB，1TB）といった具合である。
　決して安価な製品ではないが，2kgを切るGeForce GTX 1060搭載ノートPCとして，従来モデル以上に，「持ち運べる，薄型のゲーマー向けノートPC」を求める人の注目を集めるのではなかろうか。

●新しいRazer Bladeの主なスペック

• CPU：Core i7-6700HQ（4C8T，定格2.6GHz，最大3.5GHz，共有L3キャッシュ容量6MB）
• チップセット：Intel HM170
• メインメモリ：PC4-17000 DDR4 SDRAM 8GB×2
• グラフィックス：GeForce GTX 1060（グラフィックスメモリ容量6GB）
• ストレージ：SSD（PCIe M.2接続，容量256GBまたは512GB，1TB）
• パネル：14インチIPS（IGZO），解像度3200×1800ドット，静電容量マルチタッチ対応，グレア（光沢）もしくは14インチIPS，解像度1920×1080ドット，ノングレア（非光沢）
• 無線LAN：IEEE 802.11ac＋Bluetooth 4.1（Rivet Networks Killer Wireless-AC 1535）
• 有線LAN：なし
• 外部インタフェース：USB 3.1 Type-C/Thunderbolt 3×1，USB 3.0 Type-A×2，HDMI 2.0×1，4極3.5mmミニピン（※ヘッドセット用）×1
• スピーカー：内蔵2chステレオ
• マイク：内蔵2chステレオ
• カメラ：200万画素
• バッテリー容量：70Whリチウムポリマー電池
• ACアダプター：出力165W
• 公称サイズ：345（W）×235（D）×17.9（H）mm
• 重量：1.89kg（解像度1920×1080ドットパネル選択時）もしくは1.95kg（解像度3200×1800ドットパネル選択時）
• OS：64bit版Windows 10

　一方の新型Razer Blade Stealthだが，Kaby Lake世代のノートPC向けCPUが，前世代のSkylake世代に対して動作クロックの向上以外めぼしい特徴がないことを反映してか（関連記事），処理性能面の向上は積極的にアピールしていない。バッテリー駆動時間が従来製品よりも15％伸びて，満充電なら9時間以上のバッテリー駆動が可能という点が，数少ない明確な性能向上ポイントといったところか。

キーボードがNキーロールオーバー仕様＆Chroma機能搭載というのは，こちらも従来どおりである

　CPU以外のスペックも，統合型グラフィックス機能の型番が「HD Graphics 620」へと100上がっているのを除けば，従来モデルと変わりなしだ。
　本体サイズは，321（W）×206（D）×13.1（H）mmで，重量は約1.29kg。液晶パネルは，12.5インチサイズで解像度3840×2160ドット，IGZO（IPS）方式でグレア仕様のものか，同サイズで解像度2560×1440ドット，IPS方式でやはりグレア仕様のものかの二択となる。
　内蔵ストレージはNVMe接続のSSDだが，パネル解像度2560×1440ドットモデルは容量の選択肢が128GB，256GB，512GBなのに対し，パネル解像度3840×2160ドットモデルだと同512GB，1TBとなっている。また，メインメモリは基本的にPC3-14900 LPDDR3 SDRAM 8GB×2だが，ストレージ容量128GBモデルだけは4GB×2となるので，この点は注意が必要だろう。

●新しいRazer Blade Stealthの主なスペック

• CPU：Core i7-7500U（2C4T，定格2.7GHz，最大3.5GHz，共有L3キャッシュ容量4MB）
• チップセット：未公開
• メインメモリ：PC3-14900 LPDDR3 SDRAM 4GB×2もしくは8GB×2（※1）
• グラフィックス：HD Graphics 620
• ストレージ：SSD（PCIe M.2接続，容量128GBまたは256GB，512GB，1TB ※2）
• パネル：12.5インチIPS（IGZO），解像度3200×1800ドット，静電容量マルチタッチ対応，Adobe RGB 100％対応，グレア（光沢）もしくは12.5インチIPS（IGZO），解像度2560×1440ドット，静電容量マルチタッチ対応，Adobe RGB 70％対応，グレア（光沢）
• 無線LAN：IEEE 802.11ac＋Bluetooth 4.1（Rivet Networks Killer Wireless-AC）
• 有線LAN：なし
• 外部インタフェース：USB 3.1 Type-C/Thunderbolt 3×1，USB 3.0 Type-A×2，HDMI 2.0a×1，4極3.5mmミニピン（※ヘッドセット用）×1
• スピーカー：内蔵2chステレオ
• マイク：内蔵2chステレオ
• カメラ：200万画素
• バッテリー容量：53.6Whリチウムポリマー電池
• ACアダプター：出力45W USB Type-Cアダプター
• 公称サイズ：321（W）×206（D）×13.1（H）mm
• 重量：1.29kg
• OS：64bit版Windows 10

※1　ストレージ容量128GBモデル選択時のみ4GB×2。それ以外は8GB×2
※2　液晶パネル解像度2560×1440ドット選択時は128GB，256GB，512GB。同3840×2160ドット選択時は512GB，1TBから選択可能

Razerの新型Razer Blade 製品情報ページ（英語）

Razerの新型Razer Blade Stealth 製品情報ページ（英語）