インタビュー
“オルガロン”や“排熱噴射機構”など注目の新要素やシーズン7.0以降の展開の一部も聞けた,「MHF」シーズン6.0直前インタビューを掲載
4Gamerでは,新モンスターのオルガロンをはじめ,剛種へビィボウガンで使える「排熱噴射機構」や新スキルの「剣晶スキル」といったシーズン6.0における注目度の高い新要素の具体的な話,そして実装済みコンテンツから「頼狩人」(ラスタ)システム,「パローネ=キャラバン」の機能見直しおよび拡張などがどのような形で行われるのかなど,「MHF」運営プロデューサーの杉浦一徳氏に話を聞いてきた。
またちょっとだけではあるが,シーズン7.0以降の展開も教えてもらえたので,プレイヤーは最後までぜひ目を通してほしい。
オルガロンは2頭一組でも特徴はかなり異なる
増加する素材は12月の追加倉庫使用回数増加と
2010年春の“追加アイテムボックス2”で対応予定
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずはシーズン6.0の目玉となる新モンスターのオルガロンについて,公開済みの情報もありますが,あらためて教えてください。
オルガロンは雌雄のペアで出現する,狼をモチーフにした牙獣種のモンスターです。オスが漆黒の雄狼「カム・オルガロン」,メスが純白の雌狼「ノノ・オルガロン」です。
狩猟ができるようになる対象ハンターランクは61以上ですね。まずはハンターランク61のクエストですが,それぞれ1頭ずつ,つまりカム・オルガロンだけを狩猟するクエストと,ノノ・オルガロンだけを狩猟するクエストの二つに分かれています。
もう一つ,ハンターランク100以上のクエストで,2頭を同時に相手にする剛種クエストを用意しました。
4Gamer:
オルガロンが登場するフィールドは沼地ですよね。何か理由があるのですか?
杉浦氏:
今回,オルガロンの生息領域の設定を作るにあたって,沼地を中心にしています。狼は比較的生息領域が広いですから,今後ほかのフィールドに出る可能性もあるでしょう。
4Gamer:
一応確認ですが,配信はすべて9月16日から始まるんですか?
カム・オルガロン |
ノノ・オルガロン |
そうです。先ほど申し上げたオルガロンに関する三つのクエストは,すべて9月16日からフロンティアクエスト/剛種クエストで配信されます。
ちなみにハンターランク61以上のクエストでは,どちらのクエストでも遭遇時にカム・オルガロンとノノ・オルガロンの2頭が出現します。ですが,片方はすぐにジャンプして姿を消してしまい,残ったほうを相手にすることになります。
個人的には,カム・オルガロンのジャンプする前の仕草が可愛らしいので,ぜひゲーム内で見ていただきたいです。とはいっても,その直後にノノ・オルガロンが襲いかかってくるんですが(笑)。
4Gamer:
カム・オルガロンとノノ・オルガロンはそれぞれ独自の攻撃パターンを持つとのことですが,具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?
杉浦氏:
カム・オルガロンは“重い一撃”というイメージで,ハンターに一撃で大きなダメージを与えます。もう一方のノノ・オルガロンは,“軽いフットワーク”をコンセプトに,軽快な動作を特徴としています。同種のモンスターとはいえ,かなりの差別化が図られています。
4Gamer:
なるほど。2頭が同時に出現する剛種クエストは,かなり大変なことになりそうですね。
杉浦氏:
カム・オルガロンとノノ・オルガロン,それぞれに対する立ち回り方がかなり異なりますから,攻略もそれだけ難しくなります。どちらを先に討伐すべきかというのはもちろん,そもそもどちらに合わせた武具を用意すべきなのか,というところから試行錯誤しなければならないでしょう。
4Gamer:
武器や防具も別々に考えたほうがいいんですか。それは手ごわそうですね。オルガロンの攻撃には,どういった特徴があるのでしょう?
まず,オルガロンはかつての牙獣種にないオリジナルモーションが多く,新しく感じられると思います。また,“響狼”と呼ばれているとおり,咆哮に特徴があります。いわゆるバインドボイスとしての咆哮のほか,ハンターにダメージを与える衝撃波のような咆哮も使ってきます。
4Gamer:
剛種クエストで大型モンスター2頭が同時に出現するのは初めてとなりますが,オルガロンの剛種クエスト難度はどのくらいなのでしょうか?
杉浦氏:
ハンターランク61以上のクエストでは1頭ずつ出現するので,そこそこの強さという感じです。剛種クエストは,ほかの剛種クエストと比べても,2頭同時に登場するということで少し難度が高めですね。単純に2倍ではないですが,剛種モンスター1頭のクエストよりは難しいでしょう。
4Gamer:
剛種オルガロンは,どちらかというとベテランプレイヤー向けになりそうですね。
杉浦氏:
そうですね。実装してしばらくは,立ち回りを研究していただくことになるかと思います。従来のモンスターと違う部分も多いですし。
4Gamer:
ちなみに,カム・オルガロンとノノ・オルガロンで剥ぎ取りや報酬の素材は違うんですか?
杉浦氏:
素材は共通で,どちらかにしか出ない素材は厳密に言えばありませんが,入手確率に違いがあります。
4Gamer:
なるほど。ベルキュロスのようなクエスト限定の素材はないんですね。細かい話ですが,剛種クエストでは牙獣種の汎用素材が手に入るんですよね?
杉浦氏:
そうです。それに加えて「響狼討伐の証」が出ます。
4Gamer:
オルガロンの素材で作れる防具「神楽/神座シリーズ」ですが,デザインがあまりオルガロンっぽくないというか,ベルシリーズやパリアシリーズほどモンスターのイメージを前面に押し出していない印象ですよね。
神楽シリーズ(剣士用) |
神座シリーズ(ガンナー用) |
杉浦氏:
コテコテのオルガロンのイメージではなく,公開した画像のとおり,古代日本の衣装をほうふつとさせるデザインです。
4Gamer:
では,オルガロン素材を使う武器は何種類登場するんですか?
今回は片手剣/大剣/太刀/ハンマー/ガンランス/ライトボウガン/弓の7種類です。一部の武器の画像は公開済みですが,こちらはオルガロンのイメージを生かしたデザインになっています。
4Gamer:
オルガロンの登場で素材が増えると,個人的にはそろそろアイテムボックスの容量が限界ではないかと感じるのですが,アイテムボックスの拡張や「追加倉庫」の使用回数制限緩和の予定はありますか?
大変お待たせしてしまいましたが,ようやく実施のめどが立ちました。12月のシーズン7.0で,まず追加倉庫の使用回数を増やします。続く2010年春予定のシーズン8.0で「追加アイテムボックス2」を実装する予定です。
4Gamer:
おお,それはとくに高ハンターランクのプレイヤーにとっては朗報ですね。「2」ということは,既存の「アイテムボックス」「追加アイテムボックス」にページが追加されるのではなく,アイテムボックスがもう一つ増える形なんですか?
杉浦氏:
そうですね。アイテムボックスと追加アイテムボックスを統合して欲しいというご要望もいただいているのですが,以前からご説明しているとおり,データ周りの取り扱いは単純ではなく,とても慎重に扱わなければなりません。大変申し訳ないのですが,追加アイテムボックス2という形での実装を予定しています。
本来,ここでお話しするようなことではないのかもしれませんが,追加アイテムボックス2を実装するために,大規模な設備投資を行う予定です。言い方を変えれば,2年前とは異なり,大規模な設備投資を行うことで,なんとか倉庫の容量を拡張できるくらいのところまでハードウェアのスペックが良くなってきた,と捉えていただけると幸いです。
剛種クエストは10月以降配信枠を増加
「剛種への道」クエストでも一人用を検討中?
では次に,剛種モンスターについてお聞きします。10月以降に,剛種の「ナナ・テスカトリ」が登場しますよね。プレイヤーの反応はいかがですか?
杉浦氏:
以前から剛種クエストにナナ・テスカトリをリクエストするお客様が多かったんですが,やはり非常に反響が大きいですね。
4Gamer:
剛種クエストでは初の一人用ですよね。難度はどれくらいになるのでしょう?
杉浦氏:
剛種のテオ・テスカトルより少し弱いくらいです。
4Gamer:
一人用でそれは全然弱くないですね……。
杉浦氏:
ええ,一人用ということを考えれば,難度はかなり高めになるかと思います。
「MHF」がサービスを開始して以来,多人数で遊べるものを先に充実させようという趣旨のもと,一人用のコンテンツは意図的に見送ってきたんです。
しかし,この2年で猟団をはじめ,「パローネ=キャラバン」や「頼狩人(ラスタ)」などを実装して,さまざまな「MHF」オリジナルの要素が充実してきました。なので,そろそろ一人用のコンテンツを増やしてもいいかなと考え始めたんですよ。
4Gamer:
なるほど。「MHF」で一人用のクエストといえば,ナナ・テスカトリ以外にモノブロスもいますね。
まだ検討段階ですが,一人用の「剛種への道」クエストに「モノブロス変種」を出そうかという案も出ています。一人用のクエストを増やしてベテランハンターさんに挑戦していただこうと,サービスの充実を考えています。
4Gamer:
一人で剛種チケットも入手できるとなれば,プレイヤースキルの差から発生している,求人区など一部でのギスギスした空気も多少は緩和されるという効果もありそうですね。
ところで,剛種ナナ・テスカトリの討伐の証を使う武器や防具ですが,一人用だから要求数は少なかったりするんでしょうか?
杉浦氏:
生産や強化の素材要求数は,今までのものとあまり変わりません。皆さんが「少ない」と感じるほどではないと思います。古龍剛種の素材も,一部を除けばほとんどの素材が入手しやすくなっていますし,大きく緩和することは考えていません。
テオ・テスカトル |
クシャルダオラ(錆び) |
ナナ・テスカトリと同じく,10月以降に戦闘街の「テオ・テスカトル」「クシャルダオラ」の剛種クエストが登場するとのことですが,登場するフィールド以外に何か違いはあるのでしょうか?
杉浦氏:
一部レア素材の入手確率がほんの少しだけ高くなっているなど,クエスト報酬の入手確率が異なります。とはいえ,確率が上がったと簡単に体感できるほどではないと思いますが。
4Gamer:
現在,剛種クエストはハンターライフコース向けに3種類,エクストラコースで2種類が配信されていますが,10月以降に剛種クエストが3種類増えて,配信枠が増えることはありますか?
杉浦氏:
剛種クエストの配信枠数の増加はお客様からのご要望でもあるので,10月以降に増やすことを予定しています。
注目の「排熱噴射機構」「剣晶スキル」の詳細は?
シーズン7.0で新装飾品システム実装を検討中
4Gamer:
シーズン6.0で,新しい武具はどの程度追加されるんですか?
杉浦氏:
武器は剣士/ガンナー合わせて360種類以上,防具は40シリーズ以上です。もちろん,特殊リーチ武器やイベント向けの武具も用意しています。
4Gamer:
そのうち,SP武器/SP防具はどのくらいでしょうか?
杉浦氏:
SP武器は11種類なので,へビィボウガンとライトボウガンが1種類ずつ,そのほかの武器は「I」〜「VII」で合計65個という計算ですね。SP防具は,エンプレスシリーズの剣士/ガンナー用とランゴシリーズの剣士用の3セットです。
※SP武器数の計算に間違いがあったので修正しました(9月14日11:35)
ディアブロス防具の「ロークシリーズ」も新しく登場しますが,これはイベントクエストで入手できる素材を使うんですか?
杉浦氏:
そうです。鬼神/童子シリーズやリオデュオシリーズと同じような扱いです。ロークシリーズを一式揃えると,新しく実装される剣晶スキルのうち「水激剣+2」が発動します。デザイン的には,ディアブロスらしさを残しつつ,全般にかなり洗練されたデザインという差別化がなされていますね。
4Gamer:
そのほか,特徴的な新防具はありますか?
杉浦氏:
ハロウィンイベント用に,オリジナル防具を用意しています。過去のハロウィンイベントで頭防具と大剣を出しましたが,今回は胴防具と腰防具が作れます。首尾よくいけば来年は腕と脚で,全部完成ですね。
4Gamer:
3年越しで防具一式が完成するというわけですか。「太公望」より気の長いイベントになりますね(笑)。
杉浦氏:
防具は5部位あるので,期間限定イベントで実現するには,開発スピードで考えると武器よりハードルが高くなってしまうんですよ。そこで少しずつ実装することでやりくりしています。といっても,全身揃えないと使い物にならないような性能やデザインではないですから,ほかの防具とうまく組み合わせていただければと思います。
先ほど話に出た剣晶スキルについてあらためて教えてください。剣晶スキルを発動させるのは防具のスキルで,使用するには別途「剣晶」というアイテムが必要なんですよね?
杉浦氏:
そうです。まず剣晶スキルの種類ですが,従来の通常属性攻撃と状態異常攻撃のものがほぼ一通り揃います。ただ,シーズン6.0ではなくシーズン7.0で全部のスキルが揃うことになります。
4Gamer:
剣晶は,どうやって入手するのでしょう?
杉浦氏:
メゼポルタ広場の総合ショップで,ゼニーで購入できます。弓のビンやボウガンの弾と同じようなイメージです。ちなみに「爆撃剣晶」は威力が高いので,ほかの剣晶より若干値段が高めです。
4Gamer:
たとえば,「水激剣」のスキルを発動させていると,水属性の剣晶アイテムしか使えないんでしょうか?
そうですね。ただ複数の剣晶スキルを同時に発動させること自体は可能ですから,「水激剣」と「爆撃剣」両方のスキルを発動させられれば,剣晶を使い分けることもできます。ただ,複数種類の剣晶を同時に装填することはできないので,1回の攻撃では,いずれか一つの効果しか得られません。
また,剣晶の効果は元々の武器の属性を上書きして発動する形になっているので,装備している武器の属性は剣晶を使っている間は無効になります。
4Gamer:
剣晶スキルは,弓における各種ビンや「ビン追加スキル」の近接武器版といったところでしょうか。
杉浦氏:
そうですね。あと弓では,シーズン6.0で「爆撃ビン」の効果が上方修正されます。修正されたものの中で,最大で3割ほど攻撃力が上がるので,個人的にはかなり強くなったと思います。
4Gamer:
攻撃力が最大で3割上がるとなれば,使う人ももっと増えそうですね。ところで,新スキルにからんだ装飾品など,装飾品の追加予定はありますか?
杉浦氏:
今回はありません。実はシーズン7.0で,新たな装飾品システムの実装を検討しています。かなり具体的なところまで進んでいますので,発表までもうしばらくお待ちください。それが実装されれば,MHFでのスキルシステム自体に変化が起きるかもしれません。
4Gamer:
それは興味深いですね。シーズン6.0での追加がないのは残念ですが,楽しみに待ちたいと思います。
では次に,プレイヤーの多くが注目している剛種ヘビィボウガンの「排熱噴射機構」について教えてください。排熱噴射をするには弾を撃って内部温度ゲージを溜める必要があるとのことですが,弾によってゲージの溜まり方は違うんですか? あと,攻撃力はどれくらいあるんでしょうか?
杉浦氏:
そうですね。詳しくはお話できませんが,基本的には威力の高い弾ほどゲージが溜まりやすいです。攻撃力は,実際に生産して確認してほしいのですが,4人で同時に使ったらすごい光景になるので,使うだけでかなり爽快なのは間違いないです(笑)。
ラスタとパローネ=キャラバンは
プレイヤーのアンケートを参考に拡張/見直し
4Gamer:
ここからは,シーズン5.0から5.5にかけて導入された要素についてお聞きします。まずは「頼狩人(ラスタ)」ですが,武器/防具がレベル9まで開放されますね。攻撃力や防御力はどのくらいまで上げられるようになるのでしょうか?
具体的な武器/防具は公開をお待ちいただきたいのですが,参考までに申し上げますと,武器倍率にもよりますが,武器はハンターランク51以上で開放されるくらいの武器まで使えるようになります。
防具は防御力にもよりますが,こちらもハンターランク50近辺までが上限の目安といったところでしょうか。また武器種も,予定どおり11種類すべてが使用できるようになります。
4Gamer:
ちなみに,ラスタのスキルはすべて適用されているんですか?
杉浦氏:
発動してもラスタには意味がない激運などは除かれていますが,基本的に狩人珠のスキルを含めたすべてのスキルが適用されています。
4Gamer:
なかなか確認する機会がなく分からなかったのですが,狩人珠のスキルも適用されているんですね。では,ラスタがランゴスタや雷光虫など一部の小型モンスターを無視する,あるいは眠らせたモンスターを起こしてしまうといった点は修正されるのでしょうか?
杉浦氏:
それらの点もシーズン6.0で改善されます。また,ボウガンや弓では,高低差を認識してモンスターを攻撃するようになります。今回の修正では,以前実施したアンケートでいただいたさまざまなご意見を,開発チームで大いに参考にさせていただき,お客様のご意見を色濃く反映しました。
ラスタ自体はシーズン6.0で完成というわけではなく,今後も進化していきますので,引き続きご意見,ご要望をお送りいただければと思います。
4Gamer:
ラスタで言えば,私の周囲のプレイヤーには,武器/防具レベルをレベル7まで開放した人も増えてきました。シーズン5.5では,ラスタの武器/防具レベルの開放以外にギルド貢献ポイントの使い道がない状態でしたが,以前のインタビューでお聞きした「新たな使い道」は,どのようなものになるのでしょうか。
杉浦氏:
まず,マイハウスのレイアウト追加です。こちらはたとえば「格式の高い改装」「自然を感じる改装」といった,レイアウト単位で入手してもらうことになります。
入手後は,たとえばベッドは「自然を感じる」,床は「格式の高い」というように,パーツ単位でのカスタマイズができるようになります。ギルド貢献ポイントを消費してのマイハウスのレイアウト追加は,シーズン7.0以降も追加していく予定です。
4Gamer:
ちなみに,レイアウト入手に必要なポイントはどれくらいですか?
杉浦氏:
「格式の高い改装」で2万,「自然を感じる改装」で2万5000です。これは,平均的なハンターが獲得している現状のギルド貢献ポイント集計データに基づいて算定した数字ですので,少々高めですがお許しいただきたいです。
4Gamer:
なるほど。継続的にプレイしているプレイヤーはポイントがけっこう溜まっているんですね。救援契約は3人までできますし。
そのほかに,ギルド貢献ポイントの新しい使い道として,調合屋で新しい調合レシピ「本日の貢献P調合」を実装します。これは,「AというアイテムとBというアイテムに加えてギルド貢献ポイントを渡して,Cというアイテムを入手する」,あるいは「レア度の低い複数のアイテムとギルド貢献ポイントを渡して,レア度の高いアイテム一つと交換する」という感じの仕組みになっています。
4Gamer:
ということは,ギルド貢献ポイントを使った物々交換に近いイメージですかね。
そうですね。また同様の仕組みとして,パローネ=キャラバンではキャラバンポイント(CP)を消費する調合レシピ「本日のCP調合」が追加されます。
ただどちらにおいても,交換できるものは毎日更新されて,1日あたり10種類程度になります。ですから,欲しいアイテムがいつでも交換できるわけではありません。
4Gamer:
パローネ=キャラバンの話が出たのでお聞きしますが,調合レシピの追加以外に,パローネ=キャラバンではどのような変更がシーズン6.0で実施されるのでしょうか?
まず,クエスト報酬や緊急ミッションの報酬として,CPに加えて通常の素材が出るようになります。
4Gamer:
素材は下位/上位/汎用素材に分かれますが,どのような対応になるんでしょうか?
杉浦氏:
そこはキャラバンクエストの★のランクで線引きしています。★のランクが高いほど,高ハンターランクで入手可能な素材が出ます。
4Gamer:
キャラバンクエストに登場するモンスターは,通常クエストのモンスターよりも体力が低めだと思うのですが,報酬は通常のクエストと変わらないのでしょうか?
杉浦氏:
キャラバンクエストのモンスターは体力が低めな分,報酬も全体的に調整しています。
4Gamer:
では,クエストの受注や参加に制限があってマッチングしにくい点についてはいかがでしょうか?
杉浦氏:
その点も変更しました。ハンター自身がクリアした★ランクの航路しか受注できないというのは従来どおりですが,参加については無制限になります。自分のランクが★0でも,★8のクエストまで自由に参加できます。
また,受注者と参加者の★ランクに差があるほどボーナスが付きます。たとえば,★8の人が受注したクエストに★1の人が参加してクリアすると,★8の人同士でクリアした場合よりも多くのCPが両者に入ります。またクエスト中においても,★ランク差があるほど攻撃力や防御力にボーナスが付く予定です。
狩人祭は新仕様の継続的導入でマンネリ化を防止
HR10までの狩りをサポートする“教官ラスタ”を実装
4Gamer:
第19回狩人祭では,勝ち組/負け組の判定頻度が1日1回から3回に増えましたが,反響はどうでしたか?
杉浦氏:
情報の更新は,「1日1回の更新では心理戦が単調になってしまう」と,以前からお客様の要望が多かった部分でした。また情報の更新もそうですが,今回はサーバーごとに異なるボーナス試練を配信するという試みも行っています。
やはり勝負事ですから,根本的な仕様が変わらないままだといずれマンネリ化してしまいます。担当スタッフには常に新しいことに挑戦するようにと指示しています。
4Gamer:
一応お聞きしますが,魂が手に入るボーナス試練は,やはり狩人祭が始まる前にスケジュールをすべて決定しているんですよね?
杉浦氏:
ええ,以前ご説明したとおりです。「ボーナス試練で魂をたくさんもらえるクエストをタイミングよく配信してほしい」というご要望もいただくのですが,運営チームが手を入れたら,それはもう公正な勝負ではなくなってしまうと考えています。したがって,一度決めた設定を変えるようなことはしていません。
4Gamer:
そのほか,初心者向けに追加される要素などはありますか?
シーズン6.0では,チュートリアルを強化して「教官見習ネコ」が各施設を案内してくれるようになります。また,初心者向けの要素としては,ハンターランク10までの限定で,「教官ラスタ」が登場します。
4Gamer:
ゲーム開始直後からラスタが使えるようになるんですか?
杉浦氏:
はい。「はじめてのクエスト」に限らず,ハンターランク10までですが,通常のクエストにも同行してくれます。場面やハンターの行動に応じて,教官がチャットでしゃべってくれるので,それだけでもけっこう楽しいと思います。
ちなみに開発中のバージョンでは,教官ラスタが強すぎて,自分が何もしないうちにモンスターを討伐してしまうなんてこともあったのですが(笑)。
チュートリアルもシーズン6.0で完成というわけではなく,今後もより充実させていきます。モンスターハンターシリーズが初めてという方もそうでない方も,ぜひこのチュートリアルをプレイしていただきたいです。
では,主だった要素についてはお聞きできたようなので,運営レポートや要望対応状況などで公開された情報について,いくつか質問させてください。
まず,ブースターパックやターボパックで入手した生産券を使って入手できる「大激運の御守り」とはどのようなものですか?
杉浦氏:
継続課金コース特典の「超激運の御守り」と比べて,若干効果が控えめですが,クエストに持っていくと報酬の入手判定にいい影響が出るという消費アイテムです。具体的な効果に関しては,アップデート当日に公式サイトに詳細を掲載しますので,そちらでご確認ください。
4Gamer:
継続課金コースでは,剥ぎ取り回数を増やすアイテムがもらえるようになるとのことですが。
杉浦氏:
「剥ぎ取りの極意」のことですね。これをクエストに持っていくと,クエスト中の剥ぎ取り回数が+1されるという,こちらも消費アイテムです。
4Gamer:
では,そろそろ時間も迫ってきたので,直近を含めた「MHF」の今後の展開を教えてください。
まずは,9月5日から13日にかけて,宮城/北海道/石川/東京のMHF公認ネットカフェで,「VS. クエスト チャンピオントーナメント in Autumn 2009」を開催します。
以前お話したように,今回は東京以北の地域にスポットを当てていますが,とくに東京会場では,春の開催の2倍以上,参加のご応募をいただいています。会場ではシーズン6.0の試遊もできますので,参加される方には楽しんでいただけると思います。
4Gamer:
最後に,4Gamerの読者に向けてメッセージをお願いします。
やはりシーズン6.0の最大のウリはオルガロンです。クエストを受注できるのはハンターランク61以上になりますが,ぜひハンターランクを上げていただいて,オルガロンを狩ってみてほしいです。
パローネ=キャラバンとラスタについては,お客様からいただいたアンケートの結果を参考に,大幅にリファインやアップデートを行いました。この二つについては,シーズン6.0実装後,またアンケートを実施しますので,ぜひご意見をお聞かせください。
それ以外にも排熱噴射機構や剣晶スキルなど,戦闘に直結する新要素を導入しています。また新鮮な気持ちで狩猟を楽しんでもらえると思います。
そのほかにも,いろいろとリファインをかけています。マイハウスもグラフィックス的に変更できるようになりますので,ぜひ模様替えしてみてください。
2009年内にはシーズン7.0も控えていますし,年末年始に向けて,例年どおりイベントもたくさん用意しています。2009年は運営/開発一丸となって全力で盛り上げていきますので,楽しみにしてください。
4Gamer:
ありがとうございました。
正式サービスの開始から3年目に入り,「MHF」はペースダウンをするどころか,ますます勢いに乗っている感がある。
開発現場ではすでに2009年12月のシーズン7.0,2010年春予定のシーズン8.0実装に向けた動きが始まっているとのこと。シーズン6.0実装前の段階では気が早い気もするのだが,少しだけその予定を教えてもらえたので書いておこう。
時期は未定だが,「攻撃力【特大】」のような,既存スキルの上位版にあたるものの実装が予定されているとのこと。また,こうした上位スキルのあり/なしで攻略の難度が変わるような新コンテンツも計画されており,「MHF」の新たな遊び方を提案するような内容になる模様だ。もちろん,あくまでも計画中の案であり確定事項ではないのだが,プレイヤーの一人として,今後の展開が楽しみである。
ともあれプレイヤーは,まず9月16日に実装されるシーズン6.0を思う存分堪能してほしい。
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