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Access Accepted第656回:デジタル化の推進によって好調を維持するゲーム産業
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印刷2020/08/17 00:00

業界動向

Access Accepted第656回:デジタル化の推進によって好調を維持するゲーム産業

画像集#001のサムネイル/Access Accepted第656回:デジタル化の推進によって好調を維持するゲーム産業

 プラットフォームホルダーや大手パブリッシャが次々に好調な業績を発表している。新型コロナウイルス感染拡大により人々の在宅時間が増え,ゲーム需要が拡大したことに加えて,テレワークや遠隔授業をサポートするため大手キャリアが通信量の制限を一時的に緩和し,ダウンロードやオンラインゲームがやりやすくなったことがその背景にあると思われる。ゲーム産業にとっては,デジタル化をさらに推し進める大きなターニングポイントを迎えたようだ。


ゲームメーカーが次々に好調な業績を発表


画像集#003のサムネイル/Access Accepted第656回:デジタル化の推進によって好調を維持するゲーム産業
 2020年8月6日に掲載した記事でもお伝えしたように,任天堂が2020年第1四半期(4月1日〜6月30日)の決算短信を発表し,売上高が前年同期比で108.1%増となる3581億円,営業利益が427.7%増の1447億円,そして経常利益が576.2%増(約6.8倍)の1503億円となったことを明らかにした。Nintendo Switchは2年連続で年間出荷台数2000万台超えを記録しており,累計販売本数が2240万本に達した「あつまれ どうぶつの森」を筆頭に,100万本以上を売り上げたミリオンセラーは9タイトルに及んでいる。

 収まる気配を見せない新型コロナウイルスの感染拡大により,小売店や飲食業,観光,航空,教育のほか,音楽・演劇・映画といった娯楽産業など,さまざまな業種が大きなダメージを受けているのはご存知のとおりだ。一方で,ゲーム産業はいわゆる「巣ごもり需要」により,業績を大きく伸ばしているようだ。

 2020年末にはソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation 5」とMicrosoftの「Xbox Series X」の市場投入を控えており,通常なら年末に向けての買い控えが起きてもおかしくはない時期なのだが,「あつまれ どうぶつの森」はもちろん,「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア」「コール オブ デューティ ウォーゾーン」「FINAL FANTASY VII REMAKE」「The Last of Us Part II」,そして「Ghost of Tsushima」といったヒット作が続出している。
 「グランド・セフト・オート V」「マリオカート8」「Minecraft」といったロングテールのタイトルも少なくなく,「Candy Crush Saga」などのモバイル向けタイトルも好調だったという。

 アメリカのリサーチ会社The NPD Groupの発表によれば,アメリカ政府の市場統計データを使って算出した2020年第2四半期の北米ゲーム産業の売上高は,前年同期比で30%増の116億ドル (約1兆2383億円)を記録した。この成長を牽引したのはハードウェアで,Nintendo SwitchとPlayStation 4,Xbox Oneを合わせて前年同期比57%アップの8億400万ドル(約906億円)となり,ゲームパッドやヘッドセットなどの周辺機器の売上も5億8400万ドル(約624億円)で前年同期比50%増だったという。次世代機のニュースを追いながら,持っていなかった現行機種を購入してじっくりプレイする北米ゲーマーの様子が窺える数字だ。

リサーチ会社Niko Partnersが作成した携帯ゲーム機市場の興亡。一時は下降線をたどっていた市場がNintendo Switchの登場で復活しつつある
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止まらないゲーム産業デジタル化


 興味深いのは,上記の任天堂の短期決算の報告書に「ダウンロード専用ソフトやNintendo Switch Onlineによる売上も順調に推移し,(2020年第1四半期の)デジタル売上高は1010億円(前年同期比229.9%増)となりました」とも記載されているところだ。絶好調だった売上のうち約3分の1がデジタル販売だったわけで,Nintendo Switchの重要なセグメントになりつつあることが分かる。

こちらは,PCを含めたダウンロード版とパッケージ版の比較。約10年で比率が完全に逆転しているのが分かる(データ提供:Statista, 2020)
画像集#004のサムネイル/Access Accepted第656回:デジタル化の推進によって好調を維持するゲーム産業

 これでも任天堂はデジタルについてはまだ保守的なほうであり,リサーチ会社Niko Partnersのゲーム業界担当シニアアナリストであるダニエル・アーマッド(Daniel Armad)氏は,自身のTwitterで「Electronic Artsは,過去12か月のコンシューマ機向けセールスの52%がデジタルダウンロードであると発表している。ちなみに,Take-Two Interactiveは過去1年のセールスの55%,ソニーはPlayStation 4のセールスの51%がデジタルだった。つまり我々は,半分以上の販売がデジタル化された状態で次世代ゲーム市場へ突入していくことになるのだ」と述べている。
 各プラットフォームで行われる毎月のセールや無料配布などにすっかり慣れ,デジタルダウンロードやオンラインプレイが普通に感じられるゲーマーも少なくないはずだが,PlayStation 4とXbox Oneが市場に投入された6〜7年前には,デジタルの市場は全体の5〜10%ほどでしかなかった。さまざまな理由でパッケージが消えることはないだろうが,デジタルへの移行は明らかであり,自粛期間中にダウンロード購入に慣れた層を含めて,市場の流れはさらに加速していくだろう。

ヒットとなったPlayStation 4向けアクション「Ghost of Tsushima」のように,デジタルのみのデラックス版が用意されるケースも増えている
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 実際,ソニー・インタラクティブエンタテインメントはPlayStation 5の「デジタル・エディション」をアナウンスしている。Xbox Series Xについては明らかになっていないが,Microsoftは「Xbox One S All Digital Edition」をリリースした経験がある。Xbox One S All Digital Editionの生産はこの7月に終了したものの,MicrosoftはXbox Game Passなどのサブスクリプションサービスにも力を入れており,生産終了は次世代ゲーム機のローンチに集中するための措置だと見られる。次世代機でさらにデジタルへ力を入れてくるのは間違いない。
 好調を記録したゲーム市場がこれからデジタルに向けてどのように舵を切っていくのか,今後も注目する必要があるだろう。

著者紹介:奥谷海人
 4Gamer海外特派員。サンフランシスコ在住のゲームジャーナリストで,本連載「奥谷海人のAccess Accepted」は,2004年の開始以来,4Gamerで最も長く続く連載記事。欧米ゲーム業界に知り合いも多く,またゲームイベントの取材などを通じて,欧米ゲーム業界の“今”をウォッチし続けている。
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