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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第394回「オリンピックには感情移入するための要素がそろっている」
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印刷2016/08/25 16:30

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第394回「オリンピックには感情移入するための要素がそろっている」

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 オリンピックが終わったわね。
 リオデジャネイロと日本との時差が12時間もあるもんだから,ほとんどの競技が日本では深夜の時間帯に放送されていたじゃない。そりゃ,見るわよね。中途半端な時差だったら活動時間にかぶってしまって見ることができないんだけど,深夜なもんだからついつい見ちゃう。それに,今大会は日本が多くのメダルを獲得していたから,見ていて楽しかったわよね。っていうのも手伝って,この3週間はスポーツの祭典を大いに楽しませてもらったわ。
 思うような結果が出た選手も出なかった選手もそれぞれいただろうけど,本当にお疲れ様でした。選手達も4年間,いやいやそれ以上の期間頑張り続けたんだから,こういう世界的な大会を楽しめていたならいいんだけど。
 で,ここまではただのいち国民の感想なんだけどね,やっぱり職業病としてオリンピックの何が面白いのかっていう部分を見ちゃうわよねー。あ,私ゲイレスラーの男色ディーノですこんにちは。

 閉会式も良かったわよね。マリオが日本を代表し,そして世界から注目を浴びるコンテンツだってことが証明されて,ゲイムファンとしてはちょっとだけ誇らしく思ったり。そうなのよ。ゲイムが日本の文化だってこと,もっと日本人は誇りに思ってもいいの。
 「Pokémon GO」iOS / Android)のときも思ったし,この連載でも述べたんだけど,ゲイムってね,面白いの。いまだにネガティブな印象を持っている人もいるのは確かなんだけど,本来はこうやって世界と日本を結び付けてくれる素敵なコンテンツなのよ,ゲイムって。
 もうね,すべてのゲイムを作ってくれている人達に対して,感謝しかない。それはアニメにも同じことが言えるかもしれない。そもそもだけど,ゲイムやアニメって面白くないと,人々は注目してくれないわけじゃない。世界中の人が楽しいと思ってくれているからこそ注目され,ああいう場に出ても成立する。
 そして,ゲイムやアニメで人々を楽しませようとしてくれている人がいるから,例えばマリオが世界に通用するコンテンツにまで成長したのね。あらためて,他人を楽しませること=エンターテイメント性の持つ力に限界はないんだなと思ったわ。さらに言うなら,世界を一つにするのは力でも思想でもなく,エンターテイメントなんじゃないかなって。
 これ,さっき書いた“オリンピックのどこが面白いのか”にもつながってくるんだけど,結局のところ感情移入なんですよ。世の中にはオリンピックを面白くないと思っている人もきっといると思うんだけど,それって感情移入できているかできていないかって話に他ならないと思うのよね。感情移入できれば面白い,できなければさほど興味がわかない。
 ただ,オリンピックには感情移入するための要素がそろっているのもまた事実なのよね。まず一つは,4年に一度しか開かれないということ。レア感の問題ね。今見逃すわけにはいかないっていう気持ちになれるのと,選手達が積み上げてきた年月に思い馳せるうえでちょうどいい期間。それぞれが4年間という時間を背負って世界から集まっているの。ここがまず感情移入ポイントね。
 で,もう一つ大きな要素がナショナリズムってやつ。自分の育ってきた国で,しかも同じ言語,教育制度,法制度,考え方や常識,環境などなどで生まれ育った人が,世界を相手に戦う。よくよく考えたらおかしな話なんだけどね。甲子園とかでは,日本の中の都道府県で区分けしてヤってるのに。世界が相手になると,日本っていう大きなくくりでも感情移入できちゃう。これが宇宙大会だと地球代表ってことで感情移入できるのかしら。そもそも何の競技で競うのかも定かじゃないけど。でもまあ,国っていうくくりが感情移入するのに大きな役割を果たしているとは思うのね。4年に1度という頻度,そしてナショナリズム。オリンピックに感情移入しちゃう理由って,主にその二つだと思うの。
 で,あとは個人個人の人生ドラマで感情移入をさせる。ここに関しては放送する側の意図が含まれてくるんだけどね。例えば吉田沙保里選手や伊調 馨選手の4連覇をかけた戦い,競技後に結婚を申し込んだ中国の選手,苦労して今回初めて代表に選ばれた選手,次の東京も視野に入っている若い選手。分かりやすく選手の思いを伝えることで,さまざまな年代の人に感情移入させる。これは放送側が視聴者に与えるエンターテイメントなのね。
 つまるところ,エンターテイメントにおいて重要なのは,いかに感情移入させるかってことだと思うの。乱暴に言ってしまうと,それがすべてだと言ってもいいくらい。それはゲイムでもそう,プロレスでもそう。ゲイム内で得た得点や,誰が誰より強いかなんて,端から見たらどうでもいいことなのよ。でも,どうでもいいことに対して,見ている人やプレイしている人に感情移入させる。ここがエンターテイメントの腕の見せ所なのね。
 で,マリオはゲイム界のエースなのね。ファミコンが生まれてからずっと,世界中の人々を楽しませてきた。夢を与えてきた。そして,エンターテイメントの日本代表になった。マリオが世界を一つにした。もう一度言うわね。ありがとうマリオ。そして,ありがとうすべてのゲイムクリエイター。
 世の中にはいろんなゲイムがあって,マリオでは表現できないゲイムもある。マリオが与えてくれたもの,マリオ以外が与えてくれたもの。いろんなゲイムがエンターテイメントを作り上げてくれた。面白いゲイムをプレイしたときに思う,「ゲイム好きで良かった」。これを,オリンピックの舞台でも思うことができた。これからもゲイム好きでいよう。そう思ったわ。

 今週は具体的なゲイムの話ではないんだけど,ゲイムを好きでよかったと思えた瞬間が,ゲイム以外の場から得られましたってお話でした。たぶん,私にとって今回のオリンピックは忘れられないものになったわ。将来,どんなに記憶が薄れても,「マリオが世界中の人を東京五輪にいざなった」ということだけはきっと忘れない。東京でもいろいろな感情移入ができるといいなと思ったこの夏でした。

 あ,今,夏が終わった感を醸し出してみたけど,今度の日曜にDDTプロレス両国国技館大会があるのでそれが終わるまで私の夏は終わらないんだけどね。ちなみに私の対戦カードはあのタレントのLiLiCoとのシングルマッチです。なんでそんなことになっているかというのは,各自の調査でお願いします。オリンピックに負けないくらい面白いもんを見せるつもりです。ではまた来週,夏が終わったあとに。

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「グランドエイジ メディーバル」「ウイニングイレブン 2016
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「UPPERS
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「妖怪ウォッチ3 スシ
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
本文にもあるとおり,ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,今週末の8月28日に両国国技館大会「両国ピーターパン2016〜世界でいちばん熱い夏〜」を開催します。ディーノ選手は芸人兼プロレスラーの渡瀬瑞基選手を巡って,LiLiCo選手(?)と対戦予定。「もうね,目にものを見せてやるとしか言えないわ」とのことです。
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