連載
インディーズゲームの小部屋:Room#431「Melody's Escape」
先日,家に帰ってきたら,録画予約で再起動中だったPCが勝手にWindows 10に自動アップグレードされていてショックを受けた筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第431回は,Icetesyの「Melody's Escape」を紹介する。本作は,手持ちの音楽ファイルから自動的にステージを生成する,横スクロールアクション風のリズムゲームだ。ドライバを再認識させるのに,えらい苦労したよ……。
音楽ファイルから自動的にステージを生成するゲームといえば,リズムゲームにパズルとレースゲームの要素を組み合わせたような「Audiosurf」シリーズが有名だが,本作はもっと単純に,リズムゲームを横スクロールアクション風に表現したゲームシステムが特徴だ。プレイヤーは主人公の女の子,Melodyを操作して,走ったり跳んだりスライディングしたりしながらゴールを目指すのだ。
音楽がスタートするとMelodyは自動的に走り始めるが,本作はリズムゲームなので,障害物の回避などはもちろん音楽に合わせてキーを操作しなくてはならない。ステージ上にはリズムに合わせて生成されたアイコンが配置されており,W/A/S/Dキーと方向キーの8つを使って,タイミングよくアイコンに対応するキーを入力するという寸法だ。ミスをすると,Melodyは転んだりつまずいたりステージから転落したりしてしまうが,続けて入力に成功すると,スピードに乗って気持ちよくステージを駆け抜けられる。
本作には,あらかじめいくつかの曲が用意されているが,何といっても面白いのが,手持ちの音楽ファイルからステージを生成する機能だろう。MP3,OGG,WMA,FLAC,AACなど,多彩な形式の音楽ファイルに対応しており,日ごろからPCに音楽を取り込んで聴いている人なら,それをそのまま本作に読み込ませることができるはず。さっそく筆者も,最近のお気に入りである某戦術音楽ユニットの楽曲で遊んでみたところ……おお,デカルチャー! 戦闘衝動に染まった筆者の心がみるみる穏やかに!
……なることはもちろんなかったが,やはり自分の好きな楽曲でリズムゲームを遊べるのは楽しい経験だ。続いてもう1曲,もっとはっきりとビートの効いた別の楽曲で試してみたところ,こちらは先ほどより明らかにアイコンの数が増えて難しいぴゅる! という感じで,手持ちの音楽ファイルを次々と試してみたくなる。音楽とステージのマッチ具合はまあまあといったところで,読み込ませた楽曲でどんなステージが出来上がるのかという意外性を,本作でもしっかりと満喫できる。
さらに,Melodyの外見やステージの背景色をカスタマイズできるのも嬉しい要素で,さまざまなスキンMODをSteam Workshopを通じて簡単に入手できる仕組みも用意されている。Melodyの髪型や服装を変えてみるだけでも,だいぶ違った印象でプレイできるので,いろいろと試してみよう。リズムゲームがあまり得意でないという人でも,自分に合った難易度で,好みの楽曲を聴きながらリラックスして遊べるゲームなので,興味を持った人はぜひどうぞ。そんな本作は,Steamにて980円で発売中だ。
■「Melody's Escape」公式サイト
http://www.melodysescape.com/- この記事のURL:
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