インディーズゲームの小部屋：Room＃450「Clustertruck」

　終わったと思ったら，またすぐに始まるので息つく暇もない筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第450回は，Landfall Gamesが開発した「Clustertruck」を紹介する。本作は，トラックの荷台の上をジャンプしながらゴールを目指すという，良い子のみんなは絶対マネしちゃいけないパルクールアクションだ。何がって，10月スタートのアニメの新番組のことですけどね……。


　本作は，ヌーの大移動かと思うほどの群れを成して突っ走るトラックの荷台の上を華麗にジャンプで飛び移りながら，いかに早くゴールに到達できるかを競うという一人称視点のアクションゲーム。大量のトラックがひしめきながら走っている絵面だけでもインパクト大だが，プレイ中は前方でクラッシュしたトラックが横転しながら吹き飛んで来たりするから，さらにワクワクしてしまう。


　操作方法は一般的なFPSと同様，W/A/S/Dで移動，Spaceバーでジャンプ，マウスで視点変更というもの。また，Shiftキーを押しながらの移動でダッシュできる。ゲームを開始すると，群れを成して走るトラックの荷台の上にいるので，ジャンプで前方のトラックに飛び移りながらどんどん先へ進もう。荷台から落っこちたり，障害物にぶつかったりすると即座にミスとなり，コースの最初からやり直しだ。


　序盤のステージでは，ただまっすぐに走るトラックの上をジャンプで渡っていくだけと簡単だが，次第にコースが蛇行したり，巨大な風車のようなものがトラックの行く手を遮ったり，横から岩石がゴロゴロと転がってきたりして，かなりカオス。これらの障害物にぶつかるとトラックが吹き飛ばされ，さらにそこへ後続車が追突して大クラッシュが発生！　前方から吹き飛んできたトラックを華麗に踏み台にしてクリアできたときの爽快感は格別なものがある。


　さらにゲームを進めると，立体交差状になったコースで直交した道を走るトラック目がけて飛び降りたり，無謀にも空中に飛び出していくトラックを足場にして大ジャンプしたりと，思わず「ウソでしょ!?」と言いたくなるようなコースが次々と登場する。ジャンプ中は多少の操作はできるが，当然ながら自由自在に空中を動けるわけではないので，ちょっとしたミスが命取りとなる。


　また，ステージをクリアすると，そのタイムに応じてポイントを入手でき，これを使ってキャラクターの「アビリティ」をアンロックできるのも特徴の一つ。アビリティには，2段ジャンプやエアダッシュなどが可能になる「ムーブメント」と，時間の流れを遅くしたり，すべてのトラックの動きを止めたりする「ユーティリティ」の2系統があり，それぞれを1種類ずつ装備できる仕組みだ。


　無言でひたすら突っ走るトラックの群れと奇想天外なコースがとにかく衝撃的で，プレイ中は驚きの連続が待っている本作。ルールは単純明快ながら，信じて飛び移ったトラックがいきなりコースを逸れてしまったり，クラッシュに巻き込まれたりと，次々と起こる予想外のハプニングでプレイヤーを飽きさせない。興味を持った人は，命知らずの無謀なパルクールアクションに，ぜひ挑戦してみてほしい。そんな本作はSteamにて，1480円で発売中だ。

■「Clustertruck」公式サイト

http://landfall.se/clustertruck/