連載
インディーズゲームの小部屋:Room#453「Sky Break」
運転免許の更新と車検と自動車保険の満期がいっぺんにやって来て,てんやわんやな筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第453回は,Farsky Interactiveの「Sky Break」を紹介する。本作は,ドローンに支配された未知の惑星で,たった一人でサバイバルを繰り広げるという3人称視点のアクションRPGだ。全部終わったら,寒くなる前に紅葉でも見に行きたいなあ。
致死性のウイルスが急速に拡散し,人類が危機に瀕している未来。治療薬の開発には惑星アルカニアの植物相が手がかりになると考えられていた。しかし,かつては人類が入植していたその星は,ドローン達の反乱によって放棄され,もはや一人の人間も暮らしていない。調査隊の一員に選ばれた主人公は仲間と共にアルカニアに向かったものの,悪天候に阻まれて宇宙船が不時着し,仲間とも散り散りになってしまう……。
プレイヤーの使命は,そんな主人公となって,アルカニアの植物の調査と仲間の探索を行うこと。乗ってきた宇宙船は不時着の際に修理できないほど壊れてしまい,手持ちの弾薬には限りがある。おまけに周囲は,野生化(?)した敵対的なドローンが闊歩するなかを,たった一人で生き延びなければならないのだ。
本作はちょっとしたクラフト要素のある3人称視点のアクションRPGで,銃弾や回復薬などのアイテムは,周囲に生えている植物などを採取して,自分で生産していくことになる(銃弾はあちこちに落ちている補給箱から拾い集めることもできる)。植物を採取するとリサーチレベルが上昇していき,それに応じて生産できるアイテムが増えていく仕組みだ。
また,アルカニアにはかつての人類が残した設備が今でも使用可能な状態で存在しており,そのなかでプレイヤーの拠点となるのが遙か上空にある空中ステーションだ。空中ステーションへは特定の地上施設からリフトを使って入ることができ,体力の回復や主人公のパワーアップ,拾ってきた種を使って植物の栽培などが行える。空中ステーションはそれ自体に移動能力があり,ビーコンを起動済みの地上施設を指定して,そこに移動することもできる。
アルカニアを探索する際に注意したいのは,まず第一にそこらを我が物顔でうろつき回っているドローンだ。こちらから手を出さない限り襲ってこないドローンもいるが,基本的にどれもこちらに敵対的で,おまけに数が多いのが厄介なところ。こちらの銃弾には限りがあるので,無用な戦いは極力避けたほうがいいだろう。ドローンを倒すとクラフトで使えるパーツが手に入るほか,ハッキングに成功するとペットにできるのが面白い。
そして,もう1つの脅威がときおり襲ってくる猛烈な嵐だ。嵐になるとミニマップが使用できなくなるほか,発生した竜巻や雷に当たると大ダメージを受けてしまう。ゲームを進めると宇宙船で地表を移動できるようになるが,嵐の中では着陸できないという制限もある。この嵐は,地上のあちこちにあるイオナイザーという装置を起動することで未然に防いだり,鎮静化したりできるので,小まめに起動していくといいだろう。
ゲーム展開はやや淡白なところがないではないが,センスのいいグラフィックスで未知の惑星を探索している気分をたっぷり味わえるゲームなので,SFが好きな人はぜひどうぞ。そんな本作はSteamにて,1480円で発売中だ。
■「Sky Break」公式サイト
http://www.farskyinteractive.com/skybreak/- この記事のURL:
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