連載
インディーズゲームの小部屋:Room#509「PAKO 2」
この原稿が載る頃には,血液検査やらバリウム検査やらでヘロヘロになっているはずの筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第509回は,Tree Men Gamesの「PAKO 2」を紹介する。本作は強盗団の一味となって,車で仲間達の逃走を手助けするというアクションゲームだ。何がつらいって,早起きするのが一番大変です……。
本作におけるプレイヤーの役どころは,車を使って仲間達を逃がす,強盗グループの逃走役だ。仲間達は街のあちこちで悪さを働いているので,ゲームを開始したら,赤い矢印が示す最寄りの強盗現場に急行しよう。仲間達を回収したら,次は青い矢印が示す逃走ポイントまで彼らを送り届けるべし。そこで仲間を降ろしたら,急いで次の強盗現場に向かおう。
これを繰り返して,街中すべての仲間を逃がし,最後に自分も逃走するのがゲームの目的……だと思うのだが,筆者は一度としてうまくいった試しがないので,実はよく分からない。というのも,当然ながら警察も,強盗の逃走を黙って見過ごしてくれるほど甘くはないからだ。仲間を乗せて街を走り出すと,次々とパトカーが現われて,ルパンを追いかける銭形警部がごとき勢いで追跡してくる。
パトカーは何が何でもこちらを止めようと,捨て身としか言いようがない無謀な体当たりを仕掛けてき,これをくらって車のHPがゼロになるとゲームオーバー。もちろん,こちらもそう簡単に捕まるわけにいかないので,しつこく追ってくるパトカーは銃撃して破壊するか,一時的に加速できるターボを使って振り切ろう。
ゲームパッドでのプレイの場合,左スティックで車の操作,右スティックで全方向に銃撃するという,いわゆるツインスティックシューターと同系統の操作方法になるが,車の向きはラジコン方式で操作する形のため,入り組んだ街中で車を走らせつつ攻撃するのはなかなか大変。うっかり建物の壁際などに追い込まれると,ここぞとばかりにパトカーが突っ込んできて,あっという間に爆発四散してしまう。
本作では,ゲームオーバーになるとプレイ内容に応じてお金と経験値を獲得でき,このお金を使って車の強度を上げたり,新しい武器を買ったりといったカスタマイズが行える。車そのものを買うことも可能で,ゲーム開始時はスピードは速いが強度がやや低いセダンと,スピードは遅いが頑丈なヴァンの2種類の車を所有している。また,経験値が一定に達すると,新しいマップがアンロックされる仕組みだ。
街には20か所以上も強盗現場があり,そのすべてを回るのは至難の業だが,車にはピストルやサブマシンガンなどのメイン武器のほかに,地雷などのサブ武器やパークも装備できるので,とことん車を強化して,うるさい警察共を蹴散らしてほしい。ゲーム内容が単純明快で,そのぶん遊び始めるとつい熱中してしまう,中毒性の高いゲームだ。そんな本作はSteamにて1010円で発売中なので,強盗団に加わって街中でカーチェイスしたい人はぜひどうぞ。
■「PAKO 2」公式サイト
http://treemengames.com/pako2/- この記事のURL:
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