連載
インディーズゲームの小部屋:Room#646「Warriors of the Nile 〜太陽の勇士〜」
自宅の庭でミンミンゼミが鳴いているのを聞いて,本格的な夏の到来を実感している筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第646回は,Stove Studioが開発した「Warriors of the Nile 〜太陽の勇士〜」を紹介する。本作は,3人の戦士を率いて邪悪な神に立ち向かう,古代エジプトを舞台にしたローグライクなストラテジーゲームだ。それにしても最近は,身の回りで昆虫の姿を見なくなったなあ……。
舞台となるのは,太陽がナイル川の民に命の力を与えていた神話時代のエジプト。しかしあるとき,太陽神の力を狙う蛇神アペプが巨大な蛇となって太陽を飲み込み,世界は永遠の闇に閉ざされてしまった。そんな中,太陽を取り戻す使命を背負った3人の戦士が,神々の守護のもとに旅に出るというのが本作のストーリーだ。
本作は,ステージクリア時に入手できる石板を使ってキャラクターを強化しつつ,ランダムに変化するステージでバトルを繰り広げる,ローグライク要素とストラテジーゲームを融合させたゲーム。パーティメンバーは固定されており,プレイヤーは近距離タイプの「烈日の勇士」,弓使いの「砂漠の狩人」,魔法攻撃が強力な「秘法使い」の3人を操作して敵と戦っていく。
3人のキャラクターは役割が明確に分かれており,防御力が高い烈日の勇士はパーティの盾として,砂漠の狩人と秘法使いを守るのが大きな役目。砂漠の狩人は機動力を活かした遠距離攻撃を得意とし,2マス以上離れた敵を攻撃するとダメージが増加する。秘法使いは3人の中で最も高い攻撃力と長い射程を誇るが,移動するとそのターンは攻撃できないという,クセのある性能の持ち主だ。
各ステージの目的はすべての敵を倒すこと。ステージをクリアするとランダムで3つの石板が現れ,そのうちの1つを選んでキャラクターの強化などを行える。また,敵を倒すことで入手できる金貨を使って装備品を購入したり,銘文を建ててさまざまな恩恵を受けたりすることもできる。ただし,味方が全滅するとゲームオーバーとなり,すべての効果が失われてしまう。
その一方で,キャラクターを恒久的に強化する方法も用意されている。本作ではプレイ内容に応じて経験値が得られ,レベルが上がるごとに宝石が入手できる。この宝石は拠点となる街を拡張するために必要で,新しい建物を建てることでよりレア度の高い(=効力の高い)石板がアンロックされていく仕組みだ。繰り返しプレイして,少しずつパーティ全体の能力を底上げしていこう。
ゲームは全3章構成となっており,各章の最終ステージにはボスが待ち構えている。どのボスも次々と手下を召喚してくる強敵だが,ボス戦までにどれくらいパーティを強化できるかは運次第なのが悩ましいところ。筆者のオススメは,秘法使いの攻撃力と射程距離をとことん強化する方法で,うまくハマれば敵が接近してくる前に叩き潰してしまえる。どうしてもクリアできない人はお試しあれ。
ゲームを一度クリアすると,より難しい「挑戦モード」が解禁され,新しいキャラクターを使えるようになるなど,遊びごたえも十分。Steamでは本作のデモ版が配信されているので,一風変わったストラテジーゲームを探している人は,まずはこちらからどうぞ。また製品版は,1320円で発売中だ。
■「Warriors of the Nile 〜太陽の勇士〜」Steamストアページ
https://store.steampowered.com/app/1267470/Warriors_of_the_Nile/- この記事のURL:
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