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世界最高のカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」の世界選手権をとことんレポート。これがワールドクラスのカードバトルだ!
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印刷2010/12/17 00:00

イベント

世界最高のカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」の世界選手権をとことんレポート。これがワールドクラスのカードバトルだ!

 先のレポート記事でもお伝えしているように,12月9日(木)〜12日(日)にかけて,千葉・幕張メッセにて「マジック:ザ・ギャザリング」(以下,マジック)の世界選手権が開催された。60の国と地域から集まったプレイヤーが,世界最高峰のデュエルさまざまなイベントを堪能した,その国際色豊かな風景を,隅から隅までお届けしよう。
 コアゲーマーが多い4Gamerというサイトにおいても,おそらくはマジックに非常に詳しい読者の方は限られた人数になってしまうと思うが,ルールの詳細まではここでは記載しない。「分かる人が分かる」記事になってしまって申し訳ないが,どうかご了承いただきたい。

会場全景。手前は来場者がプロモーションカードをもらえるインフォメーションブース。右の赤いほうがイベント用ステージ,左から奥にかけてのテーブルが対戦場所,最奥が本戦のフィーチャーマッチ・テーブルとなっている
世界最高のカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」の世界選手権をとことんレポート。これがワールドクラスのカードバトルだ!

「マジック:ザ・ギャザリング」公式サイト

「マジック:ザ・ギャザリング」公式イベントカバレージ(試合結果)

TCG「マジック:ザ・ギャザリング」の世界選手権が幕張メッセにて開幕。世界最高峰のデュエルをしかと見よ



世界王者への遠い道のり


 毎年末に開催されるマジック世界選手権は,世界各国から招待されたプレイヤー達が,3日間にわたって計18回戦を3種類のフォーマットで戦い抜き,上位8名が日曜の決勝ラウンドに進出するシステムになっている。

南北アメリカ・ヨーロッパ・アジア・アフリカから集まったプレイヤーが一堂に会し,カードを共通言語にして交流する

「フェアリー」デッキをあやつる高橋氏。ストイックなマジックへの取り組み方で知られ,負けた悔しさのあまり机を拳で殴りつける場面も
 日本は351人中,アメリカに次いで2番目に多い42人の選手団を送り込んだが,1日目のスタンダード構築戦でやや苦戦を強いられた。
 というのも,現環境最強と目される「赤緑ヴァラクート」デッキを持ち込んだプレイヤーが多かったのだが,海外勢の多くがそのデッキに対抗できる青黒ないし青白のコントロールデッキを使っていたためだ。
 3日間を終えてベスト8に残るためには,18回戦のうち負けは4回,引き分けは1回までに抑える必要があるといわれている。2日目のブースタードラフト戦を終えた時点で,日本人最高位は9勝3敗の高橋優太氏。3日目のエクステンデッドで,なんとか1敗1引き分けまでに踏みとどまりたいところだ。

 高橋氏は「青黒フェアリー」デッキをこよなく愛することでも知られている。デッキパーツは現在のスタンダード・フォーマットでは使えなくなっているが,エクステンデッド・フォーマットではまだまだ現役。長く使いこんできたデッキを手にベスト8入りを目指した高橋氏だったが,あと一歩届かず日本人最高位の13位に終わった。


日本勢は表彰台に届かず


 マジックの大規模な大会では,順位に応じてプロポイントを獲得でき,プロポイントをたくさん貯めると翌年の大会に出る際にさまざまなメリットが得られる。
 そして世界選手権では,1年間でもっとも多くプロポイントを獲得した者に「プレイヤー・オブ・ザ・イヤー」(以下,PoY)の称号が贈られる。
 今まで5年連続で日本人が獲得していたこのPoYを,今年は逃しただけでなく,プロポイント特典で全プロツアーへの参加権を持つ日本人プレイヤーも一気に減った。

 また,日本代表チームも,森氏の途中棄権などもあって個人戦の成績がふるわず,ポイントのジャンプアップが狙えるチーム戦でも2勝1敗1引き分けで,最終順位は33位に沈んだ。

ノルウェーと戦う日本代表チーム。左から池田 剛氏,森 勝洋氏,田籠 渉氏

 前回日本でおこなわれた2005年世界選手権では,個人戦優勝,チーム戦優勝,PoYの三冠を日本人が獲得して「強い日本」を世界にアピールしたが,今回表彰式のステージに日本人は1人も上がることができなかった。
 こうした最近の日本勢の不振については,大会形式の変化やデッキビルダーの不在などが理由に挙げられ,プレイヤー間でさまざまな議論が今も続いている。
 次に日本で世界選手権が開かれるころには,新たな世代がフェニックスのように灰の中から羽ばたき始めていることを期待したい。

日本が三冠を達成した2005年世界選手権のときの表彰式。右から4人目が,この時に世界を制し,今年も日本王者として出場した森 勝洋氏


決勝ラウンドは大盛り上がり


 日曜日の決勝ラウンドに日本人は進めなかったものの,会場中央の大スクリーンに対戦テーブルの様子が日英の解説つきで生中継され,たくさんの観客が世界最高峰のデュエルに見入った。

中継画面前の観客。左側の席は日本語の,右側の席は英語の解説を聞きながら観戦することができる
来場客とは隔離され,何台ものカメラで中継される決勝のステージ

 決勝で世界王者の座を争うのは,フランスのGuillaume Wafo-Tapa(ギヨーム・ワフォ=タパ)氏と,Guillaume Matignon(ギヨーム・マティノン)氏
 同じ国,同じデッキ,同じ名前,そして年齢も同じ29歳という,世にも珍しい対決となった。

優勝:Guillaume Matignon氏
準優勝:Guillaume Wafo-Tapa氏

 デッキは2人で協力して研究していたというほぼ同一の青黒コントロールであり,パワーはまったくの互角。こうなると一進一退の攻防の中で,どれだけ必要なカードを引いてこられるかという「人間力」が勝負を分ける。
 Matignon氏は準決勝ですさまじいトップデッキ(山札の一番上から今もっとも欲しいカードを引き当てること)対決を繰り広げ,ドロー1枚ごとに観客から大きな拍手と歓声を受けながら勝利していた。
 そしてMatignon氏は決勝でも,完全にWafo-Tapa氏のコントロール下にあった場面を《墓所のタイタン》のトップデッキでひっくり返し,「いったい何を食べてたらこういうドローができるのか教えてほしい」と解説者に言わしめるほどだった。
 3本先取制なので,Wafo-Tapa氏も1本はなんとか取り返したものの,Matignon氏が世界を制するだけの「人間力」を見せつけて勝利し,トロフィーと賞金4万5千ドル(約400万円)を獲得した。

決勝後のひとコマ。抱えている中央の人物がMatignon氏,抱えられているほうがWafo-Tapa氏。フランスのマジックプレイヤーの間では,「Wafo-Tapa氏の頭をなでると勝てる」というジンクスがあるとか


優勝者Guillaume Matignon氏の「青黒コントロール」デッキ


[メインデッキ]
《島/Island》 …… 5
《沼/Swamp》 …… 3
《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit(WWK)》 …… 4
《闇滑りの岸/Darkslick Shores(SOM)》 …… 4
《水没した地下墓地/Drowned Catacomb(M11)》 4
《霧深い雨林/Misty Rainforest(ZEN)》 …… 1
《地盤の際/Tectonic Edge(WWK)》 …… 4
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》 …… 1
《墓所のタイタン/Grave Titan(M11)》 …… 3
《海門の神官/Sea Gate Oracle(ROE)》 2
《取り消し/Cancel(M11)》 …… 1
《弱者の消耗/Consume the Meek(ROE)》 …… 2
《見栄え損ない/Disfigure(ZEN)》 …… 2
《破滅の刃/Doom Blade(M11)》 …… 2
《強迫/Duress(M11)》 …… 1
《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》 …… 3
《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》 …… 2
《精神を刻む者,ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》 …… 4
《マナ漏出/Mana Leak(M11)》 …… 4
《定業/Preordain(M11)》 …… 4
《広がりゆく海/Spreading Seas(ZEN)》 …… 4

[サイドボード]
《剥奪/Deprive(ROE)》 …… 1
《見栄え損ない/Disfigure(ZEN)》 …… 2
《破滅の刃/Doom Blade(M11)》 …… 1
《強迫/Duress(M11)》 …… 2
《瞬間凍結/Flashfreeze(M11)》 …… 2
《記憶殺し/Memoricide(SOM)》 …… 3
《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》 …… 3
《ソリン・マルコフ/Sorin Markov(ZEN)》 …… 1

※エキスパンション略号
M11:マジック2011
ZEN:ゼンディカー
WWK:ワールドウェイク
ROE:エルドラージ覚醒
SOM:ミラディンの傷跡


[優勝デッキ解説]

 手札破壊とカウンター呪文で相手のキーカードをプレイさせないようにしながら,2種類の《ジェイス》でカードアドバンテージを取り続け,最後に《墓所のタイタン》でとどめをさす。クリーチャー化する土地や「赤緑ヴァラクート」のキーカードを封じる《広がりゆく海》,除去しにくい《墓所のタイタン》のおかげで,各種の主要デッキに対して高い勝率を誇る。

2種類の《ジェイス》は「プレインズウォーカー」という最近登場したカードタイプ。プレイヤーを助けて共に戦ってくれる存在という位置づけで,敵クリーチャーに殴られるとやられてしまうが,忠誠度というポイントを増減することでプレイヤーを補助してくれる
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オンライン上の世界大会も同時進行


 世界選手権と同時に,PCでマジックのネット対戦ができる「Magic:The Gathering Online」を使用した世界大会もおこなわれていた。
 厳しい予選を勝ち抜いた12名のみが参加でき,スタンダード・エクステンデッド・ブースタードラフトの計11回戦をおこなって上位2名がプレーオフを戦い,優勝すると2万5千ドル(約210万円)の賞金を獲得できる。
 出るだけでも大変なこの大会に,2人の日本人が参加していた。

個性的なデッキビルダーとして名を馳せ,世界選手権ベスト8に2回入っている浅原 晃氏
デッキ構築力に一目おかれている若手プレイヤーの石村信太朗氏

 最初のエクステンデッドで,浅原氏が負けなしの4連勝。この時に使用したユニークな《変身/Polymorph(M10)》デッキは世界をあっと言わせた(エムラクールを呼び出すデッキのレシピは「こちら」)。
 余談だが,古くからのプレイヤーには漫画などでおなじみの「フジケン」こと藤田憲一氏が,このデッキをそのままコピーして久しぶりにプロツアー予選に参加しており,長いブランクにもかかわらず6勝2敗という好成績になったというのも,ネタでは済ませられないデッキパワーの高さをうかがわせるエピソードだ。

藤田氏によれば「4ターン目に《変身》を撃つと相手が勝手に投了するから簡単だった」とのこと
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浅原 晃氏の勇躍


ハンバーガーとコーヒーを並べ,くつろいだ雰囲気で進むMOチャンピオンシップの様子

 続くブースタードラフトは,「Master Edition 4」という古いカードばかりの特殊なセットでおこなわれ,浅原氏はクリーチャーのひ弱さに苦労しつつも,飛行クリーチャー以外では攻撃できなくなる《孤島の聖域/Island Sanctuary(5ED)》でロックを決めて勝った。

 トップを独走する浅原氏が,最後のスタンダードで使用したのは青白のコントロールデッキ。
 このデッキは,もともと世界選手権前にMagic:The Gathering Onlineでテストしていたところ,殿堂プレイヤーBrian Kiblar氏らのグループが興味を持ち,浅原氏が教えたレシピを彼らが調整した結果,スタンダード全勝という快挙を成し遂げている。
 浅原氏本人は「使いたかったが,そこまで勝てるかどうか分からなかった」とのことで本戦では使用しなかったデッキだが,今回本人によって日の目を見,プレーオフへの進出に貢献した。

決勝はステージ上でおこなわれ,カメラで中継される。右側は盤面を表示するモニター

 決勝の対戦相手は2002年世界王者,ブラジルのCarlos Romão(カルロス・ロマオ)氏
 浅原氏は「赤緑ヴァラクート」デッキを使用したが,Romão氏が選択したのはそれに強い「青黒コントロール」
 浅原氏が《召喚の罠/Summoning Trap(ZEN)》からの《引き裂かれし永劫,エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》を降臨させるというシークレット・テクを披露して観衆を驚かせたものの,もともとのデッキの相性差を覆すには至らず,準優勝に終わった。

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デッキのキーカード《アージェンタムの鎧/Argentum Armor(SOM)》と立役者《メムナイト/Memnite(SOM)》を持つ,優勝者の仙波氏

全国構築王者決定戦 The Finals


 さて,日本では1995年から続く伝統ある大会として,毎年末に構築戦最強を決めるThe Finalsというイベントがおこなわれている。 
 今回は世界選手権に併催され,全国の予選を突破したプレイヤーがスタンダードとエクステンデッドの総合力を競った。

 草の根大会などで活躍しているプレイヤー達が,それぞれ手塩にかけたデッキを手にベスト8に顔をそろえ,メタゲームのすき間を縫って勝ち上がった「白単アーマー」仙波 恒太郎氏(東京)が優勝した。


朝の9時から夜の10時すぎまで,1日に計11回戦という長丁場を戦い抜いた仙波氏(手前)と,準優勝の後藤祐征氏(奥)。会場では撤収作業も始まっていた


《ワームとぐろエンジン》を持つ優勝者の井上氏。「自分がピックする順番ではもうこれくらいしか残ってなかった」とのことだったが,そのパワーは遺憾なく発揮された

年に一度のオールカードドラフト
The Limits


 The Finalsと対称的に,The Limitsはシールド戦とブースタードラフト戦によってリミテッドの最強プレイヤーを決める大会だ。
 このイベントの名物は,トップ8プレイヤーがおこなう「オールカード・ドラフト」で,ミラディンの傷跡の全カードをずらりと並べ,2時間にわたってそれを8人でピックしていくというものだ。普通のブースタードラフトと違い,誰がどのカードを取ったかが明らかなので,高度な戦略が要求される。
 結果,初手で《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》をピックした井上 徹氏(福岡)が,《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》といった強力カードの援護を得て優勝した。

オールカード・ドラフトの様子。なんとすべてのカードが貴重なフォイル(箔押し)であり,取ったカードをそのまま持ち帰れるため,デッキの強さを追及するより,欲しい高額カードを選びたくなる局面も……


最後に,トーナメント以外のさまざまな風景をご紹介しよう。


マジックの殿堂


 マジックには「Hall of Fame(殿堂)」という制度が存在する。今までにわずか23人しか選ばれていない,長年にわたって業界に貢献した人物を称える制度で,世界の識者らによる投票で決まるため,大会実績だけでなく人柄や影響力にもすぐれた人々が選ばれる。なお,殿堂入りすると以降すべてのプロツアー(通常は出場するために予選大会を突破しなければならない)に無条件で招待されるという特典がある。
 今年殿堂入りしたのは,ブライアン・キブラー氏(アメリカ),ブラム・スネップヴァンガーズ氏(オランダ),そしてガブリエル・ナシフ氏(フランス)の3人。

左から“帝王”カイ・ブッディ殺しとして知られ,大会運営にも力を注ぐスネップヴァンガーズ氏,「ドラゴンマスター」の異名を持つ人気プレイヤーのキブラー氏,デッキビルダーとしてもプレイヤーとしても数々の実績を誇るナシフ氏
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殿堂セレモニーでは,彼らの功績がビデオで紹介された
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殿堂紹介パネルは毎年お国柄を伝えるものとなり,昨年のローマでは石像彫刻風だったが,今年は日本風に“Manga”イラストが描かれた


副司令官と相談するガーフィールド博士。エキシビジョンといえども,勝負は常に本気モードだ

巨大カードで人間マジック!


 土曜夜のお楽しみイベントとして,“マジックの生みの親”リチャード・ガーフィールド博士率いるミラディン軍と,“カード開発部のボス”マーク・ローズウォーター氏率いるファイレクシア軍が,巨大カードを使ってのエキシビジョン・マッチ「人間マジック」をおこなった。
 観客の中から抽選で副司令官を選び,ミラディンとファイレクシアそれぞれのTシャツを着て,観客に巨大なカードを引かせて手札にするところからスタート。

 ミラディン軍は《マイア鍛冶/Myrsmith(SOM)》《メムナイト/Memnite(SOM)》でマイアトークンを並べ,押し気味にゲームを展開。
 一方のファイレクシア軍は,毒カウンターを与える感染クリーチャーでなんとか抵抗を試みていたが,シャドーアートで有名な大久保氏が力を込めてドローすると,強力神話レア《荒廃のドラゴン,スキジリクス/Skithiryx, the Blight Dragon(SOM)》をトップデッキ。これで一気に形勢が傾く。

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ミラディン軍側から手札を見たところ
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《錆びた秘宝/Rusted Relic(SOM)》《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》を持たせてアタックするのは,ミラディン軍司令官・ガーフィールド博士の息子さん

 さらに,会場の誰もまだ見たことのないカードがドローされる。来年2月発売の新エキスパンション「ミラディン包囲網」に含まれているカードだ!
 ファイレクシア軍戦線にはこの《ファイレクシアの十字軍》がさっそく投入され,ミラディン軍の旗色が一気に悪くなる。すると,突然ガーフィールド博士がTシャツを脱ぎ始める……なんと下にファイレクシア軍のTシャツを着ていたのだ!

《ミラディンの十字軍》《ファイレクシアの十字軍》と,対になったカードが両軍に現れ,その強さに観衆は興奮

 いきなり敵方に寝返る博士の行動に,本気で焦るミラディン軍の面々。「バラエティ番組なんかでよくあるように,泣きの1ターンをもらえませんか? 1ターンだけ《スキジリクス》が攻撃してこないだけでいいですから」との懇願が認められ,ミラディン軍はほっと一息ついたかに見えた。
 だが,ファイレクシア軍のドローは無情にもトランプル持ちの感染クリーチャー《腐食獣/Molder Beast(SOM)》! 《スキジリクス》に頼らずとも毒カウンターを10個与えて勝利することができたのだった。

「ファイレクシア! ファイレクシア!」と観衆が声をそろえ,勝利の雄叫びがこだました


クイズショー


 木曜夜には,先の記事でもお伝えしたように,ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社日本支部代表の真木孝一郎氏による,1000枚のレアカードをかけてのクイズ大会が開かれた。
 じゃんけんで選ばれた観客がステージに上げられ,「マジックが生まれた国はどこでしょう?」「次のエキスパンションの名前は何でしょう?」といった問題に答える。難度が上がるごとに正解でもらえるレアカードが増えていくが,間違えると全部没収という仕組みだ。

「レアカード以外の賞品も多数ご用意!」と真木孝一郎氏

 また,金曜夜には通称《Maro/マロー(9ED)》ことマーク・ローズウォーター氏によるクイズショーもおこなわれた。「ミラディンの傷跡に無色のマイアは何枚入っているか?」といった問題に正解すると,ブースターパックがもらえるほか,マロー氏に質問ができる。
 新しいカードをデザインしている人物と直接話せるとあって,新エキスパンションへの質問が続出し,会場入り口看板に描かれているのは《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker(ALA)》がファイレクシアの汚染によって変わり果てた姿であること,次のエキスパンション「ミラディン包囲戦」に彼がプレインズウォーカーとして登場することなどが明かされた。

マジックの世界観にまつわる深い話や新情報が飛び出したクイズショー。左がマーク・ローズウォーター氏


戦いは続く……!


 さて,2010年のマジック・シーズンはこれでひと段落したが,年明けからまた新たな戦いの日々が始まる。

 実は今回,Matignon氏が優勝したことによってPoYの座が空席となっている。世界選手権前は,Magic:The Gathering Onlineの強豪として名高いBrad Nelson(ブラッド・ネルソン)氏が2位以下に大差をつけほぼ確実といわれていたが,Matignon氏が大量ポイントを稼いでちょうど同点に達したため,来年2月にパリで開催されるプロツアー会場にて2人がスペシャル・マッチをおこない,PoYを決定することになったのである。
 このプロツアー・パリは,誰でも参加できるグランプリと同時開催の一大イベントとなる予定。この特別対決も相まって,大変な盛り上がりを見せることは間違いないだろう。
 今後もマジックについては定期的に追いかけていきたいと思っているので,楽しみにしてほしい。

「マジック:ザ・ギャザリング」世界選手権2010 リザルト


個人戦TOP8


順位名前(国)
1Guillaume Matignon氏(フランス)
2Guillaume Wafo-tapa氏(フランス)
3Paulo Vitor Damo da Rosa氏(ブラジル)
4Love Janse氏(スウェーデン)
5Eric Froehlich氏(アメリカ)
6Lukas Jaklovsky氏(チェコ)
7Christopher Wolf氏(オーストリア)
8Jonathan Randle氏(イングランド)

日本人上位入賞者


順位名前(国)
13高橋優太氏
18中村修平氏
21田崎 亮氏

国別チーム戦TOP8


順位国名
1スロヴァキア
2オーストラリア
3スイス
4チェコ
5カナダ
6フランス
7メキシコ
8イギリス

「マジック:ザ・ギャザリング」公式サイト

「マジック:ザ・ギャザリング」公式イベントカバレージ(試合結果)

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