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4000人のファンが興奮に包まれた「LJL 2017 Summer Split Final」レポート。“伝統の一戦”を制し,日本チーム初の世界大会出場を決めたのはRampage
本稿では,世界大会WCS 2017への出場権をかけて繰り広げられた熱戦の模様や,会場の様子をレポートする。
「リーグ・オブ・レジェンド」公式サイト
本大会で雌雄を決したのは,DetonatioN FocusMe(以下,DFM)と,Rampage(以下,RPG)の2チーム。「League of Legends JAPAN LEAGUE」(以下,LJL)の決勝戦においては,もはや“伝統の一戦”となっている恒例のカードである。
ただ,今回に関しては,今までの決勝戦と違う点が1つある。それは,優勝チームには,LoLの世界大会である「2017 World Championship」(WCS 2017)の出場権が与えられることだ。
過去のWCSには参加チームを決定するための予選があり,日本チームは毎年,その予選ラウンドで苦渋を飲んできた。しかし,本年度からその予選が撤廃されたため,今回の戦いに勝利した時点でWCSへの出場が確定するというわけだ。
WCSは,世界中から各地域を代表するチームが集まり,世界一のチームを決する一大イベント。スポーツで言えばワールドカップやオリンピックに相当する夢の舞台であり,優勝賞金は数億円にも上る。その大会の日本代表を決めるという意味で,今回の試合は両チームにとって大変重要なものだったと言えるだろう。
両チームのメンバーは以下のとおり。
フルカウントまでもつれ込んだ総力戦
本大会は,Best of 5(3本先取)形式で行われた。1試合目,DFM側の注目選手とされていたCeros選手は,なんとハイマーディンガーをピック。現在のプロシーンではまずピックされないチャンピオンの登場に,会場は大いに盛り上がる。この試合では,DFMのSteal選手が見事なプレイを決めて序盤から有利な状況を作り出し,そのリードを保ち続けたDFMが勝利を収めた。1試合めのゲーム展開だけを見るとDFMが圧倒しているようにも見えた。
しかし,2試合めはRPGが48分の熱戦の末,逆転勝利を収める。続く3試合めもRPGが勝利したが,4試合めはDFMが制し,お互いに2勝2敗という接戦を演じる。かくして,勝敗の行方は最終戦へと委ねられることとなったのだ。
ここまでの戦いを振り返ると,2試合めの逆転勝利はRPGの見事な戦いぶりで,観客を興奮の渦に巻き込んだ。また,3試合めを落とし,後がない状況となったDFMだったが,しっかりと4試合めを勝利するという,素晴らしい戦いを見せてくれた。
そして運命の最終戦。DFMはアグレッシブなプレイで序盤にリードを作りあげ,試合の主導権を握っていく。しかし,RPGは劣勢ながらもDFMの猛攻に耐え,少ないチャンスを確実にものにして集団戦に勝利する。後半の集団戦において強さを発揮する構成だったRPGは,試合後半になるほどに優位に立ち始め,最後は集団戦でDFMを圧倒してゲームセット。見事,RPGが「LJL 2017 Summer Split Final」優勝の栄冠を勝ち取った。
決勝大会では,会場に訪れていた観客の熱気もなかなかのものだった。キルを取れば歓声が上がり,熱い集団戦が起きれば固唾をのんで見守る。決着がつくときにはひときわ大きい歓声と,拍手が巻き起こる。応援するファンの存在が,そこで戦う選手たちの大きな支えになっていたことだろう。
優勝したRPGは,9/23〜11/4にかけて中国で開催される世界大会「WCS 2017」に日本代表として出場することとなる。国際試合での経験を積み重ね,その成績も年々向上しつつあるRPG。各国の代表チームを相手に,好勝負を繰り広げてくれることに期待したい。
大会後に行われた優勝記者会見
大会終了後には会見が開かれ,RPGの各選手から大会の感想が語られた。また,記者からの「体力づくりのため,ゲーム以外に何かしていることはあるか?」という質問に対しては,「起床後に皆で散歩をし,準備体操をしてからゲーミングハウスに戻るようにしている」とEvi選手が語ってくれた。それだけでなく,スポーツジムに通い,ランニングマシンやベンチプレスなどで体を鍛えているそうだ。
Dara選手とYutoriMoyasi選手からは,「体力も大事だが,一番大事なのは精神面である」ということが語られた。練習試合であっても本番だと思って臨むことで,長時間の大会を戦い抜く集中力を養っているという。
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