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「リーグ・オブ・レジェンド」の学生日本一を決める大会「All Campus Series」決勝戦レポート。優勝に輝いたのは東大LOLサークル
「All Campus Series」は,「リーグ・オブ・レジェンド」の学生(大学生,専門学校生など)のLoLサークルを支援する公式プログラム「League U」で行われている大会だ。サークルでのプレイ数を競うStage1経て,トップの16チームがトーナメント戦のStage2に進出,そしてそれを勝ち抜いたチームが今回の決勝戦へと出場する。
全国各地の大学・専門学校のサークルによって競われた予選を勝ち上がり決勝戦に進出したのは,東京大学LOLサークル(以下,UT)と東京アニメ・声優専門学校(以下,TSA)の2チームだ。
「LeagueU」公式サイト
「All Cumpus Series」開催概要
UTは2016年の秋に設立された新しいサークルながら,5名中4名がチャレンジャーランクの到達者という超実力派チーム。今大会では圧倒的な強さを見せつけ,無敗のまま決勝戦へと駒を進めている。
一方のTSAは今年の3月に行われた学生大会「LeagueU Grand Tournament」の優勝チーム。今年中国で行われた学生の世界大会にも日本代表として出場している強豪だが,本大会ではStage2のトーナメント戦で一度UTに敗北している。
そして始まった決勝戦。学生日本一を決めるこの戦いは,BO3(2試合先取)形式で行われた。1試合目,試合序盤を優位に運んでいたのはUTだった。そのまま押し切るかに見えたが,中盤にTSAが集団戦で勝利することで状況が一変し,試合は一進一退の展開を見せ始める。
試合も終盤に入り,UT側がドラゴンの討伐を目指して行動を起こすが,トドメをTSAに取られる(スティール)という事態が起こる。TSAが一歩リードするという形だ。
しかしTSAがその勢いを維持してバロンを討伐しようとしていたところを,UTのジャングラーshu8選手によるスティールが成功。これが決め手となり,46分に及ぶ激戦をUTが制した。
2試合目は,UTがモルデカイザー(トップ),ポッピー(ジャングル)という奇抜なピックをして会場は大いに盛り上がる。モルデカイザーはドラゴンを討伐すると,ペットとして従えることができる「ドラゴンフォース」というパッシブスキルを持っているチャンピオンだ。
この試合はそのモルデカイザーが試合を作った。uinyan選手の操るモルデカイザーは,その特性を最大限に活用して試合を有利に進める。序盤6分ほどでドラゴンの討伐に成功し,7分にはミッドタワーを8割削るという非常に速い試合展開だ。
uinyan選手が単独でタワーを削る間に,チームメンバーが別のタワーを破壊するという展開もあり,常に不利な2択を突き付けられるTSAは苦しい状況になる。
UTはドラゴンが再出現するたびに討伐。この勢いをTSAは止めることができず,22分という短時間でUTが勝利し,東京大学のLOLサークルが学生日本一の栄冠を手にした。
「All Cumpus Series」決勝戦Twitchアーカイブ映像
試合後,モルデカイザー(トップ),ポッピー(ジャングル)という,珍しいピックをした選手たちにその意図を聞いた。
UTの2試合めは,uinyan選手が得意とするチャンピオン(uinyan選手は,モルデカイザーをメインにしてチャレンジャーランクに到達している)で試合に挑める形をとることと,そしてその際に不足するタンクと,行動妨害の役割をポッピーが補うという作戦だったという。
また,ポッピーのスキル「守護者の鉄槌」は相手を戦闘地帯から弾き飛ばすことで,ドラゴンを多少強引に獲得しにいくことができるようになるという。奇をてらったピックに思われたが,そこにはモルデカイザーの強みを最大限に生かし,勝利する,計算された作戦だったというわけだ。
ハイレベルな試合内容で本大会を優勝したUT。まだ決定事項というわけではないが,今後行われる大学対抗の国際試合などにUTが日本代表として出場する可能性があるという。彼らの今後の活躍にも期待しておこう。
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