※2010年1月9日11:42をもって,詳細版へ差し替えました
Fermiベースの次世代GeForceが,ついにその姿を公の前に現した。NVIDIAは,開催中の2010 International CESにおける同社ブースで,Fermiアーキテクチャを採用した次世代GeForceにして,開発コードネーム
「GF100」と呼ばれている製品を用いた
3-way NVIDIA SLIのデモを公開。いきなり液冷という,なかなかにインパクトの強いものになっている。
液冷クーラーユニットが取り付けられたGF100 3枚で,3-way SLI動作を実現している。3-wayで動作している模様が公開されたのは,おそらく今回が初めて
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デモ機は,「GF100ベースのマシンで3D立体視を実現する」というもの。動作しているマシンの中を覗いたら,3枚差さっていたというわけである。なお,デモ機で動作していたのは,PhysXを採用した「Supersonic Sled」という,ゲームのようなプログラム。ロケットエンジンを搭載したソリ(?)に乗り,突っ走るという内容だ。ディテール部分でDirectX 11のテッセレーションが用いられているほか,ソリやロケットの噴煙など,表示されるほとんどのものが物理エンジンによって制御されているようで,音速を超えたソリが通過すると周囲に衝撃波が発生し,小屋が崩壊するシーンなどを確認できる
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このシステムは,Thermaltake Technology(以下,Thermaltake)製のミドルタワーPCケース「Element」にNVIDIAカラーリングを施した「Element“NVIDIA Edition”」へ,同じくThermaltake製の液冷ユニットを実装したもの。EVGA製「Intel X58 Express」マザーボード「X58 Classfield 4-Way SLI」を搭載し,そこに3枚のGF100を3-way SLIで構成している。
同システムは,ご覧のとおりの液冷仕様だが,近づくと
ものすごい熱を放っていたのが印象的。PCケースベンダーやOEM関係者が,「NVIDIAの次世代GPUでは,冷却が最大の問題になる」と口を揃えていた理由がたいへんよく分かるシステムでもあった。
寄って見てみると,確かに従来製品とは異なる基板設計になっているようだ。補助電源コネクタは
予告されていたとおりの8+6ピン仕様だった。
カード長は,マザーボードと見比べる限り,10インチ(254mm)以上はあると見られるため,GF100の購入を考えている人は,組み合わせるPCケースにも配慮する必要があるだろう。
PCI Express外部給電コネクタは8+6ピン仕様だ
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なおNVIDIAは,2010 Intenational CESで,最大3画面を利用した3D立体視表示を可能とする新機能「3D Surround Stereo」などをアピールしている。
同社の社長兼CEOであるJen-Hsun Huang氏は,米国時間の2010年1月7日に開催された発表会で,
「GF100チップは,すでに量産体制に入った」と語っており,今四半期中の発売が見えてきたといってよさそうだ。