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「World of Tanks」日本のチーム「B-Gaming」が躍進したオフライン大会「Wargaming.net League APAC Season I Finals 2016-2017」の模様をレポート
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印刷2016/10/25 19:30

イベント

「World of Tanks」日本のチーム「B-Gaming」が躍進したオフライン大会「Wargaming.net League APAC Season I Finals 2016-2017」の模様をレポート

 2016年10月22日,Wargaming.netがサービス中のオンライン戦車ゲーム「World of Tanks」のオフライン大会「Wargaming.net League APAC Season I Finals 2016-2017」が,オーストラリアのシドニーで開催された。

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 NA(北アメリカ地域)やEU(ヨーロッパ),CIS(ロシア及びCIS各国),そしてAPAC(アジア・太平洋地域)という4地域で行われるリーグ戦「Wargaming.net League」(以下,WGL)。賞金総額10万ドルという,APAC地域の2016-2017年第1シーズンのナンバーワンを決める本大会は,上位成績を残すことで,世界各地域の代表チームで世界一の座を争う世界大会「WGL Grand Finals 2017」出場に必要となるポイントが多く加算される。

 本稿では,大会の模様と合わせて,Wargamingのe-Sports部門でAPACの大会を担当するJini Jun氏と,日本から参戦したチーム「B-Gaming」のインタビューをお届けしよう。
 なお,各試合はTwitchやニコニコ動画にて生中継も行われ,ニコニコ動画では10月29日23:59までタイムシフトで視聴可能だ。日本のトップチーム「Caren Tiger」のMOUDAME選手による名解説で分かりやすく楽しめるこの配信。本稿と合わせてこちらもチェックしておこう。

「WGL APAC Season I Finals 2016-2017」ニコニコ生放送視聴ページ(タイムシフト)

「World of Tanks」公式サイト


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 今回の会場に選ばれたのは,WGLのAPACシーズンファイナルの会場としては初となるシドニーのESL Studioだ。その名のとおり,大会運営でグローバルパートナーシップを結ぶeスポーツ団体,ESLの施設であるこのスタジオ。キャパシティは100人ぐらいの小さなものではあるが,プレイヤー用の専用配線といったe-Sport用の環境が整えられた施設で,さまざまなゲーム大会が開催されているそうだ。

 出場チームは「EL Gaming」「Meltdown」「B-Gaming」「Team Efficiency」の4チーム。リーグ戦負けなしで,APACでは無類の強さを誇る中国のプロチームEL Gamingや,同じ国の強豪「Gold Bass」を乗り越えてこの舞台に進出した韓国のMeltdown,地元のオーストラリアの選手を中心に,フィリピン,マレーシアという多国籍メンバーで編成されたTeam Efficiencyという,面白いチームが揃ったなか,やはり注目してしまったのは「Charlotte Tiger」(現Caren Tiger)以来となるAPACファイナル進出を果たした日本のB-Gamingが,どれだけの結果を残せるかだ。

 リーグ1位のチームと4位のチーム,2位のチームと4位のチームで準決勝試合を,それぞれを勝ち抜いた2チームで決勝戦を行い,アジア・太平洋の頂点を決定する本大会。ルールは7人編成の各チームによる「強襲戦 / 防御戦」(Attack / Defence)で,両チームが攻撃側と防御側に分かれて1マップにつき2戦づつ戦い,敵チームを殲滅するか,攻撃側は敵陣地の確保,防御側は陣地を守り抜くことで勝利となるものだ。チームの勝利は,準決勝,決勝ともに先に7勝することで決定する。


“同地域最強”のEL Gamingが安定した強さを見せた準決勝。日本のB-Gamingは劇的な展開に


 準決勝第1試合はリーグ1位のEL Gamingと,4位Team Efficiencyの対決となったが,その戦いはEL Gamingが力の違いを見せる結果となった。初戦のマップHIMMELSDORFから,建物の影や列車などの遮蔽物をうまく生かしたポジション取りや,攻撃を仕掛けるタイミングなど,その戦術や連携で実力の違いを見せ,EL Gamingが7-2で難なく準決勝を突破。強豪としての余裕もあってか,6-1と王手で迎えたマップMUROVANKAでの戦いでは,戦術を試すように自走砲を2両投入するという意外な戦法を見せていた。

Team Efficiency(左)と,EL Gaming(右)
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 第1試合が早く終了したことで,予定時刻より前倒しで開始した準決勝第2試合。リーグ3位のB-Gamingの相手は,リーグ2位のMeltdownだ。Meltdownは,試合前やインターバルには常に叫んだり歌を歌ったりし,そして試合中も会場中に響くような大声で指示を出し合うなど,今大会で最も若いチームとあって“とにかく賑やか”なチームだった。

試合前に手をたたきながら大声で歌うMeltdown(右)と,緊張した面持ちで作戦を確認するB-Gaming(左)
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 B-Gamingは,チームとしては初のオフライン大会,しかも海外の舞台とあってか緊張していたようで,プレイヤー個人の技術には差は感じないものの,序盤は連携やチームワークの乱れで勝ちを落としていた。

車両がひっくり返されたシーン。筆者はこのときプレスルームで観戦していたが,「こんな珍しいシーンがファイナルの試合で見られるなんて!」と,各国から集まったメディアが盛り上がっていたのが印象的だった
※写真は配信からキャプチャしたもの
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 初戦と2戦めにマップHIMMELSDORFで2連敗を喫し,2-1で迎えたマップPROKHOROVKAの1戦では,敵車両に押されるような形で車両がひっくり返されるというような不運もあった。相手もGrille 15を失ったものの,この不運によってBat-Chatillon 25tという戦闘の要ともなる車両を失い,結果負けてしまうなど,なかなか勝ちを伸ばせないまま3-6と相手に王手をかけられてしまう。

 しかし,ここからB-Gamingの追い上げが始まる。もともと個人レベルも高かったB-Gamingの選手達は,大会の空気にも慣れてきたのか,冷静な状況判断や動き,精度の高い射撃を見せるようになり,土壇場からの3連勝で6-6のタイブレイクに持ち込んだ。
 「シーズン中に一度もタイブレイクで勝てていないんです」と,前日のインタビューで自分達の粘り弱さを課題として挙げていたB-Gaming。そんなチームがこの大舞台でタイブレイクを迎えるというのは,なんとドラマチックな展開だろう。2チームの運命を分ける舞台となったGHOST TOWNの1戦。一撃で破壊されるほどのわずかなHPを残した2車両づつを残した形で終盤を迎えたこの戦いは,攻撃側のB-Gamingの1両が敵陣地に侵入し,それを撃退にやってきた1車両を撃破し,続いてやってきたもう1両も,相手が射撃を外すという幸運もあってそれを冷静な射撃で反撃。こちらもドラマチックな展開で決勝進出を決めた。

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WGL APACのヘッドを務めるJini Jun氏インタビュー


 劇的な勝利で決勝進出を果たしたB-Gamingが,圧倒的な強さを誇るEL Gamingに,どのような戦いを見せるのか? 決勝戦の模様をお伝えする前に,Wargamingのe-Sports関係者に話を聞く機会を得たので,ここで簡単にお伝えしたい。

Jini Jun氏
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 今回話を聞くことができたのは,APAC地域の大会を担当する,Head of Competitive Gaming APACのJini Jun氏だ。まず,今回決勝の地としてオーストラリアを選んだ理由について,同国ではまだWGLの大きなイベントを開催したことがなかったからとし,また,今回の大会がこれまでと比較して変わった点については,別扱いとなっていた韓国サーバーとアジアサーバーが同一リーグとして統一されたことを挙げた。
 WGL全体についても,ESLがグローバルパートナーとなったことで各地域の足並みを揃えたスケジュール進行が叶い,一体感のある大会にできたという。

 日本を始め,まだ「WoT」の大規模な大会が行われていることを知らない国が多い。そういった国に,その存在をどのように認知させていくのかという問いには,「多くの国があって,その言語も異なる点が課題」としながら,有名チームの選手を招いた講習などを行うトレーニングキャンプ(関連記事)のようなコミュニケーションイベントの開催や,地域ごとのトーナメントを増やしていくことで,大会の存在やゲームでの戦い方を知ってもらう機会を,少しでも多く築いていきたいと答えた。

 ロシアやヨーロッパといったレベルの高い地域のチームにアジア勢がどう挑んでいけばいいかという質問には,「ほかの地域のチームは,よく異なる地域のチームと練習試合をしたり,プレイヤー同士でコミュニケーションをとっています」と,時差の問題もあるが,アジアのプレイヤーにも同じようにほかの地域のプレイヤーと交流して,ゲームプレイのレベルや技術の向上を図ってもらえるよう,期待しているようだった。


安定した強さを誇るEL Gamingと,

それに挑むB-Gamingによる決勝戦


 さて,決勝戦の話に戻ろう。今シーズンのアジア・太平洋地域ナンバーワンを決定するEL GamingとB-Gamingによる戦いは,マップMUROVANKAの初戦を幸先よくB-Gamingが勝利。EL Gamingは準決勝の試合から長いインターバルがあったからか,シーズン無敗を誇るチームしてはらしくない立ち上がりだったが,2戦めではポジション取りや攻撃のタイミングなど,あらゆる面で実力の差を見せつける形で勝利した。

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 Mausを2両投入したり,E100を3両という入したりといった,超重戦車を多く使用したものや,機動力の高い中戦車Obj.140を3両投入したものなど,そのユニークな編成や戦術で楽しませてくれたB-Gaming。スコアも一時は4-3で優勢に立つなど善戦は見せていたが,やはり世界レベルにあるEL Gamingには敵わなかった。後半に入るにつれ戦術は見抜かれ,またそうなった際の対応能力という面で脆さを見せ,そこを付け込まれるように連敗。結果は7-4でEL Gamingがチャンピオンとなった。

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 大会終了後に,準優勝で終えたB-Gamingにインタビューできたので,最後にその声をお届けしよう。

 まず,初めてのオフライン大会の環境に慣れるまで時間がかかり,さらに緊張もあって良いスタートを切れなかったというMeltdown戦について。3-6と王手をかけられたときに,プレッシャーはなかったかと聞くと,「普段から(シーズン中も)スコアを気にしていないので」と,そのプレッシャーは感じていなかったと答えた。むしろ,エンジンがかかり出したと感じていたところだったので「逆に行けるという思いがあった」とのこと。
 決勝のEL Gamingに対しては,Pingの差がないオフライン戦を戦ってみて,撃ち合いなどの個人の対戦であれば良い戦いができるという手応えがあったそうだ。しかし一方で,もとより弱い部分だと自覚していたという,定めた戦術を見抜かれた際の対応の仕方といった弱点をあらためて思い知らされたという。
 大会前日のインタビューで,王者のEL Gamingに「ほかのチームの情報を収集したり解析したりがうまい」と言わしめた彼らが,自分達の課題を冷静に解析し,そして克服して,さらに強いチームとなることに期待したい。

 今回の結果で,11月19日にアメリカのニューヨークで開催予定の国際トーナメント「Challenger Rumble」出場権を手に入れたB-Gaming。学生や社会人と立場も違えば,年齢もバラバラで,「まず対象の期間に休暇を取るところが大変」としたものの,「出場するとしたら,世界の舞台に恥じない戦いができるように,その日を迎えるまで精進したい」と,さらなる高みに挑むうえでの決意を見せた。

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