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Wargamingの「World of Tanks」とグラスホッパーの山岡 晃氏がコラボ。ベラルーシで聞いたコラボが実現した理由
Wargamingと山岡氏のコラボレーションは,「World of Tanks」のゲーム内サウンドを発展させるアップデート計画「Music 2.0」に関わるものだ。
現時点のMusic 2.0の目標は,ゲーム内の各マップに個別の音楽トラックを追加し,サウンドエフェクトを刷新することで,世界中の音楽家とコラボして制作していく予定だという。
そして,その取り組みの一環として,スウェーデンのウォー・メタル・バンド「サバトン」と山岡氏のコラボレーションが進行中だということだ。
実は今回のコラボレーション,筆者は7月上旬,ベラルーシにあるWargamingの開発オフィスを訪れる際に知らされた。ベラルーシに行った最大の理由は,Wargamingの開発スタッフの話を直接聞くためというのもあるが,山岡氏のコラボレーションの話を聞くためという部分が大きい。
というわけで,ベラルーシのWargaming開発オフィスで,山岡氏に直接コラボレーションに関わる話を聞けたので紹介しよう。
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コレボレーションのきっかけは,2016年10月頃に山岡氏がベラルーシを訪れたときにさかのぼる。偶然「World of Tanks」のラッピング飛行機を見つけた山岡氏は,その写真をSNSにアップロードしたのだ。Wargamingのスタッフにも山岡氏のファンがおり,その投稿は社内で話題になったという。
山岡氏自身も「World of Tanks」のプレイヤーでWargamingスタッフとも以前から交流があったそうだが,飛行機の件をきっかけにより深くかかわるようになり,コラボレーションに至ったという経緯だそうだ。
ベラルーシにはコンサートなどで2,3回ほど訪れたことがある山岡氏だが,Wargamingがベラルーシを起源とする会社ということは知らなかったという。Wargaming=ベラルーシということがつながった時,何度か訪れたことのある国でもあったことから「親近感」を感じ,「あそこの国にある,あのゲーム会社で何か作ったら面白いかな」という,チャレンジのような気持ちでコラボレーションを引き受けたとのことだ。
今回のコラボレーションにあたっては単純に楽曲を提供するというわけでなく,Wargamingの開発スタッフと連携しながら,しっかりとゲームに合わせた「音楽を作りたい」と山岡氏は語っている。
というのも,山岡氏が考える「ゲーム音楽」があるからだ。音楽を聴かせるためにゲームを作るのではなく,ゲームを面白くするために音楽を作るというのが前提にあり,自身は「ゲームにおいて,たまたま音担当でしかない」と考えているのだ。
そうした考えもあり,今回のコラボは開発チームと共に作る方向でコラボは動いているそうだ。
山岡氏は現在,「World of Tanks」の公式サイトで無料公開されているオリジナルサウンドトラックの追加楽曲を制作中とのこと。また,ドイツで開催されるゲームイベントgamescom 2017では,サバトンと山岡氏によるライブパフォーマンスが行われる予定だ。
どういった楽曲に仕上がるのか,今後の展開を楽しみにしておきたい。
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World of Tanks
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