ハロー！Steam広場 第74回：誰よりも速く仮想現実を駆けろ！ タイムアタック型のFPS「BIOS」

「すちーむ」ってなぁに？というよい子のみんな集まれー！　「ハロー！ Steam 広場」は，PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを，筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する，とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば，すでにストアから消された幻のゲームを何本も所持する歴史的Steamerにジョブチェンジできるかも。

　ハロー！Steam広場 第74回は，世界中のプレイヤーと攻略スピードを競うタイムアタック型のFPS「BIOS」をメインに紹介しよう。プレイヤーは訓練兵となり，ステージクリアまでのタイムを世界中のプレイヤーと競うことになる。このほか，無限のインベントリで快適なサバイバル生活が楽しめる「Crashlands」もあるので，お見逃しなく。

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架空現実で自身のプレイをひたすら磨き上げていくタイムアタック型のFPS「BIOS」

　アーリーアクセスとは，開発途中のゲームを購入して，デバッガー兼プレイヤーとして参加できる，Steamの販売形態の1つだ。今週は，カナダのモントリオールに拠点を置くインディーズ系デベロッパPIXYULの「BIOS」を紹介しよう。

　本作は，BIOS（Basic Input Output System）によってシミュレートされた仮想現実の世界が舞台となるFPSだ。プレイヤーは訓練兵となり，あらゆる環境下を想定して構築された24種類のステージを攻略していくことになる。

ワイヤーフレームだけで作られた空間が，次第に現実世界と同様の風景に変わっていく演出がなかなか面白い

　現時点で実装されているゲームモードは「STRIKE」のみだ。このモードは，スタートからゴールまでの時間を計測して記録するタイムアタック形式になっており，スコアはオンラインランキングに登録される。ランキングは24ステージすべてに用意されており，どこに挑戦するかはプレイヤー次第だ。
　どのステージも構造が一本道なうえ，ランダム要素も存在しないので競技性が高く，何度も繰り返しチャレンジしていくうちに，自分のプレイがリファインされていくのが実感できる。


　ステージ上に配置されている敵は，タレットや人型ロボットなど，見るからに訓練用といった感じだ。いずれにせよ機械なので，プレイヤーを認識してから起動するまでに若干のラグが存在する。この隙をついて，撃たれる前に破壊すればいいのだが，撃ち合いになれば当然そのぶんのタイムロスが発生するわけで，避けられる戦闘はできるだけ避けたいところ。

各ステージでは，クリアタイムに応じてメダルが獲得できる。まずはシルバーメダルあたりを目標に打ち込んでみよう

　ステージの構造や敵の配置を頭の中に叩き込み，倒すべき敵，無視すべき敵，リロードするタイミングなどを把握し，プレイを重ねて最適化していく。クリアタイムを縮めるには，アスリートのようなストイックさが求められ，何かの競技に高い集中力で打ち込んでいるような感覚が，とても心地よいのだ。

あくまでもクリアまでにかかった時間が重要なので，無視できる敵は無視して構わない。ただ，配置的に無視できない場合は撃たれる前に撃破しよう

　本作の難度は，ある程度FPSに慣れていることを前提としたものになっている。タイムアタックという性質上，のんきに敵と撃ちあっていられないので，敵が視界に入ったら回避できるかどうか瞬時に判断して，無理な場合はすぐに照準を合わせて撃破できるくらいの腕前は必要になるだろう。ここでもたもたしていると，逆に撃ち殺されてしまう。
　また，タイムを縮めるためにダッシュ移動を多様することになるのだが，ダッシュ移動中に足を止めると，若干の滑りが発生する。これがなかなかの曲者で，急いで角を曲がりたい時などは，この滑りも計算に入れる必要が生じるのだ。
　ただ，次のアップデートの修正項目に移動周りの改善が含まれているので，このあたりは変更が加わるかもしれない。

タイムアタック中は回復ができないので，一発の被弾が命取りになる

　とにかくチャレンジ性の高いゲームなので，普段ほかのFPSタイトルでブイブイいわせている人にこそ挑戦してもらいたい。とくにオンラインランキングのトップ争いはなかなか熱いので，ぜひ参加してほしい。

「BIOS」Steamページ（1780円）

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インベントリは無制限で快適なサバイバル生活が送れるアクションクラフティングRPG「Crashlands」

　「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して，ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は，アメリカのセントルイスに拠点を置くインディーズ系デベロッパButterscotch Shenanigansが手掛ける「Crashlands」を紹介しよう。

　アクションクラフティングRPGと銘打たれた本作は，スキルベースの戦闘と直感的なクラフティングシステムに焦点を当てた作品だ。プレイヤーは，エイリアンが跳梁跋扈する未知なる惑星で，サバイバル生活を送ることになる。

クォータービューのカメラ視点と，移動時にピョンピョンと飛び跳ねるコミカルな動きは，どことなく「Don't Starve」を思わせる

　惑星を探索して資源を集め，装備を作ったり家を建てたりなど，やること自体はほかのサバイバルゲームと同じに見えるが，本作は建築などのクラフティング要素を簡潔にして，そのぶん戦闘システムに力を入れている様子だ。
　クラフト要素のあるサバイバルゲームで，プレイヤーの一番の悩みとなるのがインベントリの管理だろう。いろいろなアイテムを作れるというシステム上，その素材となるアイテムの数も多く，すぐに手荷物がいっぱいになってしまったり，保管場所を作っても何をどこにしまったのか分からなくなったりなど，とにかくインベントリ周りには不満が募りがちになる。


　本作は，そういった煩わしい要素を取っ払うため，インベントリに容量制限は設けないとのこと。プレイヤーが拾った素材は無制限にストックされるようだ。クラフティングの際も，必要な素材は自動でセットされるので，インベントリや倉庫の整理が好きという人には退屈なゲームになりそうだが，ギリギリまで削ることに燃えるというような人でもなければ，これは嬉しい仕様だろう。


　戦闘はアクション寄りの作りになっており，エイリアンの攻撃には着弾予測地点が表示されるので，プレイヤーの腕次第で回避することが可能だ。クラフティングできる装備もたくさん用意されているというので，コレクション的な要素も楽しめそうだ。

　リリースは2015年夏に予定されており，そう長く待つ必要もなさそうだ。興味のある人は，お気に入りに追加しつつ，「I can't wait」とコメントしておこう。

「Crashlands」GREENLIGHTページ