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ハロー!Steam広場 第163回:グッバイSAN値。「狂気の山脈にて」をベースにしたオリジナルストーリーが展開されるホラーゲーム「Conarium」
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印刷2017/07/11 12:00

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ハロー!Steam広場 第163回:グッバイSAN値。「狂気の山脈にて」をベースにしたオリジナルストーリーが展開されるホラーゲーム「Conarium」

画像集 No.010のサムネイル画像 / ハロー!Steam広場 第163回:グッバイSAN値。「狂気の山脈にて」をベースにしたオリジナルストーリーが展開されるホラーゲーム「Conarium」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,ネクロノミコンが枕元にないと安眠できない上級Steamerにジョブチェンジできるかも。

 ハロー!Steam広場 第163回は,H.P. ラヴクラフトの小説「狂気の山脈にて」にインスパイアされたホラーアドベンチャー「Conarium」を紹介しよう。本作では,原作をベースにしたオリジナルのストーリーが展開される。英語をガッツリ読ませる,かなり人を選ぶアドベンチャーゲームだが,「狂気の山脈にて」が好きならばチェックしておくべき作品だ。

※お知らせ:来週(2017年7月18日)のハロー!Steam広場は,筆者取材のため休載いたします。次回更新は7月25日となりますので,ご了承ください。

4Gamer公式 Steamキュレーター



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「狂気の山脈にて」にインスパイアされたホラーアドベンチャー「Conarium」


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 今回は,Zoetrope Interactiveが手掛けるホラーアドベンチャー「Conarium」を紹介しよう。同社は,クトゥルフ神話を題材にした「Darkness Within」シリーズを手掛けており,「Conarium」もまたクトゥルフ神話を題材にしたゲームとなる。

 クトゥルフ神話といってもさまざまな物語があるわけだが,本作ではH.P. ラヴクラフトの小説「Mountains of Madness(邦題:狂気の山脈にて)」の世界観をベースに,オリジナルのストーリーが展開される。プレイヤーは,廃墟となった南極の基地“UPUAUT”で目覚めた1人の研究者Frank Gilmanとなり,基地で何が起きたのかを調べていくのだ。

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 ゲームは探索と謎解きがメインになっており,アクションを要求するシーンはほとんどない。その代わり,親切なナビゲートもなければ一緒に探索をしてくれる仲間も存在しないため,プレイヤーは懐中電灯を片手に薄暗い基地内を1人で歩き回ることになる。
 また,不気味な雰囲気をさらに増幅させるBGMや,ときおり空間に響き渡る謎の金属音など,視覚に加えて音でもプレイヤーのSAN値をゴリゴリと削ってくる。

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 特別,ホラーアドベンチャーとして優れたところがあるわけではないが,やはりクトゥルフものなだけあって,知っている人ならニヤリとできるイースター・エッグがあちこちに散りばめられており,それらを見つけていくのが1つの楽しみになっている。
 またストーリーの中にも,ときおり「狂気の山脈にて」とリンクする部分があるので,原作を読破しているプレイヤーであれば,いろいろと考察できるシーンも多いだろう。

「古のもの」の写真。ボードに貼られていたが,これはどこで映されたものなのだろうか
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こんな置物まで。ちなみに,これを視界に入れると発狂して何もできなくなる
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基地の地下には何体もの「古のもの」が冷凍保存されている。原作では探検隊がこれを解剖したのちにえらい目にあったわけだが,この基地ではいったい何を研究していたのだろうか
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 本作はいわゆる“ラヴクラフティアンゲーム”なわけだが,ラヴクラフトファンとして興味をそそられるのは,やはりストーリーだ。このゲームで描かれるのは,「狂気の山脈にて」のあとに起きた出来事であり,原作とは異なる視点で南極での狂気が綴られていく。
 また本作を手掛けるのが,「Darkness Within」でラブクラフトファンの心を掴んだZoetrope Interactiveというのもあって,一定のクオリティが保証されているのも大きい。

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 もっとも,本作は英語をガッツリ読ませるタイプのゲームなので,物語を含めて余すことなく楽しみたいのであれば,辞書を片手にプレイを続けるくらいの根気が必要になるだろう。それでも,クトゥルフ神話,とくに「狂気の山脈にて」が好きな人であれば,それだけの価値はある。


「Conarium」Steamストア(1980円)

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