ハロー！Steam広場 第174回：ダンジョンを経営しながら地上の征服を目指すシミュレーションゲーム「Dungeons 3」

「すちーむ」ってなぁに？というよい子のみんな集まれー！　「ハロー！ Steam広場」は，PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを，筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する，とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば，星座の勉強ができる素敵なゲームだと言って，友人を「Grim Dawn」に引きずり込む上級Steamerにジョブチェンジできるかも。

　ハロー！Steam広場 第174回は，ドイツのRealmforge Studiosが手掛ける「Dungeons 3」を紹介しよう。本作は，ダンジョンロードとなったプレイヤーが，ダンジョンを経営しつつ地上の征服を目指すダンジョン経営シミュレーションだ。本作からは協力プレイにも対応し，友達と一緒にダンジョン作りが楽しめる。

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ダンジョンを経営しながら地上の征服を目指すシミュレーションゲーム「Dungeons 3」

　今回はドイツのRealmforge Studiosが手掛ける「Dungeons 3」を紹介しよう。

　本作は，ダンジョンロードとなったプレイヤーが，ダンジョンを経営しつつ，軍を作り上げ，地上を征服していくという，ダンジョン経営シミュレーションだ。そんなことをシミュレートして何の役に立つんだろうか……。それはさておき，本作は地上にある重要拠点をすべて制圧すれば勝利，逆にダンジョンの核であるクリスタルを破壊されたらゲームオーバーというルールになっている。


　ゲームは，ダンジョンロードであるプレイヤーが，ヒーローユニットのダークエルフ「タルヤ」と，5匹のゴブリンを従えた状態でスタートする。この時点では，ダンジョンの広さが9マス程度しかないので，まずはワーカーであるゴブリン達に岩盤を掘らせてエリアを広げていく。そうしてダンジョンを拡張したら，地上侵攻にそなえてオーク兵を作り，彼らが休める部屋や，食料となるニワトリを飼育するスペースを確保していくといった感じだ。


　ゲームが進むとヒーローが定期的に攻めて来るようになる。これを撃退するため罠を仕掛けたり，ダンジョンの構造を複雑にしたりするうちに，ただの穴ぐらだったダンジョンも次第に風格が出てくる。ダンジョン内の装飾は自動で行われるので，そういった細かい部分をじっくり見るのも楽しみ方の1つだ。
　また，研究室を作ることで新しい技術を開放したり，各部屋の効果を強化したりと，内政面でやることも多いので，そういった部分が好きな人ならばじっくりとやり込めるだろう。


　そんな本作を特徴付けているのは，マウスカーソルの代わりである「悪魔の手」だ。悪魔の手を使えば，ダンジョン内のユニットを摘んで放り投げたり，叩いて殺したりと，まるで理不尽な上司のような振る舞いができる。いや，さすがに叩いて殺す上司はまずいか……。
　これは単なるお遊び要素というわけではない。例えば，食料を掴んでオークの休憩部屋に投げ込めば，オーク達はいちいちニワトリ部屋に足を運ばなくても済むし，ゴブリン達が掘った金塊を代わりに貯蔵庫に運んであげれば，彼らは採掘に専念できるだろう。


　もちろん，そんなことをしなくてもダンジョン経営に支障はない。むしろ，「余計なことしないでください」という現場の声が聞こえてきそうだ。ただ，こうして小さなところに干渉できるというのは，なんだか嬉しいもので，悪魔の手を当てたオークがこちらを向いて敬礼する姿などはとても愛くるしい。


　ゲームの目的は地上の制圧なので，しかるべきタイミングでダンジョン内の兵を地上に送り出さねばならない。地上での操作は一般的なリアルタイムストラテジーと同じで，移動と攻撃の指示を駆使して敵を鎮圧していく。基本的に数で攻めて押し切るだけなので，ダンジョンパートと比べると少しそっけなく見えるが，そのぶんダンジョンパートが忙しいので，戦闘はこれくらいシンプルで良いのかもしれない。


　ゲームモードは，ストーリーに沿って進む「キャンペーン」と，ゲームの設定をカスタマイズできる「スカーミッシュ」，ほかのプレイヤーと対戦できる「マルチプレイ」の3つが用意されている。
　また嬉しいことに，本作は協力プレイにも対応している。部屋IDを発行して相手にそれを入力してもらうというマッチング方式なので，基本的にフレンドとしか遊べないが，1プレイに付き合う時間の長いシミュレーションゲームの性質から考えると，気のしれた相手のほうがプレイしやすいだろう。

　本作が初めてのDungeonという人でも，親切なチュートリアルが用意されているので，興味のある人はぜひ遊んでみてほしい。