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ハロー!Steam広場 第213回:つながりの緩い協力プレイが雰囲気とマッチするゾンビサバイバルゲーム「Dead Frontier 2」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,幕張メッセ内で競争率の低いトイレを3か所は知っている上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第213回は,ゾンビサバイバルシューター「Dead Frontier 2」を紹介しよう。本作は,8人のプレイヤーと1つのワールドを共有して遊ぶMOスタイルになっている。パーティを組むという要素はないものの,その場限りの共闘が発生することはしばしばあり,この緩いつながりがちょうどよく感じられる作品だ。
4Gamer公式キュレーター
つながりの緩い協力プレイが雰囲気とマッチするゾンビサバイバルゲーム「Dead Frontier 2」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回はイギリスのCreaky Corpsが手がける「Dead Frontier 2」を紹介しよう。
本作は,パンデミックによって荒廃した世界を描く,三人称視点のゾンビサバイバルシューターだ。ゲームは,プレイヤーの誰かがホストになり,8人のプレイヤーと1つのワールドを共有して遊ぶMOスタイルになっている。キャラクターデータはメインサーバーに保存されるので,遊ぶ部屋を変えてもキャラクターの状態はそのままだ。
ゲームのスタート地点は「Dallbow」という街。ワールドマップを見ると,ゲーム内にはいくつかの街が存在しており,それぞれに推奨レベルが設定されている。「Dallbow」は推奨レベル1なので,RPGでいう最初の町という位置付けだ。
街のメインストリートはすでにゾンビだらけであり,それらを相手に戦っているプレイヤーもちらほら。初期装備として角材と拳銃が支給されているが,拳銃は弾が少ししかないので,しばらくは角材メインで戦うことになる。
試しに角材でゾンビを殴りつけてみたが,さすがに1発では殺せない。4〜5回ほど殴ったところでようやく倒せたが,複数体を相手にする場合は苦戦しそうだ。つい先ほど筆者の近くで,3体のゾンビを相手に角材で戦っていた人も,今は床をペロペロ舐めている状態だ。南無三。
ゾンビを倒すと微量の経験値がもらえるのだが,労力には見合わない。ほかのプレイヤーに聞いたところ,警察署にクエストをくれるNPCがいるらしい。「これからアパートを探索するんだけど一緒に来ないか」と誘われたが,角材だけでは心許ないので,お断りして警察署に向かうことに。
署内は安全エリアとなっており,トレーダーや倉庫も存在する。ゲーム内の経済はプレイヤー主導で動いており,アイテムの売買はトレーダーを仲介してバザーで行う仕組みだ。ほかにも固有名詞のあるNPCが何人か避難しており,話しかけるとクエストを受けられる。
クエストの内容は,友人の安否を確認してほしいだとか,忘れ物を取ってきてほしいだとかのお使い系がほとんどだが,報酬としてお金と経験値がもらえるので片っ端から受けておくといいだろう。
「アパートに指輪を忘れてきたから取ってきてほしい」という依頼を達成するべく,警察署の斜め前にあるアパートへ。アパート内には探索できる部屋が何十とあり,指輪探しは一筋縄ではいかなそうだ。扉を開けるたびにロードが入るのは少しいただけないが,ロードが終わった瞬間,目の前にゾンビ突っ立ていることもあるので,心の準備だけはしておこう。
どの部屋も構造は似たり寄ったりで,複数のゾンビと探索できるオブジェクトが1〜2つほど用意されている。オブジェクトから入手できるもののほとんどは消耗品だが,稀にライフルやショットガンといった武器も手に入るので,チェックは念入りにしておきたい。
ゲーム内で手に入る装備品にはレア度が設定されており,希少なものほどランダムで付与されるステータスが多くなる。そのため,ハック&スラッシュでいうトレハン的な遊び方も可能で,より強力な装備を求めて探索エリアを転々とするのも面白そうだ。しかし今回は指輪探しが目的なので,アパートの探索を続行することに。
ライフルやショットガンを手に入れたことで少し気が大きくなるも,ゲームの雰囲気が暗いので,1人での探索がだんだんと心細くなってくる。ゾンビに警戒しながら薄暗い廊下を歩くのもだんだん億劫になってきたところで,先ほど警察署の存在を教えてくれたプレイヤーに遭遇。共に廊下にいるゾンビを倒し,またすぐ別れてしまったが,ほんの十数秒の共闘でも,今の精神状況下では一服の清涼剤である。
1人で行動することが多いので忘れがちだが,本作はMOなので,ほかのプレイヤーもどこかで探索しているのだ。パーティを組むという要素はないものの,その場限りの共闘が発生することはしばしばある。ゾンビアポカリプスという世界設定だからこそ,こういった“緩いつながり”がちょうど良く感じられるのかもしれない。
なんとか指輪を見つけたので依頼主に報告。レベルも上がったので,スキルを振ることに。キックやダッシュといったアクションを追加するものや,特定の武器の扱いがうまくなるものなど,スキルの種類は豊富にあり,少しずつだが自分のプレイスタイルを確立していける。
このようにクエストをこなしてレベルを上げつつ,探索で強力な武器を手に入れてキャラクターを強化していくのが,このゲームの主な遊び方になる。より難度の高いエリアでは,ゾンビが走ってきたり,倒したゾンビから謎の寄生虫が飛び出してきたりと,敵も手強くなってくるので,しっかりと準備して挑みたいところ。
本作は,2年後の完成を目処に開発を進めているとのことで,現時点ではそこまでコンテンツも多くないが,ゾンビシューターとMOをうまく掛け合わせたゲームになっており,基本プレイも無料なので,興味のある人はぜひ遊んでみてほしい。
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