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ハロー!Steam広場 第232回:幻想的な島を舞台に,毎日瞑想を積み重ねていくシミュレーションゲーム「PLAYNE」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,一度は自分のキャラクター名を「†」で挟んだことのある上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第232回は,Unreal Engine 4で描かれた幻想的な島を舞台に,瞑想のやり方を学ぶシミュレーションゲーム「PLAYNE」を紹介しよう。本作は,毎日瞑想を積み重ねていくことを目的として作られており,瞑想レベルが上がるとゲーム内コンテンツが少しずつ開放されていく。ゲームを進めるほどに気持ちが落ち着いていくという体験が,ゲーマーとしては,なんとも奇妙で面白い。
4Gamer公式キュレーター
毎日瞑想を積み重ねていくシミュレーションゲーム「PLAYNE」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は海外のインディーズ系デベロッパが手がける「PLAYNE : The Meditation Game」を紹介しよう。
ある時は単身でゾンビや悪魔達と戦い,ある時は全裸で無人島を駆け回り,ある時は廃屋で幽霊に追いかけられ,ある時は長距離のトラック運転で眠気に襲われる。こんな日々を送る筆者の心はもうボロボロである。疲れた……「ゲイブ,疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ。」
今の僕には癒やしが必要だ……。
そんなことをボヤきながらSteamストアを見ていると,「The Meditation Game」なるワードが目に飛び込んできた。Meditation――すなわち瞑想だ。言葉自体はゲームでもよく出てくるので,知っている人も多いかと思われるが,「瞑想ってHPを回復する技でしょ」というドラクエレベルの知識しか持ち合わせていない筆者のような人も少なくないはず。
そもそもの瞑想は,気持ちを落ち着かせて心身をリフレッシュしたり,集中力を高めたりなど,さまざまな目的で行われるもののようだ。変換のたびに出てくる「迷走」にいら立つ今の筆者には,まさに必要なものである。「PLAYNE」は,そんな瞑想のやり方を学ぶためのシミュレーションゲームとなっており,毎日瞑想を積み重ねていくことを目的として作られている。
ゲームをスタートすると,どこか郷愁漂う無人島に放り出される。そこにはキツネが一匹おり,彼に話しかけることで本作のシステムや瞑想の基本について(英語で)教えてくれる。
瞑想は,焚き火の下にある石をクリックすることで始まる。まずは,瞑想する時間を決め,次に情景(シチュエーション)を選択。情景は全部で5種類あり,水の流れる音が聞きたければ川を,地平線をぼーっと眺めたければ海岸沿いを,といった感じでチョイスする。
時間と情景を決めたら,あとは映し出された景色を見ながら,呼吸を繰り返して心を鎮めていく。このとき,ゲーム画面にはバブルガイダンスなるものが表示されており,これに呼吸を合わせることで,自然と深呼吸ができるようになっている。ただ,呼吸のタイミングは人それぞれなので,あくまでも目安と考えた方がいいだろう。
瞑想を終えるとStreakポイントがもらえ,これが蓄積していくと,島の中央にある焚き火の炎が成長し,新しいチャプターも開放されるようだ。世界がどう変化するのかはまだ確認できていないが,ゲームと言うだけあって,ゲームらしいところもしっかり持っている。
瞑想は1日に何回もやるものではないので,Streakポイントがもらえるのも,1日1回までとなるようだ。ゲームを最後まで進めると,島の自然環境を育てていく「Evolve」というモードがアンロックされるなど,瞑想を続けるモチベーションとなるポイントがいくつも用意されているのが面白い。
開発者によると,アーリーアクセスは今年の5月には終わるそうだが,リリース時に公開されたロードマップの内容は現時点ですべて実装済みとなっている。瞑想がテーマなので,すべての人にオススメできるわけでもないが,ゲームを進めるほどに気持ちが落ち着いていくという体験が,なんとも奇妙で面白いので,興味のある人はぜひ試してみてほしい。
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