イベント
豪華声優陣が出演した,約10年ぶりの「アンジェリーク」オンリーイベント「ネオロマンス・フェスタ アンジェリーク メモワール2015」をレポート
神奈川県のパシフィコ横浜 国立大ホールで2015年7月26日,イベント「ネオロマンス・フェスタ アンジェリーク メモワール2015」が開催された。コーエーテクモゲームスの女性向け恋愛シミュレーション「アンジェリーク」としては約10年ぶりのオンリーイベントとなる本公演。同作に出演している声優陣が登場し,トークやライブ,ドラマコーナーといったさまざまな催しが行われ,会場を盛り上げた。本稿では,昼公演の模様をレポートしていこう。
キャスト一覧(敬称略)
速水 奨 (ジュリアス 役)
田中秀幸(クラヴィス 役)
神奈延年(ランディ 役)
飛田展男(リュミエール 役)
堀内賢雄(オスカー 役)
岩田光央(ゼフェル 役)
関 俊彦 (ルヴァ 役)
立木文彦(ヴィクトール 役)
岩永哲哉(セイラン 役)
私市 淳(ティムカ 役)
森川智之(エルンスト 役)
<スペシャルゲスト>
逢坂良太(ブライアン 役)
【司会】
久遠 一
【アシスタント】
ユーキ(アンフィニ)
Kan (アンフィニ)
イベントは,キャスト陣が一人ずつ登場して,キャラクターのセリフでファンを出迎えるというネオロマらしいドラマティックな演出でスタート。一瞬で来場者の乙女心に火をつけたかと思うと,そのまま間髪を入れずにライブコーナーが始まり,曲調によって動きを変えていく色とりどりのサイリウムが,ホール内をきらびやかな空間へと染め上げていった。
楽曲は,「太陽への階段〜Message of Silence〜」(速水 奨さん/ジュリアス),「illusion〜幻の蝶〜」(岩永哲哉さん/セイラン),「千年の約束(ルフラン)」(田中秀幸さん/クラヴィス)。ライブ中は,キャラクターのアニメーションがステージの巨大スクリーンに映しだされる演出もあり,キャスト陣とシンクロして楽しませてくれた。
2015年10月1日に発売予定のシリーズ最新作「アンジェリーク ルトゥール」(PS Vita / PSP)のコーナーでは,神奈さんと堀内さん,さらにスペシャルゲストとして,新キャラクター“ブライアン”役の逢坂良太さんが登場。アンジェリークイベント初参加ということもあり「もうドッキドキです……」とかなり緊張した面持ちだった。
「ルトゥール」への出演が決まったとき,同年代の役者で新規に固められると思っていたという逢坂さん。しかし実際は,メインキャラクターの役者に変わりはなく,ベテラン勢の中へ飛び込む形となったことに驚き,「この中に加わるのか!」と恐縮の色を隠せなかったそうだ。
それを聞いた神奈さんは,「まだまだ退かないよ」とニヤリ。堀内さんも「俺だって逢坂くんみたいな声は出るからね」と冗談交じりでツッコミを入れつつ,ニューフェイスを歓迎していた。
ブライアンについて逢坂さんは「貴族っぽいですよね。偉い人なのかなと思いました」とコメント。トークの後半では,ブライアンの演技も披露した。「僕が罪人だからさ」という気になるセリフもあり,MCの久遠さんにそのことを尋ねられるが,「まだ言えないことが多すぎて」とネタバレを避けるため,詳細は控えていた。
また会場では,「ルトゥール」で新たに描き起こされたオスカーとランディの新ビジュアルも公開。堀内さんいわく「微妙に“お嬢ちゃん”というセリフのアクセントも変わってるんですよ」とのこと。
「アンジェリーク」20周年を記念したトークコーナーでは,キャスト全員が,それぞれ「アンジェリーク」についての思い出を語った。
岩田さんは,2000年に同会場で行われたイベント「アンジェリークメモワール2000」を振り返り,ホール内の大きさに驚いたとコメント。10年続けてきたことで,これだけのお客さんが来てくれるようになったことが嬉しいと語った。また,そういう意味では,キャスト陣は大切な戦友であり,女王候補(お客さん)の皆さんと一緒に歴史を作ってこれたことは本当に素晴らしいことだと,感慨深げに振り返っていた。
速水さんは,同じく2000年に行われたイベントでのライブ中に,ステージ上に置いてある,ほかの役者の歌詞カードを間違って踏んでしまったというハプニングを振り返る。
歌詞を踏み消されたその役者は非常に困ったらしいのだが,アドリブで乗り切り,なんとか事なきを得たのだそうだ。
また,速水さんは準備が一番遅いのだという。余裕でコーヒーを飲んでいると,気がついたら楽屋に一人だけだったということも珍しくなく「定番のハプニングですね」と話していた。
私市さんは,1998年に行った「アンジェリーク」のレコーディングについて述べた。それによると私市さんは,レコーディング時に39度の熱を出してしまったらしいのだが,当時はまだ新人だったため,仕事に穴を開けてはならないと必死だったそうだ。何を歌ったかも覚えてないくらい,記憶が曖昧になっていたらしい。
飛田さんは,ドラマCD「アンジェリーク外伝〜無限音階〜」(1996年)の収録が思い出深いと話していた。
1作目の「アンジェリーク」はゲーム中にボイスが入っていなかったため,ボイス収録という形で同シリーズに関わったのは,ドラマCDが初だったという。そのため,ドラマCDに対する思い入れが非常に強いのだそうだ。また,飛田さんはドラマCDを通じて,「アンジェリーク」は全員が主人公としてクローズアップされている作品であることを知り,非常に感銘を受けたのだという。ゲーム版はもちろんだが,ドラマCDも「アンジェリーク」を語るには欠かせない部分なのではないかと話していた。
岩永さんは,ファンブック「アンジェリーク ラブラブ通信」の思い出を披露。自身が担当していた連載「岩永哲哉のセイラン様作詩教室」(読者から送られてきた詩の感想を述べるという内容)で,締め切り日の夜に,岩永さん自身でセイランの会話を書いていたそうだ。
声優自身がキャラクターのセリフを書くことは非常に珍しいのだが,このコーナーでは,担当者からのOKが出ていたこともあり,岩永さん自身がセリフを担当。結果的に約3年間連載することになり,文章を書く勉強にもなったと話していた。そして,「ぜひラブ通を復活させたい」と意気込みを見せていた。
その後は,ドラマコーナー,キャラクターからのメッセージ,アンフィニの商品告知コーナーをはさみ,再びライブへ。
「三人のテーブル〜Sweet Flower Garden〜」(リュミエール&ルヴァ/飛田展男&関 俊彦)
「ESPERANTO〜晴れた日の海には希望が立ち昇る〜」(ティムカ/私市 淳)
「Be yourself」(ゼフィル/岩田光央)
「どうしても忘れられない」(ランディ/神奈延年)
「夢のありか」(ヴィクトール&エルンスト/立木文彦&森川智之)
ラストは,キャスト全員がステージに集合してファンに感謝の意を述べ,イベントは大盛況のうちに終了……と思いきや,もちろん,これだけでは終わらない。アンコールで再びステージの幕が開き,最後に「君は独りじゃない〜ALWAYS〜」を観客も含めた全員で熱唱。キャスト陣は鳴り止まない歓声に見送られ,約10年ぶりとなる「アンジェリーク」のオンリーイベント「ネオロマンス・フェスタ アンジェリーク メモワール2015」はフィナーレとなった。
「アンジェリーク ルトゥール」公式サイト
キャラクターデザイン/ハチロクハチコ
オリジナルキャラクターデザイン/由羅カイリ
(C)2015 コーエーテクモゲームス All rights reserved.
キャラクターデザイン/ハチロクハチコ
オリジナルキャラクターデザイン/由羅カイリ
(C)2015 コーエーテクモゲームス All rights reserved.