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Ryzen対応パッチで「Rise of the Tomb Raider」のフレームレートが最大約30%向上――AMDがRyzenへのアプリ最適化情報を公開
具体的には,Rise of the Tomb Raiderの1920×1080ドット解像度,「Medium」プリセットにおける平均フレームレートが,「Version 770.1」パッチ適用前だと123.4fpsだったのに対してパッチ適用後は160.2fpsと約29.8%の向上を果たすとのこと。同じく「High」プリセットでも120.4fpsから151.4fpsへと約25.7%の向上を確認できたそうだ。
なお,計測システムは,CPUが「Ryzen 7 1800X」で,GPUは「GeForce GTX 1080」なのだが,この「AMD製CPUとNVIDIA製GPUの組み合わせ」が,今回の性能向上における鍵となっている。
Hallock氏によれば,Rise of the Tomb Raiderはレンダリング処理を複数のスレッドで分割して行うようになっているが,RyzenとNVIDIA製GPUを組み合わせたときに,ドライバソフトウェア側にオーバーヘッドがあったとのこと。そしてCrystal Dynamicsがその削減方法を発見したのだそうだ。具体的には,処理の分割サイズを調整してマルチコアCPU環境化における性能を引き出しやすくすることで,CPU側で動作するスケジューラの負荷を軽減して,処理性能を向上させることに成功したとのことである。
このパッチを適用するには,SteamにおけるRise of the Tomb Raiderのプロパティで「ベータ」タブを開いて,「Build 767.2」のベータを適用しておく必要があるそうだ。
今回の投稿で,性能向上が明らかになったゲームは1タイトルだけだが,これはAMDの公約である「ゲーム開発者への積極的な働きかけ」が奏功した重要な一例と評価することができるだろう。今後もこうした取り組みが続くことを期待したい。
なお,このほかにもAMDは,Pixologicの画像処理ソフト「ZBrush」(ズィーブラシ)も,Ryzen対応のアップデートパッチを適用することで,リアルタイムの光源処理「Light Placement」の処理性能が2000倍以上も高速になったとしている。
AMDによる当該Blogポスト(英語)
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