連載
結のほえほえゲーム演説:第20回「ファミコン珠玉の名作! ロックマンを放置してお姫様を目指すボードゲーム」
ごきげんよう。女優・タレントとして活動しております,結です。
最近の結の近況は? といいますと……。
「僕たちは新作アニメのプロモーション映像を3時間かけて一気観したらどのくらい続きを観たくなるのだろうか?」という,52本の秋アニメPVを一気見するイベントのMCを務めながら,「ユーフォ2期は外せない! 学園ハンサム! 美剣先輩! 信長の忍びの大地監督節たまらん!」とワーキャー騒いだり,「ゲームの宿題」という番組でドリキャス版「サクラ大戦」をプレイする企画に,夜から朝まで二晩連続で出演し,「シャワーをのぞけ! アイリスとデートだ! いかん! サクラくんが嫉妬してる!」とワーキャー騒いだりしていました。
大体ワーキャー騒いでいたようですね……。
ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーと共にMCをやらせていただきました |
「サクラ大戦」を十数年振りにプレイして,紅蘭の可愛さに気付きました |
ファミコン世代が懐かしい気持ちで遊ぶのも良し,今の世代の子供達が新鮮な気持ちで触れるも良し……。こうして名作が語り継がれていくのはたいへん喜ばしいことです。
ミニファミコンでは30タイトルもの往年の名作をプレイできます。……が! どうしても私は「ファミコンといえばこのタイトルもいいぞ」とつい口を出してしまいたくなるんです!
そこで今回は,ミニファミコンには惜しくも収録されなかった名作をご紹介いたします。
「ワイリー&ライトのロックボード ザッツ☆パラダイス」
本作はロックマンシリーズのキャラが登場するボードゲームです。
マップ上の土地を買い,建物を建て,増築をし,自分の資産を増やすというのが基本のルールです。自分の物件のマスに止まった他プレイヤーから使用料を徴収したり,他プレイヤーの物件を高値で無理矢理買収したりすることも可能です。
カードや止まったマスの演出などでロックマンシリーズでおなじみのボスキャラが登場します。
例えば,エアーマンのカードを使うと,他プレイヤーを強制的にどこかのマスへ吹き飛ばすことができます。こういった本来のボスの能力イメージに近いものもありますが,バブルがはじけて,すべての土地の値段が1割下落するバブルカード(バブルマン)など,ダジャレ要素満載の強引な能力もあります。
ロックマンシリーズといえば,思わず胸が高まるBGMの存在も外せません。マップ「グリーン大陸」のBGM(ロックマン2のウッドマンステージのアレンジ)は最高です。ロックマン生誕27周年に発売された「ロックマン サウンドBOX 2」に収録されているので,ぜひそちらもチェックしていただきたい!
1人プレイはもちろん,2〜4人での対戦プレイも可能で,プレイヤーキャラクターはDr.ワイリー,Dr.ライト,ロール,Dr.コサック,カリンカの5人から選択します。
さあ皆さん,お気付きですか?
本作では,ロックマンを操作することはできないのです!
ロックマンの出番は,冒頭の解説などを行う司会役に加え,カードとして登場するのみ。まあ,スピンオフ的な位置付けの作品ですしね……。
ちなみに,それぞれのプレイヤーキャラクターには夢があり,それを叶えるためにゲームの勝利を目指すという設定です。
- Dr.ワイリーの夢は「基地を建てて世界を征服する」こと。
- Dr.ライトの夢は「研究所を建てて世界平和を実現する」こと。
- ロールの夢は「病院を建てて世界の人々を助ける」こと。
- Dr.コサックの夢は「研究所を建てて素晴らしい発明をする」こと。
- カリンカの夢は「お城を建ててお姫様になる」こと。
カリンカ「おしろを たくさんたてて おひめさまになる ゆめを かなえるわ!!」
……ん? 何か一人だけ方向性違いません?
「そもそもカリンカって誰だっけ……」と思ったそこのアナタ。「ロックマン4 新たなる野望!!」のボス,Dr.コサックの娘ですよ! 作中,カリンカが登場して発言するのはゲーム内の1シーンのみ。Dr.コサックを倒すべくやってきたロックマンに向かって,父を必死にかばう感動のシーンです。
カリンカ「おねがいです!! どうかちちを ゆるしてください。」
こんな風にロックマンに懇願するの9歳のけなげな少女だったはずなのに。彼女に一体何が起こったというのでしょうか。コミック版では登場シーンの多いコサック父娘ですが,ゲームでは意外と出番が少なく,本作の活躍は貴重です。
ちなみに,本作のプレイヤーキャラクターにはかなりの能力差があります。最強キャラはロックマンの妹的な存在にあたる,家庭用の女の子型お手伝いロボット,ロールちゃんでしょう。
他プレイヤーがロールちゃんの建物に止まると,入院と称して1回休みを強要する能力が強すぎるのです。「病院を建てて世界の人々を助ける」ことを目標とするロールちゃん,この強引さには思わず震え上がります。
ロール「つかれているようね けんさが ひつようだわ にゅういんしましょう!!」
プレイヤーはすぐにロールちゃんの満面の笑みに恐怖を感じるようになるでしょう。なお,ロックマンシリーズでロールちゃんがしゃべったのは,本作が初めてです。そういう意味でも,記憶に残しておきたい作品なんですよ!
そうそう,記憶といえば,このゲームを購入したのはロックマンシリーズが好きな私の弟でした。そのときには,まさか姉である私のほうがハマってしまうことになるとは予想していませんでした。いつもロックマンシリーズをプレイする弟を後ろから応援していた私も,本作では一緒にプレイすることができて嬉しかったことを覚えています。途中でセーブすることができないので,ゲームが終わらず,母親に「もう寝なさい!」と叱られたのも良い思い出です。
この作品が発売された1993年頃といえば,インターネットが普及しているわけでもなく,クチコミや広告に触れることすらなかなか難しい時代でした。そのため,ゲームを購入する前に情報を集めるのも,なかなか難しいものがあったんですよね。
パッケージを見てインスピレーションで購入した結果,原作モノでは原作のイメージとはまったくかけ離れていたり,子供向けかと思いきや,やたらと高難度だったりしたこともあります。
玉石混交だったファミコンソフトとの出会いは,いつも賭けでした。ただ,その中で見つけた意外な出会い,フタを開けてみたときの驚きに,感動がつまっていたものです。
ミニファミコンで初めてファミコンに触れる世代にも,そんな楽しみを味わえる機会が訪れるといいな,と思っています。
最近プレイしているゲーム(2016/10/8)
PlayStation 4:「ペルソナ5」
PlayStation 4:「No Man's Sky」
PlayStation 4:「THE KING OF FIGHTERS XIV」
PlayStation 4:「アイドルマスター プラチナスターズ」
PlayStation Vita:「ZERO ESCAPE 刻のジレンマ」
ニンテンドー3DS:「カルドセプト リボルト」
ニンテンドー3DS:「世界樹の迷宮V 長き神話の果て」
iOS:「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」
|
- この記事のURL:
キーワード