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HTCが完全ワイヤレス&スタンドアロン型VR HMD「Vive Focus」を発表
発売時期や価格は未発表で,中国以外の地域での展開についての情報も,今のところ公表されていない。
現時点では,Vive FocusのWebページにもスペックや仕様に関する詳細は公表されていないのだが,明らかになっている情報をまとめてみよう。
まずVR HMD本体部分には,SoCと6軸自由度(6DoF)のモーションセンサー,およびステレオカメラを内蔵しており,内蔵センサーとカメラによって,装着したユーザーの動きを認識するという,Windows Mixed Reality(以下,Windows MR)対応VR HMDと同様の仕組みを採用しているようだ(関連記事)。
製品には,円形のタッチパッドやトリガー,複数のボタンを備えたリモコン型のワイヤレスコントローラが1つ付属するようだ。ただ,このワイヤレスコントローラには,モーショントラッキング用のマーカーの類が見当たらない。ワイヤレスコントローラ内部のセンサーだけで,位置と動きを認識するのだろうか。
装着のしやすさもアピールポイントの1つである。大きめのリング型をしたヘッドバンドを頭に被り,ヘッドバンドの後端にあるダイヤルを動かして固定するという仕組みは,PS VRやWindows MR対応VR HMDのいくつかが利用している固定方法とまったく同じだ。
ソフトウェアプラットフォームとなるVive Waveについての情報も少ないのだが,Vive Wave準拠のVRアプリケーションは,HTCのソフトウェア配信プラットフォームである「Viveport」で公開するとのこと。
また,HTCはUnity Technologiesとの提携も発表しており,Unity上でVive Wave向けのソフトウェア開発キットを使ったアプリケーションを開発できるようになるようだ。
なお,HTCは,Vive Waveをオープンプラットフォームであるとアピールしており,対応するVR HMDは,HTC以外の企業からも登場してくるという。現時点では,PC OEMメーカーとして知られるQuanta Computerをはじめとする12社が,Vive Wave対応の製品を予定しているとのことである。
Oculus VRが2017年10月に発表したスタンドアロン型のVR HMD「Oculus Go」は,2018年初頭に199ドル(税別)という比較的安価な価格で発売されるという。それに対してVive Focusは,ハイエンドのSoCと有機ELパネルを搭載するというからには,Oculus Goよりは高価な製品となるのは間違いあるまい。
価格未定かつ現時点で国内での販売が行われるのかも不明ではあるが,HTCが手がけるスタンドアロン型のVR HMDということで,相応の注目を集めることになりそうだ。
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