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  • 発売日:2018/10/26
  • 価格:パッケージ版:3000円(+税)
    ダウンロード版:7963円(+税)
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「レッド・デッド・リデンプション2」,海外メディアVG247による技術周りにフィーチャーしたインタビューの日本語翻訳文を公開
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印刷2018/12/07 17:00

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「レッド・デッド・リデンプション2」,海外メディアVG247による技術周りにフィーチャーしたインタビューの日本語翻訳文を公開

 Rockstar Gamesは本日(2018年12月7日),発売中のアクションゲーム「レッド・デッド・リデンプション2」PS4/Xbox One)について,海外メディアVG247で実施されたインタビューの日本語翻訳文を公開した。
 インタビューは,Phil Hooker氏ら開発スタッフに対して実施されたもので,再構築された物理エンジンやアニメーションのシステム,複雑な生態系を形成するAIなど,技術周りにフィーチャーされた興味深い内容となっている。

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――西部開拓地が舞台となるにあたり、Euphoriaエンジンを進化させ、ロックスター・ゲームスの物理システムを改良

Euphoriaを使用した目的は人間や動物のリアクションを物理学的に向上させることであり、「レッド・デッド・リデンプション2」ではこうした部分が格段に進化しています。例えば、騎乗中の馬が銃で撃たれるとキャラクターが馬の背から転げ落ちたり、あぶみにかかったまま引きずられたり、死んだ馬の下敷きになって抜け出そうともがいたり、さまざまなシーンがリアルに描かれます。敵が負傷した際にとるリアクションのバリエーションも増え、投げ縄で捕らえられそうになると逃げようと縄につかみかかってきたり、銃を撃ったりします。前作のクラシカルな西部劇らしいアクションに洗練を加え、その他あらゆる要素が盛り込まれています。中でも、キャラクターや動物が何かにぶつかる時の衝撃がより感じられるようになったのはすばらしい進化です。例えば、馬で乗り物や木、建物に突っ込むと、強い衝撃が加わります。没入感のあるゲームプレイを提供することが我々のゴールであり、愛馬に乗っている時に注意を払う必要があるのは当然のことです。

ただし、キャラクターや環境のシミュレーションおよびアニメーションを作成するにあたり、Euphoriaが担うのは作業の一部にすぎません。あらゆる場面においてキャラクターや動物のリアルな動作を作り上げるために、アニメーションシステムを抜本的に見直しました。

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Ben Lyons:(リード物理プログラマー):
物理エンジンを再構築したことで、次世代ハードウェアの性能をより活用できるようになりました。そうすることで、あらゆる分野において改良を加えることができました。

水の物理的構造を根本から見直したことで川の流れが自然になり、キャラクターや物体が水に入ると水面が乱れます。魚釣りをしていてリールを巻くと魚が暴れ、波や水しぶきがゲームへの没入感を高めます。さらに胸まで沼に使って静かな水面をかき分けながら進んでいくと、水中の肉食動物の動きが波紋となって緊張が走ります。

我々が注力したもう1つの分野はアニメーションと物理演算の相互関係です。これによって、キャラクターと周囲の環境との関係性、そしてその環境で移動するための乗り物との関係性をより細かく表現できるようになりました。カヌーや手漕ぎボートに乗っていてオールで漕ぐと、完璧なタイミングで前に進みます。低木や樹木は近寄ると揺れ動き、キャラクターは邪魔な枝や葉を手で払いのけます。起伏のある地形を走り回る時には石や砂利が転がり落ち、プレイヤーや馬の動きは地形によって変化し、険しく危険な坂を滑り落ちることもあります。

馬車で上り坂や険しい地形を進むと、馬はとてつもない労力を費やしているような挙動を見せ、馬車自体も重量を感じさせ、地面に窪みや裂け目があると軋んだり揺れ動いたりします。馬車の車輪が曲がることもあれば、車体がバラバラに壊れることもあります。あらゆる感触やリアクションが現実味を帯びるよう尽力しました。プレイしていてゲームの世界とより深くつながっていると皆さんに感じていただければ幸いです。

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――ロックスター・ゲームスは、ゲームの細部まで巧みに表現することで有名だ。例えば「グランド・セフト・オートV」では、トンネルに入ると音が歪んだり、水に入ると水面の高さちょうどまで服が濡れたり、車の排気を逆流させてガソリンを発火させることができました。「レッド・デッド・リデンプション2」の中で特にこだわったことや、これまでのロックスター・ゲームスの作品にはなかった要素とは?

細かいディテールの積み重ねによって、ゲーム全体を構築することに成功しました。通行人との会話は特に気に入っています。社内の者ですら、初めて出くわす会話に驚くことが毎日のようにあります。会話は話しかけた相手の状況や行動に応じて変わるので、いつでも新鮮な反応が返ってきます。ゲームには無数の調整が行われており、微妙なジェスチャーやアニメーションを会話の内容に合わせることでゲーム全体の印象を自然なものにしています。

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――ゲームの生態系がどのように機能し、ゲームの世界にどのような影響を与えているのか?

生態系は可能な限り自然になるよう作り上げました。地域ごとに生息する動物の種類やその数は異なるので、動物を種類ごとに手作業で配置し、群れの形態や時間帯による行動の変化なども忠実に再現しています。

互いに共存して同じような行動をする動物もいれば、危害を加える動物もいます。狩猟の時に注意深く見ていれば、草食動物が逃げて来た方向に肉食動物がいることが分かるでしょう。草食動物に限らず、狼だって不利だと判断すればハイイログマから逃げることがあります。また、不運にも襲われてしまい抗戦しているNPCによって肉食動物の存在を知ることもあります。

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――飛躍的に向上したアニメーションのクオリティ。特に乗馬の要素に関して、加えられた改良点

全てにおいて改良を加えました。本物の馬の動きをすべて再現するために、ゼロから作りました。前述したように、情熱を持った開発者チームが密接に連携を取り合って、研究やモーションキャプチャをし、さらには実際に乗馬を体験して作り上げていったのです。手綱さばきに対する馬の反応には「遊び」があり、基本的にプレイヤーがスティックを倒せば馬はその方向に行きますが、馬にも意思があることが感じられるはずです。こうすることで、馬が生き物だということを強調できたと思っています。こうした高い水準の反応は連続した動作によって実現したので、馬の動きが単発アニメーションのように感じられることはほとんどないはずです。あらゆる状況に対応する馬の動きをバリエーション豊かに用意したので、スティックを倒せば自然と反応してくれます。また、乗馬は馬と人間の関係性を表すものなので、騎乗しているキャラクターのアニメーションも複雑に作り込まれています。馬に飛び乗ったり馬から飛び降りたり、銃を撃ったり、拍車をかけたり、振り落とされたりといったさまざまな動作があります。

複雑なアニメーションシステムを作り終えた後で、ようやく品種ごとの乗り心地や動きの違いを作り込むといった作業を始められました。他にも馬との親密度を上げて解除できる新しい動き、肉食動物に対する反応、引馬での動作、そして触れ合う時の仕草などさまざまな動きがあります。

高威力の武器を使えば、特定の部位を狙って正確に打ち抜くことでその部位を欠損させることもできます。ダブルバレル・ショットガンの銃口に近寄ればおぞましい結果が待ち受けているでしょう。

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――「グランド・セフト・オートV」(PlayStation 4版およびXbox One版)から学び、活かされたこと

Phil:
この世代のゲームが直面する技術的な限界と、我々のチームは膨大な時間をかけて向き合ってきました。例えば、道路の通行人や車の数を増やすことはできても、それらにリアリティを持たせるにはAIを改良する必要がありました。本作ではキャラクター同士の関わり合いや彼らの様子を改良したいと思いましたが、これまでのアーキテクチャでは我々の手に負えなかった技術的な壁はそのまま本作の開発で取り組むべき課題となりました。そしてそれは、アニメーションやAI、そしてダイアログを非常に複雑に組み合わせることで解決しました。

Klaas Schilstra(エンジニアディレクター):
前作「レッド・デッド・リデンプション」から得た教訓が、そのまま今作との違いになりました。「レッド・デッド・リデンプション」シリーズは「グランド・セフト・オート」シリーズに比べて進行するペースが遅いのですが、その反面感触に深みがあり、非常に細かい部分まで作り込まれています。これはAlexの言ったような全般的なグラフィックの向上による部分もありますが、シーンに描き込まれたディテールの差でもあります。「グランド・セフト・オート」では通行人は道路を歩くだけの存在ですが、「レッド・デッド・リデンプション」では人々が生活する町を作り、それぞれに個性を与えて意味のある行動をさせることで現実感を持たせています。「グランド・セフト・オートV」の技術でもこの試みが始まっていたことは見て取れますが、当時に比べるとすべてのシステムが見違えるほどに進化し、「レッド・デッド・リデンプション2」でついに実現したというわけです。

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Phil:
「グランド・セフト・オートV」で次世代機のゲーム開発を体験したチームだったため、現行ハードへの理解は非常に深く、あらゆる分野で技術革新を成し遂げたいという情熱がありました。

このゲームの開発における最大の挑戦は、私が思うに、プレイヤーに一貫した没入感を与えることでした。そしてこれは見事成し遂げることができた偉業だと自負しています。例えば馬が良い例ですが、特定の分野を深く作り込んでリアリティを持たせると、その他の要素にも同じ水準で精神的なつながりや相互作用を求めてしまいます。このクオリティをすべての分野で保てるようにすることがまさに今作での挑戦でした。そして、我々はそれを見事に達成できたと思っています。

このように、あらゆる要素を一歩深く描こうと考えました。例えば動物は負傷することもあります。そうなれば、苦しませず楽にしてやるという選択肢も必要です。このゲームの世界やキャラクターにとっては、それが自然な行動だからです。他人に自由に話しかけたり、相手をけなすことだってできます。無法者としてプレイするなら、強盗を働くこともできます。話すことで面倒なことに巻き込まれることもあれば、うまく危機を脱することもできます。

市民とこうした相互関係を築けるのであれば、法執行官にも同じことができるべきです。さらにそれができるなら、動物との関わり合いも期待していいはずです。そこで、動物を呼び寄せたり、犬を撫でたりできるといった要素も盛り込みました。

こうした相互作用を、あらゆる場面で一貫してプレイヤーに体験してもらうことが我々のゴールです。ゲームのある面が一定の水準に達すると、他の多くの面もそこに追いつかなければなりません。そうでなければ、1つの大きな世界の中にいるという感覚を持てず、世界が真実味を帯びないからです。数々のミッション、キャンプの中、キャンプにいる人々、そしてそれらを取り巻くすべてにおいて高い水準を保つことで、その世界が実在するかのように感じることができるのだと思います。

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