プレイレポート
作って戦う“ガチャンコバトル”は白熱必至。LEVEL5 comceptの第1弾タイトル「ドラゴン&コロニーズ」プレイレポート
レベルファイブの代表取締役社長/CEOである日野晃博氏,そしてcomceptのCEO/コンセプターである稲船敬二氏がタッグを組んだ,LEVEL5 comceptの発足が2017年に報じられ,同タイミングにて開発タイトル第1弾として発表された本作だが,2年の時を経てついにリリースを迎えようとしている。そんな本作のテスト版を一足先にプレイする機会を得られたので,本稿ではゲーム概要を紹介しつつインプレッションをお届けしよう。
なお今回の試遊に際して行ったインタビューも,別途記事を掲載予定だ。本作の企画発足から現在に至るまでの経緯や,独自のシステムの内側に込められた想いなどが語られているので,興味がある人はそちらも合わせてチェックしてほしい。
「ドラゴン&コロニーズ」公式サイト
ハコロニーの王となり国を導け!
本作の舞台となるのは,見渡す限りの空と海が広がる世界。人々はハコロニーと呼ばれる四角い不思議な浮島に住み,その中で生活を営んでいる。
かつての世界は,楽園王ヘキサドロンによって平和が保たれていたが,あるとき“3人の腹心”による反乱が発生。世界は「共和国軍」「帝国軍」「魔王軍」の3勢力が覇権を争う戦乱の時代へと突入してしまう。
主人公(プレイヤー)は親友のテリーと共に,平民を虐げる故郷を“脱国”した逃亡者だ。2人は3勢力のいずれかに所属し,廃墟となったハコロニーを導く王となり,共に理想郷の建設を目指すことになる。
主人公の幼馴染,テリー。冷静沈着でぶっきらぼうに見えるが,生き延びるために必要な対応を選択しているだけで,実は面倒見が良い部分もある |
本作のナビゲーターとして,国作りの基礎を教えてくれる秘書。かつて大きな国に仕えていた経験があるようで,主人公の王としての素質を見抜き,国家の建設を懇願する |
スマホ向けゲームの代表的なコンテンツといえば,シナリオが楽しめるステージやオンラインマッチングで展開されるバトル,資源生産などを行う国作りが挙げられる。加えて多くのタイトルにおいては,それぞれのコンテンツは独立した作りになっている,もしくは運用リソースがある程度共通しているくらいで,“主要コンテンツ”を支える形で設計されていることが多いと感じている。しかし本作では,それらの要素がハコロニーという箱庭に集約され,すべてのコンテンツが密接に関係している点に注目したい。
……と言われてもよく分からないと思うので,まずはハコロニーの形を見つつ,それぞれの役割について紹介しよう。
ハコロニーはサイコロのような正六面体で,それぞれの“面”ごとに異なる役割を持っている。生産やバトルのフィールドとなる「国土面」,資源管理や各種内政に関わる機能が集約された「王都面」,ほかのハコロニーと合体する「紋章面」の3種類だ。
なかでも重要なのが,プレイヤーが自由に国作りを楽しめる国土面だ。ハコロニーの4面を占める国土面には,バトルのための拠点を築いたり,ユニットを配置して軍備を整えたりするだけでなく,畑や鉱山を作ってさまざまな資源を生産できる。国土面は戦いを繰り広げる“戦場”としてだけでなく,ハコロニーをささえる資源の“生産”にも大きく関わってくるのだ。しかしながら国土面の面積は有限で,1つのハコロニーの中にすべてを詰め込むことはできない。内政とバトルが一体となっているため,リソース配分に頭を悩まされることになるだろう。
各国土面は3×3の合計9マスで構成されていて,建物やユニットは最低でも1マスの枠を専有する。また,国土面に設定する床によっては建物やユニットを配置できないマスもある |
国土面に配置するユニットやオブジェにはマス目の数とは別枠で1面ごとにコスト制限がある。コスト制限は強化アイテムを消費してハコロニーのレベルを上げると増加していく |
国土面に配置できる建物(オブジェ)は,拠点やオブジェを強化する「工務店」や,支援カードをパワーアップする「研究所」など,“国を強化する施設”と,一定時間ごとに素材を生み出してくれる“生産系の建物”に大別できる。
なかでも生産系のオブジェは,建物ごとに個別のレベルが設定されており,これを向上させることで機能や生産性を拡張できる。施設を拡張するうえで新たな資源が必要になる場合もあるので,まずは一通りの機能と資源を揃えて,育成や生産の仕組みを整えるのを目標にするのが良さそうだ。
新たな建物を建設するには,資源と図面が必要になるほか,強力な建物になるとそれなりの建造時間が発生する。設計図で必要な資源をチェックしつつ,施設の建造計画を練ろう。
相性を見極めて采配を振るうガチャンコバトル
ピンチになったら「ハコ回転」で逆転を狙え!
バトルで活躍してくれるのが国土面に配置したユニットやオブジェである。バトルは基本的にオートで進行し,ユニットは自動で相手の防衛拠点へと進行していく。プレイヤーは「支援カード」で仲間たちの戦いを援護できるので,有効なタイミングを見計らってカードを使っていこう。
ただし,支援カードを使うためには時間経過で累積する「エナジー」が必要。効果が大きいカードは当然大量のエナジーが必要になるため,使いどころを見極めるのも重要だ。
支援カードのデッキは,プレイヤーが設定している“守護ドラゴン”によって変化する。自分の編成に合った守護ドラゴンを選ぶのも重要な戦略の1つ |
支援カードの「スキル」を使えば,ユニットが持つ特殊なスキルを発動できる。強力なスキルを持つユニットを前線に押し出したら,スキルで一網打尽にするチャンスだ |
国土面にはさまざまな施設やキャラクターを配置できる。バトルで活躍するのは,敵に対して攻撃を行うユニット「兵士」,配置した場所に固定される「兵器」,広範囲を一気に薙ぎ払う巨大なモンスターユニット「巨獣」の3種類で,それぞれは3すくみの関係になっている。
それに加えて,各ユニットには地上で戦う「進撃」と,空中から攻め込む「飛行」,遠距離から攻撃できる「射撃」といった3種類のタイプが存在し,これまた3すくみの関係になっている。これらのタイプによる相性のほか,ユニットは「火」「水」「雷」「木」のいずれかの属性が設定されているものもおり,この属性による相性もバトルに大きな影響を与える。
先に解説したとおり,国土面に配置できるユニットやオブジェには上限がある。あれもこれもと詰め込むことはできないので,それぞれの国土面でしっかりと戦略を組み立てねばならない。
もし相性上で不利な状況に陥ってしまったら「ハコ回転」のカードを使ってみよう。このカードを使うと,文字どおりハコロニーをぐるっと回転させ,バトルで使用する面を変更できる。配置していたユニットや建物はもちろん,ステージがまるごと変更されるので,不利な戦況を一変させることも可能だ。
当然だが,対戦では相手もハコ回転を使用してくる。特定のタイプに偏らせて一気に勝負を決める構成にするか,決定力を落としてでも弱点を埋めるか,はたまた同タイプの構成への対抗力を高めるかは,国王であるプレイヤーの采配次第といったところ。
そして,相手が大量のエナジーを使ったタイミングはハコ回転の狙いどころだ。ハコ回転には5エナジーが必要になるので,相手がエナジーを使い切ったタイミングで相性の良い国土面をぶつければ,一気に逆転するのも夢ではない。
戦場での采配だけでなく,ユニットや拠点の強化を行っておくのも重要だ。ユニットや拠点を強化する際には特定のサポート施設が必要になるので,忘れずに建設を行っておきたい。なおこれらの施設は,軍事面を強化するにあたっては必須ではあるが,バトル時には障害物としての役割しか持っていないことも覚えておこう。
以上が本作を遊んでみてのインプレッションとなる。1時間程度の試遊時間ではあったものの,本作が目指すゲームコンセプトを十分に感じることができた。資源や領土,時間経過によって生まれるリソースを管理する仕組みを,単に独立したコンテンツとして導入するのではなく,各要素を相互に深く結びつけることで,馴染みあるシステムながら新しいゲーム性を演出しているように感じた。
またクエスト上のCPU戦もさることながら,対プレイヤー戦で繰り広げられる押して押されてのバトルにはつい熱が入ってしまった。巨獣がくるか,兵器がくるか,それとも兵士で実直に攻めるか,互いの戦術を読みあい,相手の出方に合わせてあの手この手で対抗していく。ハコ回転によって生まれる逆転劇もあいまって,最後まで油断できないヒリヒリとした戦いがとても心地よかった。
6月の配信に向けて着々と準備が進められている本作は,現在,事前登録を受付中だ。本作が気になっている人は忘れずに登録を済ませつつ,最新情報が公開される公式Twitterもフォローしておくといいだろう。
稲船敬二氏率いるLEVEL5 comceptの第1弾アプリ「ドラゴン&コロニーズ」で事前登録の受付が開始に。最新PVも公開中
レベルファイブは2019年5月20日,初夏に配信を予定しているスマホ向け新作アプリ「ドラゴン&コロニーズ」で事前登録の受付を開始した。本作は,稲船敬二氏がCCOを務めるLEVEL5 comceptの開発作品第1弾となるタイトル。また,サウンドプロデューサー,DECO*27(デコ・ニーナ)氏との連動も発表され,最新PVも公開された。
「ドラゴン&コロニーズ」公式サイト
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