インタビュー
写真からモンスターを生み出すスマホゲーム「パシャ★モン」。AIによる画像認識技術の誕生の経緯や,今後の展開をディレクターに聞いた
本作は,今や誰もが手軽に扱っているスマホの写真撮影機能を軸とすることで,世代や性別を問わず遊べるゲームに仕上げられている。写真から出現したモンスターもただ収集するだけではなく,交配してより強力なモンスターにしたり,ほかのプレイヤーとの対戦に使ったりと,さまざまな用途が用意されている。
そして今回,本作のディレクターを務めるセガゲームスの今井邦彦氏に,パシャ★モンを開発することになった経緯やこだわりの部分,プレイヤー動向,今後の展開といった話を聞いてきた。「カメラで写真を撮る」というアイデアから始まった,パシャ★モンのこれまでとは。
「パシャ★モン」公式サイト
「パシャ★モン」ダウンロードページ
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画像認識技術の追求からディープラーニングに到達
手作業で専用AIを育てていく試行錯誤の時間
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは今井さんの経歴やこれまで関わった代表作を教えてもらえますか。
今井邦彦氏(以下,今井氏):
私はセガ(現セガゲームス)に入社して,20年くらいになります。もともとはアーケードゲームの部署にいたのですが,いろいろなものを作るところでしたので,PCオンラインゲームのプランナーもやったことがあるんです。そこから現在のオンライン研究開発部の前身に合流し,野球やサッカーのゲームタイトルの開発にいくつか携わったのち,スマホゲーム「ドラゴンコインズ」をディレクションしました。
4Gamer:
すると,今井さんはスマホゲームを含めたオンラインゲーム開発のベテランなんですね。
今井氏:
そうかもしれません(笑)。それからさらに何タイトルかに携わってから,今回ディレクターとして「パシャ★モン」を手がけることになりました。
4Gamer:
本作は,スマホのカメラとAIによる画像認識技術を使うというゲームになっていますけれども,そもそもの発端はなんだったのでしょうか。
今井氏:
オンライン研究開発部は,大型IPの「ファンタシースターオンライン2」や「プロ野球チームをつくろう!」シリーズから,スマホゲームにFacebook向けゲームにと,さまざまなタイトルを手がけています。その背景には“プラットフォームを問わず,新しいことにチャレンジする”という方針があるからです。そのため開発部では毎年,社員から新企画を広く募集しているんです。
4Gamer:
パシャ★モンのアイデアも,その新企画の募集から生まれたと。
今井氏:
そうなんです。きっかけは,当時入社2年めの若いスタッフが提出した「カメラで世の中に隠れているモンスターを撮る」という企画案でした。その頃,世間ではスマホのカメラを使って,外出先やランチなどを撮影し,SNSに投稿することが普通になっていました。その一方で,スマホゲームは似たような内容のものが増えて,かつ内容が複雑になっているという状況でした。
そこで,「カメラで写真を撮る」という誰でもできることからゲームが始まると,もともとゲームが好きな層だけでなく,もっと多くの人達に触れていただけるのではないかと考えたんです。そして,このプロジェクトが立ち上がったわけです。
4Gamer:
他社のタイトルですが,ニンテンドーDSi向けに近しいコンセプトを持つタイトルがありましたよね。撮影した写真から出現したモンスターを収集する,という内容だったと記憶しています。
今井氏:
そうですね。もうひとつ他社の製品ですが,古くは電子ゲーム機の「バーコードバトラー」(エポック社)が,読み取ったバーコードからキャラクターなどを生成するという遊びでヒットしました。こういった「何が出てくるんだろう?」と探る宝探しのような遊びは,スマホゲームではあまりなかったので,これは新しいんじゃないかと。
4Gamer:
プロジェクトが始まった当初,現在の完成系は見えていたのでしょうか。
今井氏:
企画段階では,撮影した写真の色と明るさを判定し,出現するモンスターを決定しようと思っていました。赤いところからは炎のモンスターが出てくる,といった感じですね。この部分は技術的にはかなり早い段階で確立できています。しかし,これだけではつまらないんじゃないかなと考えまして。
4Gamer:
それでは,どうしたのですか。
今井氏:
そこから「写真は色を撮るだけのものじゃない」「ギザギザの部分を撮ったらどうなるのか?」「なら風景を撮ったらどうなるのか?」と,技術の追求にハマってしまったんです(笑)。
4Gamer:
ああ,セガというと,昔から技術とか研究に向かいがちなイメージがあります(笑)。
今井氏:
そうやって技術を検証していき,行き着いたのがAIのディープラーニングでした。パシャで撮影した写真からモンスターが登場するわけですから,被写体とモンスターの間には何かしら共通性が必要ですよね。プレイヤーを納得させるために。つまり,“プレイヤーが何を撮ったかを認識する技術”を求めたんです。
4Gamer:
AIのディープラーニングを利用して,被写体を認識させるようにしたと。
今井氏:
そうです。ディープラーニングでは,AIに何枚も何枚も写真を認識させ,「この写真はこれだ」と教えていくと,AIが次第に写真を判別できるようになっていきます。さまざまなリンゴの写真を見せて,「これはリンゴだ」とひも付けると,段々リンゴを判別できるようになるんです。まあ,たまに「バナナ」とか「ダルマ」とか,惜しい答えが出たりしますけれど(笑)。そういったものを何カテゴリにも分けて,AIに毎晩教え込んでいくスタッフを,私達は愛をこめて「飼育員」と呼んでいました。
4Gamer:
ということは,飼育員が手作業でAIに教え込んでいたんですか。ビッグデータなどを使うのではなく。
今井氏:
そこには,パシャ★モンならではのオリジナルな判別をさせたいという想いがありましたので。もちろん,それまでにもほかの手段をいろいろと試してはいます。でも,私達が望むような判別をさせるためには,地道な作業を重ねるほかなかったんです。
4Gamer:
これまた,セガっぽいこだわりですね。
今井氏:
最初はAIが被写体を判別できるようになり,共通性のあるモンスターを出現させられるようになって,「これはすごい!」と喜んでいました。ですが次第に,「ペットボトルを撮って,ペットボトルのモンスターが出てくるだけだと面白くないよね」と,共通性で強く縛りすぎるのは良くないかなという考えに至って……。これはもう,ゲーム屋の業ですね。「Funがない」と(笑)。そこからまた悩んで生まれたのが,メインキャラクターの“パシャモン”でした。
4Gamer:
パシャモンが生まれるよりも先に,ゲームの名称は決まっていたのですか。
今井氏:
実を言うと当初,タイトル名は違う名称に決まっていたのですが,いろいろな人に遊んでもらうのであれば,もっと柔らかいイメージを与えられるほうがいいだろうと,再考することになったんです。そこで,スマホでの撮影の形容詞である「パシャ」と,「モンスター」の語句を組み合わせたらいいんじゃないかということで,パシャ★モンに決定しました。
4Gamer:
そのゲーム名を,メインキャラクターにも当てはめたと。
今井氏:
はい。パシャモンはプレイヤーがパシャで撮影した写真を判別して,一緒にモンスターを発見していくAIのキャラクターですが,決してお堅い存在ではありません。とくにパシャモンが写真を判定するとき,いろいろ悩みながらしゃべるんですけれど,そこがいい味になりました。
4Gamer:
なるほど,それがパシャの結果のブレにつながったんですね。
今井氏:
そのとおりです。一般的にAIで写真を判定したとき,被写体とは異なる結果が出たとすると,大体の人は「何で?」と思いますよね。でもパシャモンは悩みながら,おっちょこちょいな部分を見せるので,ちょっと結果が違っても納得できてしまうんです。「頭の悪さが,むしろ可愛い」じゃないですけれども。
4Gamer:
確かに,私が白猫を撮影したとき,パシャモンが「白い,白い,白い,イヌ?」と悩んでいました。「犬じゃないだろう」と思った反面,なぜか「まあ似たようなもんか」と納得してしまったりして。
今井氏:
パシャモンの存在によって,そういったままならない部分が楽しさになっているんです。それに,このほうがコミュニケーションを取りやすいんじゃないかと思っているんですよ。だって,知人同士で「お互いの顔を撮ったら何になるか」をやったら,盛り上がるきっかけになるじゃないですか。
4Gamer:
ああ,盛り上がりそうですね。
今井氏:
ただ難しいのは,被写体が女性のときでした。開発中,女性をパシャで撮ってみたら,何度やってもいかついお相撲さんみたいなモンスターが出てきてしまい,大変なことになりかけました。これが男性なら,笑って済ませられるのですが……。
4Gamer:
女性を撮ったときは,何かしら可愛らしい部分のあるモンスターが出るようにしないと,いろいろな意味で難しいかもしれませんね……(笑)。
今井氏:
それだけがパシャモンの気分次第に難儀するところでして……(笑)。ただ,パシャモンはいろいろと勘違いな判定をしがちですが,これはプレイヤーが何回も試したくなるようにと,同じ被写体でも撮影ごとに結果が変わるようにしているからです。より限定したいときは,食べ物や道具,風景などに特化する「レンズ」をうまく使い分けると,判定の精度が高まります。
4Gamer:
技術開発も含めて,一風変わった苦労をされていそうですね。
今井氏:
本作はセガのタイトルで言うと「シーマン」に近い感じです。シーマンは理解できないことを話しかけると「今,何ていった」と返してくるんです。ただ「分かりません」と返答するのではつまらないですから。そこをもう一歩面白くできるかどうかを重要視した結果……そうですね,結構苦労しました。
4Gamer:
スマホって機種によって,カメラの性能は異なりますよね。その性能差が判定に影響することはあるのでしょうか。
今井氏:
実際あります。ただ,判定をするのはAIを搭載しているサーバーですので,ある程度の性能差は吸収するようにしています。
4Gamer:
2018年1月10日には,「パシャで撮影された画像について」というお知らせが公式サイトに掲載されました。パシャで撮影した写真は,画像認識のためにサーバーへ送信され,そこで認識が完了次第,すぐに破棄されるとのことですが。
今井氏:
ええ,サーバーに送信された写真がどのように使われるのか,不安に思う人もいらっしゃるはずなのでお伝えした次第です。写真には個人情報が含まれてしまうケースもありますからね。あらためて説明しますと,スマホで画像認識を行うと,端末の処理が重くなってしまいます。そこで皆さんがパシャで撮影した写真はすぐにサーバーに送信し,その結果を端末に返しているんです。判定後の写真のデータはサーバーには保存せず,すぐに破棄してしまうので,何が映っているのかは私達にも分かりません。なので,安心してパシャを楽しんでください。
バトルの環境は常に変化させる
そういう調整を心がけていく
4Gamer:
それではモンスターについても教えてください。ローンチ時には400体以上が用意されているとのことですが。
今井氏:
遊んでくださる皆さんはさまざまな写真を撮影するはずなので,多彩なモンスターが出てこないと面白くないと考えました。そこで,本作では400体を超えるモンスターを作り,それをリアル世界のいろんなところに隠したわけですが……とにかく数をたくさん作るのは大変でした(笑)。
4Gamer:
400体すべて,写真から出現させられるのでしょうか。
今井氏:
いえ,写真から出現するのは300体前後です。残りの100体は,収集したモンスターを交配することで生まれたり,イベントで手に入ったりします。モンスターの数が命ということで,デザイナーにはとにかく頑張ってもらっています。モンスターごとの動きも「いいなあ」と思える出来になっていて,私も感謝しています。
4Gamer:
交配を導入した意図はなんでしょう。
今井氏:
そもそもは「モンスターを集めてどうするのか?」を練らないと,プレイヤーさんに長く続けていただけないだろうと考えていたからです。交配の存在により,集めたモンスターとペアになるモンスターを探し,写真を撮りにいき,より強いモンスターを誕生させるというプレイの流れが生まれました。
4Gamer:
ゲームとして厚みを付けたんですね。
今井氏:
そうですね。そして強いモンスターをそろえた終着点に,バトルがあります。バトルには複数のモードを用意していて,CPU対戦でゲームが進行する「ミッション」,さまざまな課題と報酬を用意した「ドージョー」,ほかのプレイヤーと対戦してランキングを競う「アリーナ」があります。
4Gamer:
1人で遊んでもよし,対戦で競ってもよしですよね。
今井氏:
ただ,1人で遊んでも,誰かとの対戦でも成立するバトルを生み出すのは,なかなか難しかったです。1人用だけならRPGのように敵味方をどんどん強くしていけばいいのですが,対戦があるとどうしても,プレイヤー同士の差が生じてしまいます。
4Gamer:
そこはどのように解消したのでしょうか。
今井氏:
セガの「ムシキング」シリーズでも採用していますが,やはり「ジャンケン」の仕組みが優れているかなと。本作では「ほのお」「みず」「もり」の3属性が,3すくみの関係にあります。プレイヤーは最大5体のモンスターを率いてバトルしますが,1ラウンドごとにモンスターを切り替えられるので,相手がどのモンスターを出してくるかを読む必要があるんです。相性を読み切れば,多少不利な編成でもギリギリ勝てるくらいのバランスを目指しました。
また,バトルのルールを「5体のモンスターのうち,3体が倒されたら負け」としたのも,必ずしも強いモンスターをそろえたプレイヤーが勝つわけではない,という状況を作り出すためです。モンスターごとのスキル,スキルゲージの溜まり具合,彼我の状況などを読み合い,その中で最適の一手を繰り出す。そういった深みのあるバトルを楽しんでほしかったんです。
4Gamer:
強いモンスターをそろえるだけでなく,読み合いに強くならないと勝てないわけですね。
今井氏:
最終的なルールに至るまで,たくさんの試行錯誤をしてきました。モンスターは3体までにするとかアイデアは無数にありましたが,組み合わせを間違えるとどうにも浅いものにしかならなかったんですよ。
4Gamer:
対戦をある程度重ねていくと,きちんと考えてチームを編成しないと勝てなくなりますよね。
今井氏:
そうですね。とくにリーダースキルに沿って,チームを編成することは重要です。
4Gamer:
現在,プレイヤー間で主流の編成はあるのでしょうか。
今井氏:
ローンチ直後は,最初にもらえる3体のモンスターから「カイザース」を選び,みず属性に染めたチームが強かったんですよ。あと,もり属性の「アリシュア」もです。交配してひかり属性の「フローラ」にすると,スキルで先制+ダメージ2倍を与えられるので,必ず先制できるスキル“突撃”持ちのモンスターで固める編成が人気でした。ですが,ほのお属性の「イフリート」だけはちょっと不遇で……。
4Gamer:
それもアップデートで先制時の追加効果が付いて,滅茶苦茶強くなりました。
今井氏:
最初の3体のバランスは,ようやく取れた気がします。これまでみず属性が優勢でしたので,ほのお属性の見せ場は少なくなってしまいました。今後,もり属性を強化するモンスターや装備を投入すると,相性の関係でまたパワーバランスが変わっていきます。とくに新装備を活用した編成は大きな変化を生むと思います。
4Gamer:
モンスターと装備の組み合わせも重要なんですね。
今井氏:
例えば,クリスマスイベントで提供した「サンタガール」に,連続攻撃と相性のいい「けんだま」を持たせると非常に強いんです。そのサンタガールはほのお属性ですから,今度はみず属性を強化するモンスターに日の目を当てて,それに対してもり属性も盛り返してと……こうやっていくと全体にバランスが生まれてきます。
それと,ローンチ時は先攻有利の風潮でしたが,1月のアップデートでは受けたダメージを倍で返したり,HPが低くなるほど攻撃力が高まったりと,後攻が活躍できる駆け引きを導入しました。これらはすべて“1つの正解に定まらないようにしたい”からです。
4Gamer:
カードゲームによくありがちですが,環境のメタを張り続けていくうちに,往々にしてパワーバランスがゲーム初期からかけ離れていくこともあります。結果として,1年後に新たにゲームを始めようとすると,極めてハードルが高くなっているなんてことも。このあたりの考えはいかがでしょう。
今井氏:
バトルに関しては数値などのバランスを調整するのではなく,前述したように環境の変化を心がけています。新モンスターの登場により,過去に活躍していなかったモンスターが注目されるという形です。もちろん,パワーバランスの変化に注意を払いつつも,Sランク級のモンスターは毎月4体程度,イベントなどで提供していく予定です。
4Gamer:
ちなみに「はやさ」が100と110のモンスターが戦う場合,必ず110のほうが先攻になるのでしょうか。
今井氏:
そうです。乱数は使っていません。はやさの高いモンスターの有利性,先攻を取れるスキルの選択,そこにメタを張る後攻向けのモンスターと,頭を悩ませてください(笑)。あと,交代システムもキモなんですよ。実は交代したモンスターは,はやさが下がるようになっているんです。そのためモンスターが瀕死になった場合は,交代させて次に出てくるモンスターを後攻にさせるのではなく,瀕死のモンスターをわざと倒してもらうといった戦術もあります。
4Gamer:
そんな駆け引きがあるとは,知りませんでした……。
今井氏:
ミッションを進めていくと,ドージョーのお爺さんが「交代の極意」として教えてくれます。相性が不利なときは交代したほうがいい,でも同等の強さなら交代によるはやさ差を活用するのもいい,さらにスキルの運用で交代のデメリットをなくすのもありです。このあたりの駆け引きが分かってくると,各々の戦略が見えてくるはずです。
4Gamer:
ミドルランクまで対戦してきた中で,交代のデメリットまで考えていたプレイヤーはほとんどいなかったように思います。私も含めて皆,属性の相性だけで交代していた気が。
今井氏:
そこがちょっと不親切だったかなと,反省しているポイントです。公式サイトのお知らせに掲載している記事「キサキのバトル情報局!」でも,攻略情報として交代についてのアレコレに触れているのですが,なかなかプレイヤーの皆さんには伝わっていないというのが実情です。こういった部分はアップデートで表示を変えるなどし,より改善していきたいです。また,それらの情報をどうやって広めていくのかも今後の課題としています。
今後はマルチプレイの拡充や大会開催など
より楽しめるゲームを目指していく
4Gamer:
ローンチから約2か月が経ちましたが,本作はプレイヤーにどのような遊ばれ方をしているのでしょう。
今井氏:
予想していた以上に老若男女,幅広い方々に楽しんでいただけています。当初,スマホではお子さんに遊んでいただくのは難しいかなと思っていたのですが,ファミリーで遊んでくださるケースもあるようで。
4Gamer:
正直,子供には絶対にウケがいいゲームデザインですもんね。
今井氏:
ゲーム内で撮影した写真のTwitter投稿機能も,予想以上に活用していただけています。投稿を見ていると,たくさんの人がさまざまな場所でパシャっているようで,「皆さんの日常はこうなっているのか」という嬉しさと驚きがこみ上げてきます。お子さんやペットはもちろん,家具や夜道なども映されていて,皆さん思い思いのところで遊んでいただけているんだなって。親御さんがお子さんに遊ばせていたら,写真を撮りまくってしまい,スマホのバッテリーがすぐ切れてしまうなんて話も聞きます。
4Gamer:
反響は上々であると。
今井氏:
はい。「カメラで写真を撮る」,それだけでスタートしたプロジェクトが,こうやってプレイヤーの皆さんに喜んでいただけているのを見ると,とても嬉しく思います。
4Gamer:
対戦に関しても,老若男女が楽しんでいるのでしょうか。
今井氏:
対戦をやるのは男性が多いようです。ただアクション性もなく,ルールも分かりやすく,判断力で戦える仕組みなので,女性でも対戦の面白さに気づくと,ハマッて遊んでくださるようです。
もちろん,対戦が苦手という方々もいらっしゃいますから,今後はミッションにマルチバトルを加えたり,ストーリーの続きを配信したりして,対戦以外の部分も強化していきます。パシャ時の「GETバトル」もただのバトルではなく,新しいミッションが始まるようなハプニング要素を組み込みたいと考えています。
4Gamer:
マルチバトルというと現在はストーリーなどで行われる形ですが,今後どのような展開がありますか。
今井氏:
まず,プレイヤー同士が3vs.3で戦えるフリーバトルを近々実装する予定です。また,3人のプレイヤーが協力し,強いボスを倒すようなイメージのミッションも考えています。現状のマルチバトルでは,モンスターはそれぞれの気分次第で攻撃先を決定していますが,今後は属性の相性を踏まえて行動するなど,システムの発展も思索しています。
4Gamer:
それでは,直近の展開について教えてもらえますか。
今井氏:
2月8日から,グループで協力する「バレンタインイベント」がスタートします。このイベントでは,グループメンバーのミッションクリアポイントを合算して引く“グループガチャタマゴ”を用意しています。これとは別に個人ポイントもありますので,皆で協力したり,個人で全国のTOPを目指したりしてみてください。あと,イベントモンスターが“ちょっと病んだ女の子”なので,物語にも期待してもらえるものかと。
4Gamer:
言える範囲で結構ですが,今後の展望も教えてもらえますか。
今井氏:
1人用の拡充として,ドージョーにHPを回復しないまま何連戦できるかというテクニカルな要素や,モンスターを収集したくなるよう図鑑ボーナスを追加します。あとはプレイ中につまずきやすい部分や,操作性の改善もそうです。せっかく写真を撮るゲームですから,サッとスマホを取り出し,サッと遊べるよう,アプリの改修も行っていきます。
4Gamer:
イベントなどはどうでしょう。
今井氏:
写真を使うゲームということで,コラボは比較的やりやすいんですよ。例えば,ゆる〜いキャラを撮ってみたら,そのままゲーム中に出てきたりとか,これまでになかったようなコラボにチャレンジしていきたいです。バレンタインのあとも,ひな祭り,ホワイトデーと,パシャで写真を撮りたくなるような季節イベントを随時展開していきます。季節限定のCランクモンスターを集めて強いモンスターを作るイベントなどもご期待ください。
それと現状は漫然とバトルをさせてしまっている状態ですが,今後は一定時間のフィーバータイムを作り,アリーナに人が集まりやすくなるような仕掛けを考えています。
4Gamer:
対戦の手触り感が素晴らしいので,大会も開催しやすそうですよね。
今井氏:
1月24日に配信した公式生放送では,視聴者の皆さんと「パシャ★モン」PR大使が対戦しましたが,あれを皮切りに,徐々に規模を大きくしていきたいですね。まあその前に,基本的な戦術などを皆さんにきちんとお伝えするのが先なので,大会はプレイヤーの皆さんに十分な理解が広がった後のことになると思います。
4Gamer:
最後に,「パシャ★モン」に注目する人に向けてのメッセージをお願いします。
今井氏:
「パシャ★モン」ではパシャだけでなく,モンスターの育成や交配の仕組み,グループ内でのモンスター交換機能など,既存のスマホゲームとは異なるチャレンジを行っています。そのため分かりにくい部分もあり,楽しさが十分に伝わりきっていないと自覚していますので,今後はもっと多くの人達に楽しんでいただけるよう,遊びの広がりと改善を心がけていきます。
本作は非常に単純に遊べるゲームですので,世代や性別の関係なしに触れていただけると嬉しいです。家族間の交流に使ったり,好きな人に話しかける口実にしたりと(笑),さまざまな活用方法があるかと思いますので,ぜひ楽しんでください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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