いよいよ開幕，「DEVIL MAY CRY -THE LIVE HACKER-」ゲネプロをレポート。ライブ演奏を演出に取り入れ，スタイリッシュな世界観を再現

　2019年3月1日から10日，舞台「DEVIL MAY CRY - THE LIVE HACKER -」が，Zepp ダイバーシティ東京にて上演される。本公演は，カプコンのアクションゲーム「デビル メイ クライ」シリーズを原作とするもので，ゲームさながらのスタイリッシュアクションと，バンドのライブ演奏による演出が特徴となっている。
　本稿では，初日公演の前日に行われた公開ゲネプロ（通し稽古）の模様をお届けする。

■出演キャスト（敬称略）
ダンテ役：馬場良馬
ノア役：蕨野友也
リアム役：イ・セヨン(CROSS GENE)
エリス役：前島亜美
ヘンリー役：中山優貴
オーウェン役：山口智也
ルーク役：末野卓磨
ムール役：城田 純
リリ役：佐々木未来
ライラ役：真島なおみ
エマ役：三村遙佳
ギデオン役：グァンス(SUPERNOVA)
他

＜特別出演＞
レディ役：龍 真咲

＜バンド＞
A・O・I（Gt）
NIY（Bass）
外薗雄一（Dr）
岩佐結里（Key）

　ゲネプロ開始前の舞台挨拶では，キャストおよびスタッフが登壇し，本公演に懸ける意気込みを語った。その中でも主人公・ダンテ役の馬場良馬さんは，「原作の素敵な世界観を，芝居，ストーリー，音楽，照明，映像などさまざまな手段を駆使してスタイリッシュに再現しています。まるでゲームをやっているかのように敵を倒していく感覚を，観客の皆さんと一緒に体験できるようがんばりましたので，楽しんでいただきたいです」と話していた。


　楽曲プロデューサーを務めるエースクルー・エンタテインメントの都田和志氏は，「『デビル メイ クライ』といえばロック」ということで，ライブハウスであるZepp ダイバーシティ東京を会場に選んだと明かし，「舞台の芝居をさらに強調できるよう，生の音にこだわったので，そこをぜひ体感していただきたい」と語った。

都田和志氏（左）と，ヨリコジュン氏（右）

　脚本，演出，映像を手がけるヨリコジュン氏は，「稽古場では“『デビル メイ クライ』の世界観”という悪魔に取り憑かれていた」「“舞台としての『デビル メイ クライ』”を存分に出したいと思い，キャストのみなさんとディスカッションを重ねた」とし，「全員で一生懸命取り組んだ作品なので，ぜひ楽しんでください」と話していた。

　原作監修を務めたカプコンの小林裕幸氏は，「デビル メイ クライ」シリーズにおける本舞台の位置付けについて，「衣装は『デビル メイ クライ3』のものだが，物語的には初代『デビル メイ クライ』のあとの話」と説明。
　また「『デビル メイ クライ』の単独舞台化は今回が初となり，原作キャラクターはダンテとレディしか登場しないが，オリジナルキャラとバンド演奏によって魅力的な仕上がりとなっている」「僕も完成版を観るのは初めてなので楽しみ」と期待を語っていた。

小林裕幸氏

　本舞台のストーリーは，悪魔退治を請け負う便利屋「Devil May Cry」を営むダンテのもとに，人間のデビルハンター・エリスが「仲間にしてほしい」と訪れるところから幕が開く。それとほぼ同時に，Devil May Cryに悪魔退治の依頼が舞い込むのだが，その報酬はダンテの友人であり，デビルハンター仲間のレディから借りている多額の借金を返済するに足りる額だった。


　依頼を受けたダンテ達だったが，偶然にも悪魔が急増しているのはラヒマナ，ニンジェ，カリーシアの3国。そこでダンテ，レディ，エリスは3手に分かれ，それぞれ異なる国で悪魔退治を行うことに。


　ダンテの前に立ち塞がるのは，悪魔・ギデオンだった。ギデオンは“魔の王”として君臨するべく，ロックミュージシャンに扮して自らの歌声を聴いた人間を悪魔化すると同時に，ダンテの父・魔剣士スパーダの力を手に入れようと巧妙な策略をめぐらせていた……。


　本舞台では，原作の特徴となる剣と銃を駆使したスタイリッシュアクションを再現するバトルシーンが観る者を釘付けにする。そして，スクリーンに投影される映像，要所で披露されるバンドのライブ演奏とキャストの歌がアクセントとなり，臨場感をさらに高めていく。
　また，残念ながらゲネプロでは観られなかったのだが，今回の公演では本編終了後に「アフターライブ」を実施するとのこと。アフターライブでは，メインキャスト13名が歌うオープニングテーマ「Hit the jackpot」を含む全3曲が演奏されるという。
　本舞台を鑑賞する予定の「デビル メイ クライ」シリーズファンは，ぜひ期待してほしい。

「DEVIL MAY CRY -THE LIVE HACKER-」公式サイト