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「ぷよぷよチャンピオンシップSEASON 3 STAGE 3」をレポート。ファイナルズ直前の激戦を制したのは!?
※見逃し配信を見るには,550円(税込)のチケット購入の必要があり,販売期間は3月6日17:00まで。視聴は3月6日23:59まで可能
SEASON 3のラストを飾る本大会は,前大会ベスト4を「四天王」として,28名のプロがトーナメントにて雌雄を決した。本稿ではその模様をお届けする。
大会は2試合先勝を1セットとして,2セットを先取した方が勝利となるルールで行われた。
大会は1回戦から今シーズンのランキングポイント4位のタイタン選手があめみやたいよう選手にストレートで勝利したり,ランキングポイント3位のいさな選手がcoo選手にフルセットで破れたりと,波乱の展開が繰り広げられた。またTema選手対めいせつ選手という,これまであまり見られなかった女性プロ同士の対決も実現した。
2回戦からは,STAGE2のベスト4選手“四天王”がシードで参戦。前シーズンファイナルズの2位レイン選手と四天王の一角SAKI選手が当たるなど,見応えのあるカードが続く。
SEASON 3ではやや勝ちから遠のいている強豪delta選手は,最近新しい戦い方を模索していると実況のmomoken氏。1回戦へーょまは選手,2回戦飛車ちゅう選手と,セットポイントを取られながらも勝利し,準々決勝へと駒を進めていく。
その準々決勝,前シーズンの覇者にして今シーズンもポイントでトップに立つ優勝候補のともくん選手と,1回戦からの勝ち上がり組のMATTYAN選手の対決は,その結果で会場が大いに沸いた。
無駄のない精密な連鎖でその強さをみせるともくん選手に対し,MATTYAN選手は時折首をかしげる様子を見せながらも,相手の連鎖に見事に対応していき1セットを先取する。続く試合も勝利し,マッチポイントまで追い詰めていくと,ともくん選手はいつものポーカーフェイスが崩れ,悔しそうな表情を見せる。持ち前の技術で3本連取して逆にマッチポイントに迫るともくん選手だったが,勢いづいているMATTYAN選手が,全消しを絡めた乱打戦に打ち勝ち,ガッツポーズで四天王の座をもぎ取った。
そのほかの試合では,四天王のfron選手はselva選手に,SAKI選手はdelta選手にそれぞれフルセットまで持ち込まれながらも勝利するなど,四天王も苦戦する熱戦が繰り広げられた。
結果,準決勝はMATTYAN選手とfron選手,SAKI選手とぴぽにあ選手というカードとなった。
試合前に「勉強したことをすべて出す」とコメントしたMATTYAN選手は,初戦3連鎖ダブル+全消しで先制攻撃を仕掛ける。対するfron選手は冷静で,これを5連鎖+2連鎖全消しという対応で返し初戦を勝ち取る。
しかし,そこで折れないのが今日のMATTYAN選手。中盤の高火力連鎖を絡めて立て続けに2本取り,1セットを先取。ただ,fron選手も落ち着いていて,MATTYAN選手の攻めを上回る対応で連勝し,2セット目をものにする。
その後は1本取ってマッチポイントとし攻めの姿勢を変えなかったMATTYAN選手だったが,ぷよの引きの強さも味方したfron選手の完璧な対応で,決勝進出を逃した。
準決勝第2試合,ぴぽにあ選手が1本取ってからの2戦目には本大会のベストバウトと言える熱戦が繰り広げられる。ぴぽにあ選手が,いきなり本線を発火して12連鎖を決めると,SAKI選手は本線を打ってしっかり対応していく。
その後はぴぽにあ選手が攻め,SAKI選手がそれに対応するという流れで,連鎖の応酬と呼べる凄まじい攻防が続いていく。最後は対応できるぷよが引けなかったSAKI選手が打ち負け,5分近くに及んだ戦いをぴぽにあ選手が制し,1セットを勝ち取る。
激戦を終えて思わず席を立ちそうになったSAKI選手だったが,まだ1セット先取されたばかり。気を取り直すと,すぐさま2連勝を決め,タイに持ち込む。
取っては取り返すという攻防が繰り広げられ,勝負の行方は両者マッチポイントで迎えた最終戦にもつれ込む。
ぴぽにあ選手の本線を打たせることに成功したSAKI選手だったが,最後は10連鎖トリプルという連鎖に対応できる手を組めずゲームセット。リングを下りたSAKI選手が,悔しさに目元をぬぐう姿が印象的だった。
決勝戦は,普段から仲がいいというfron選手とぴぽにあ選手によるカードとなった。ぴぽにあ選手は準決勝のコメントでも,勝ってfron選手と戦いたい旨を述べていて,fron選手もこの決戦を望んでいたことを明かす。ここ1年の実績ではぴぽにあ選手のほうが上回っているが,直近2か月ではfron選手が勝ち越していると,解説のTom選手は評する。
初戦は,先に本線の10連鎖を絡めて先制攻撃したぴぽにあ選手だったが,fron選手は,おじゃまぷよを冷静にさばきながら12連鎖で対抗し,1本を先取する。
攻めの手を緩めないぴぽにあ選手はすぐに1本を取り返し,続く第3試合もfron選手の中盤の攻めにうまく対応し,1セットを勝ち取る。
試合のペースはぴぽにあ選手に傾きつつあり,続く試合も先制攻撃を仕掛けるぴぽにあ選手より大きな返しの手を模索したfron選手が破れ,ついにマッチポイント。互いに隙のない中盤の戦いで5連鎖を打ったぴぽにあ選手に対してfron選手が対応できず,ついにゲームセット。激しい戦いを終えた2人に,会場のプロやスタッフからも大きな拍手が贈られた。
自身はまずまずの調子ながら,fron選手に焦りが感じられ,そこに対してうまく強みを出せたというぴぽにあ選手。数年前から「決勝で会おう」と約束していた相手との戦いを優勝という形で終え,晴れやかな笑顔を見せていた。
ぴぽにあ選手は,既に出場が決定している3月20日のファイナルズに向け,現在は直近で行った細かな技術の練習を統合し,自分の力の最大値を出し切れるように調整しているとのこと。ほかの選手もかなり力を付けているので,おごらずに努力していくと意気込みを見せた。
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