連載
俺のコラボカフェ:Menu 005 FFシリーズの「エーテル」をイメージしたカクテルで,社会人のMPを回復したい
4Gamerをご覧の皆様,こんにちは! クッキングエンターテイナーの大西哲也です。今回もよろしくお願いいたします。
先週は,「FINAL FANTASY VII REMAKE」のニュースが業界を駆け抜けましたね。「俺のコラボカフェ」第1回でも語りましたが,私はFFシリーズが大好きで,FF7も発売日に購入してプレイしまくり,1週間でクリアした思い出があります。超究武神覇斬,1回目のプレイでは覚えられなかったなあ……。
俺のコラボカフェ:Menu 001 「ファイナルファンタジーVI」でセリスがシドに食べさせた魚料理
毎月第4土曜日に更新予定の新連載「俺のコラボカフェ」は,現役シェフである大西哲也氏が,さまざまなゲームと勝手にコラボし,そのゲームからイメージした料理のレシピを紹介するというコーナーだ。第1回のテーマは「ファイナルファンタジーVI」で,セリスがシドに食べさせた魚料理に挑戦します。
さて今回は,FFシリーズでおなじみの回復アイテム,「エーテル」に焦点を当てたいと思います。FFの回復アイテムといえば「ポーション」が真っ先に思い浮かびそうですが,過去に商品化されたこともありますので,ここはあえてエーテルを選択しました。
「エーテル」のゲーム内での効能は「MPの回復」で,ポーションよりも入手困難かつ価格も高いということを考えると,貴重品であることが予想できます。
我々が生きる世界の戦士たちは,会議の資料作成,プレゼン,上司との飲み会,接待などがあり,HP(体力)よりもMP(精神力)を回復したいと思う人が多いのではないでしょうか。今の日本には気力を回復してくれる即効性のアイテムが求められています,きっと。
私が切り盛りしている西調布のお店は「料理うまいBAR COCOCORO」といいますが,実は私,料理人でありながらバーテンダーでもあるのです。料理とお酒と話術を魔法のごとく使い(自分で言ってて恥ずかしい),お客様に癒しの空間を用意できるよう,日々努めております。
というわけで,今回はバーテンダーの視点から,MPを回復してくれるエーテルをカクテルで表現してみようと思います。
ゲーム内でエーテルについて言及されていることは非常に少ないですが
- ちょっと苦い
- 黄色い という情報が出てきました。ふむふむ。
古代ギリシャでは,火,空気,水,土に並ぶ,「第5の元素」としてエーテルというものが認識されていたという情報もあります。何か魔法的な要素を感じますね。
さらに,ブランデーには「プロプリエテール」という分類があります。これは非常に名前が似ていますね。きっとエーテルと関係があるに違いない!
以上のデータにより,「黄色くてちょっと苦い神秘的なアルコール飲料」を開発することとします。いくぞ! 暁の戦士たち!
■材料
ドライベルモット 10cc (鎮静・活性のバランスを取る効果)
ジン 10cc (精神安定させる効果)
グレープフルーツ 30cc (気力の回復効果)
プロプリエテールのコニャック 3cc (リラックス効果)
リモンチェッロ 10cc(心を穏やかにしリフレッシュ効果がある)
レモンピール 1片
アンゴスチュラ・ビターズ 2滴 (ドイツの医師が鎮痛や解熱の薬として開発)
■器具
カクテルグラス
シェイカー
バースプーン
お待たせしました! カクテル「エーテル」の完成です。
非常に複雑なハーブの香りが絡み合い,とても気持ちがよくリラックス効果が期待できそうです。口に含むと最初に苦みを感じますが,リモンチェッロの甘みとコニャックの品の良い香り,グレープフルーツの酸味が広がり,爽やかです。材料を少し変えれば,甘さを控えた「エーテルドライ」や。アルコールを強めた「エーテルターボ」も作れるでしょう。
今回は少し手に入りにくい素材や器具を使ったのですが,カクテルは自宅でも簡単に作れます。まずはジントニックやカシスオレンジなど定番ものを作り,自宅でのリラックスタイムを充実させて,明日への活力を養ってください。もちろん,飲酒は20歳を過ぎてからですよ!
さあ,今回はドリンクを提案しましたがいかがでしたでしょうか。実際に作った人は「#俺のコラボカフェ」「#COCOCORO」といったハッシュタグをつけてSNSに投稿してくれると嬉しいです。あわせて,感想や作って欲しいメニューなどの意見もどうぞ。また,今回のメニューを作ってみた動画は「COCOCOROチャンネル」で公開予定ですので,そちらもご覧ください。それでは,またお会いしましょう!
■■大西哲也(クッキングエンターテイナー)■■
あるときは,東京都,西調布にある「料理うまいBARCOCOCORO」のシェフ,またあるときは,「COCOCOROチャンネル」のYouTuber,しかしてその実体は……,料理を通じて多くの人を喜ばせたいと日々奮闘する,クッキングエンターテイナーだ! そんなシェフは20代のときにカクテル作りにハマり,女性ウケを狙って自宅で150種類以上のカクテルを作れるようにしていたという。でも,そもそも家に来てくれる女性がいなかったというウワサも……。
※次回の掲載は2019年7月27日を予定しています
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