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印刷2017/05/22 15:08

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「BitSummit」,アクションゲームの期待作「Iconoclasts」「Sundered」「Killer Queen」をレポート

 インディーズゲームイベント「A 5th of BitSummit」が,2017年5月20日,21日に京都府の「みやこめっせ」にて行われた。出展されたアクションゲームの中から「Iconoclasts」「Sundered」「Killer Queen」についてレポートしていこう。


美少女がレンチで戦う「Iconoclasts」


 主人公の美少女・ロビンを操作し,レンチを使って様々な仕掛けを起動する,そんな横スクロールアクションゲームが「Iconoclasts」だ。「Noitu Love 2: Devolution」など,ドット絵スタイルのアクションゲーム作りで知られる「Konjak」ことJoakim Sandberg氏が7年越しで開発を続けている。

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 ロビンが探検するマップには,様々な場所に「ノード」と呼ばれるボルトのような仕掛けが設置されている。一見先に行けないような所でも,レンチを使ってノードを回せば,ドアが開いたり,リフトが起動したりする。また,レンチのボタンを押しっぱなしにすれば,ロビンの身体に電力が蓄積されていく。この状態でコイルに近づくと,電力が消費されてエレベーターなどのギミックが動き始める。これらのアクションを使い,マップを探検していくのだ。

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 ロビンのアニメーションはとても滑らかで,レンチを使ってノードを一生懸命回す姿や,しゃがんで地面を歩く様が可愛らしい。出展されたバージョンでは,メッセージが日本語化されており,正式発売の日が楽しみだ。



Konjak 公式サイト




大量の敵が襲いかかる!手応え強烈な「Sundered」


 「Sundered」は横スクロールのアクションRPGだ。群がる敵を剣や銃で打ち倒し,「シャード」と呼ばれるアイテムを入手,これを元手にスキルをアンロックしてパワーアップしていく。

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 主人公の身体にはシールドが張られており,ある程度のダメージは吸収してくれるのだが,敵の数がとにかく多いため,死ぬ時はあっさりと死んでしまう。かなり遊び応えがある印象だ。

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 本作は「JOTUN」を手がけたThunder Lotus Gamesが開発しており,神秘的な雰囲気を醸す手描き風のアートと滑らかなアニメーションにはさらに磨きが掛かっている。なお,こちらもメッセージは日本語になっていた。


Thunder Lotus Games 公式サイト



女王を守り,3種の勝利へ突き進む「Killer Queen」


 A 5th of BitSummitに出展されていたゲームの中でも,特にユニークだったのが「Killer Queen」だ。アーケード専用で,最大5対5でプレイできる,チーム対戦ゲームだ。本来は専用のアップライト筐体で遊ぶのだが,さすがに日本までは運べなかったということで,会場ではNESコントローラでプレイする形になっていた。作者の一人,Nikita Mikros氏の講演の内容と合わせてレポートをお伝えしよう。

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アメリカで稼働している「Killer Queen」のアップライト筐体。最大5対5でプレイでき,料金は10人分あわせてたったの2ドル
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会場でのプレイ風景

 プレイヤーたちが操るのは,5匹のハチのような生き物だ。1人がクイーン(女王)を,残りの4人が働きバチ(仮称)を担当。移動は左右2方向とボタン操作によるジャンプと,操作は極めてシンプルだ。

中央がクイーン,左右の4体が働きバチ(仮称)。5人のプレイヤーがそれぞれ1体を操作する
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これがゲーム画面。ちょっと「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズに似ている?
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 勝利条件は「敵のクイーンを3回倒す(ミリタリー)」「マップ上に置いてある食料を巣に一定数運び込む(エコノミック)」「スネイル(カタツムリ)に乗って,自軍ゴールへ導く(スネイル)」の3種類。いずれかを満たすと勝者となる。

3つの勝利条件,勝つためにはこの中のどれを満たしてもいい
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●ミリタリー勝利
 スタート時に攻撃能力を持っているのはクイーンだけ(相手に近づくと自動的に剣を振り,当たれば一発で倒せる)。とはいえ,クイーンが3回やられると負けになるので,前線に出るのはかなり危険。働きバチが食料を持ってゲートに入ると兵隊(仮称)に変身,クイーンと同様に剣で攻撃できるようになるので,敵のクイーンを狙うといい。働きバチはやられても無限に復活できるため,クイーンの盾になるという手も。また,クイーンでゲートに触れて占領すれば,敵が使えないようになるため,後方で待機するだけでなく上手く立ち回るのが重要なようだ。

●エコノミック勝利
 マップ上に置いてある食料(紫色の玉)に働きバチが触れると,自動でこれを掴むので,マップ上にある自軍の巣に持っていく。一定数の食料が溜まるとエコノミー勝利だ。働きバチには攻撃能力がないため,敵のクイーンや兵隊に非常に弱い。逆に相手のエコノミック勝利を阻止するためには,自分が兵隊になって働きバチを倒しまくるのが有効である。しかし,兵隊は食料を持てないため,味方のエコノミック勝利に貢献できなくなってしまう。

●スネイル勝利
 働きバチがマップ上のスネイルに乗ると,自動的に自軍ゴールへ向けて進み始める。無事にゴールインできれば,その時点で勝利となる。カタツムリだけに速度は非常に遅いのだが,相手がミリタリーやエコノミーでの勝利に集中しているとき,こっそりとスネイルに乗れば,気づかれないうちに勝利を決められるだろう。一方,クイーンや兵隊には無防備なので,バレるとあっさりと止められてしまう。

 ミリタリー,エコノミック,スネイルと3つの勝利条件があるため,状況は常に流動的。相手がどの勝利を狙っているかを察知して妨害し,自軍が勝つための布石を打たなければならない。操作は極めてシンプルなため,指先のテクニックよりも状況判断が重要という印象。他のプレイヤーと自然に会話が生まれるのも楽しかった。一試合が数分で終わり,何度もプレイできるため,筆者はガッツリとハマってしまった。

 Nikita Mikros氏は,元々受託開発でゲームを作っていたが,ある時創作へのモチベーションが失われてしまったという。そんな中,もう一人の作者であるJosh DeBonis氏と出会って意気投合。皆で集まって身体を使って遊ぶフィールドゲームとしての「Killer Queen」を二人で考案したという。これが高い評価を受けたことから,ビデオゲーム化することを思いつき,2人が自ら設計したアップライト筐体を用いた「Killer Queen」が誕生したそうだ。

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2人の作者,Nikita Mikros氏(写真左)とJosh DeBonis氏(写真右)
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本作の原型である,フィールドゲームとしての「Killer Queen」

 現在,アメリカでは50セットが稼働しており,ゲームセンターやバーなどさまざまな場所に設置されているという。1プレイたった2ドルで最大10人が遊べることから人気も上々。昨年には初の全国大会も開催され,34チームが優勝を争った。コミュニティ作りにも役立ち,「Killer Queen」がきっかけで結婚したカップルも生まれたのだとか。

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 また,ファン活動に対する姿勢も印象的だ。「Killer Queen」のキャラクター商品を出したいという人には「何か新しいものを作って欲しい」という条件でアセットを無料で提供しているという。そのかいあって,ビールからTシャツ,コップなど様々なキャラクター商品が流通しているのだそうだ。なお,Mikros氏は現在日本で「Killer Queen」を扱ってくれるビジネスパートナーを募集中とのこと。

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BumbleBear Games 公式サイト

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