IntelのクルザニッチCEO，「従業員との関係」が社内規定違反となり辞任

辞任した前CEOのBrian Krzanich氏。写真は2018年1月のCES 2018における講演でのもの

　北米時間2018年6月21日，Intelは，同社CEOであるBrian Krzanich（ブライアン・クルザニッチ）氏の辞任を発表した。同社従業員と合意のうえで持った関係が，同社の社内規定に違反していたためとのこと。Intelの取締役会は，暫定CEOとしてChief Financial Officer（CFO，最高財務責任者）のRobert（Bob） H.Swan（ロバート・スワン）氏を指名。
　プレスリリースでは，正式なCEO候補を社内だけでなく社外からも選出するとなっているので，競合企業の幹部を引き抜いたり，一度Intelを離れた人物が戻ってきたりすることがあるかもしれない。

　Krzanich氏は，2013年に前任のPaul S. Otellini（ポール・オッテリーニ）氏から引き継ぐ形でCEOに就任した（関連記事）。就任後は，IntelをPC向けCPUの製造事業から，データセンター向け事業などより広範囲なビジネスに拡大することに成功し，同社の企業価値を高めたと，海外の報道では評価されている。

　一方，暫定CEOに就任したSwan氏は，2016年にIntelのCFOに就任する以前は，ネットオークション企業であるeBayのCFOを務めていたという経歴の持ち主で，Intelのような半導体製造業の出身ではない。過去の同社CEOには，半導体製造業で豊富な経験を積んだ人物が選ばれるのが常となっているので，Swan氏がそのまま正式なCEOに昇格する可能性は低そうである。

Intelの当該プレスリリース（英語）