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インターアローズ,日米2020年リリース新作ゲームアプリの売上金額ランキングを発表
日米2020年リリース新作ゲームアプリの売上金額ランキング | |||
配信元 | インターアローズ | 配信日 | 2020/07/03 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
2020年7月3日号
今月のトピックス
1.国内Apple App Store、2020年リリース新作ゲームアプリ パフォーマンス詳細
2.米国Apple App Store、2020年リリース新作ゲームアプリ パフォーマンス詳細
3.iOS版「Draw Climber」採用SDK一覧
国内Apple App Store
2020年リリース新作ゲームアプリ
パフォーマンス詳細
新型コロナウィルス感染拡大で外出が制限された影響等で、現在ゲーム需要が拡大しています。しかしながら、実際にプレイされているゲームアプリは、新作のゲームアプリではなく、その大半が過去からメガヒットのゲームアプリとなっています。
では新作アプリの状況はどのようになっているのでしょうか?今回のレポートは、日本と米国のApple App Storeで本年リリースされたゲームをピックアップし、本年6月20日までのダウンロード数、売上金額を調査した上で、どの新作アプリに注目が集まっているのか、またそのダウンロード数、売上規模はどれくらいになっているのかレポートします。
まず国内の2020年リリース、ダウンロード数トップ10ゲームアプリを調査してみると、国内パブリッシャーアプリが7、海外パブリッシャーアプリが3と、新作アプリでは日本勢が優勢の結果となっています。また本年6月20日時点で、ダウンロード数100万を超えたのは3アプリであったのが分かります。
トップはCAPCOM社の「モンスターハンターライダーズ」。コンシュマーゲームで大人気の「モンスターハンター」のブランド力を背景に4ヶ月程で110万を超えるダウンロード数を達成しています。
第2位は「Fate/Grand Order」を開発したAniplex社がウォルトディズニー・ジャパンの協力を得て開発した「ディズニー ツイステッドワンダーランド」。キャラクターデザインを「黒執事」で人気を博した枢やな氏が担当していることから前評判が高く、リリース3ヶ月で100万を超えるダウンロード数となっています。
その他ダウンロード数ランキングで注目すべきアプリは、第5位には、かつて一代ブームを引き起こしたミニ四駆を使ったレースゲーム「ミニ四駆 超速グランプリ」、第6位にはヒット作「戦国炎舞 -KIZNA-」を開発したSumzap社の新作「この素晴らしい世界に祝福を!」、第10位には、音楽原作キャラクターラッププロジェクト(アニメ、ゲーム、ラップミュージックプロジェクト)のゲーム版「ヒプノシスマイク -A.R.B-」がランクインしていることが挙げられます。
Figure 1 :
国内Apple App Store
2020年リリースゲームアプリ
ダウンロード数トップ10
次に、本年にリリースされたゲームアプリの売上金額ランキングトップ10を調査すると、無料カジュアルゲームは消え、ダウンロード数とは違うアプリがいつくかランクインしていることがわかります。
トップは、ダウンロード数ランキング第2位の「ディズニー ツイステッドワンダーランド」。ダウンロードで獲得したユーザーを着実に課金に結びつけていることが分かります。またその売上金額は1,700万ドルを超えています。
これに続く第2位は、Yostar社のストラテジー/カードゲームの「アークナイト」。第3位はHappy Elements社の音ゲー「あんさんぶるスターズ!!Music」。第4位は、香港Sixjoy Hong Kong社のRPGゲーム「コード:ドラゴンブラッド」で、この4アプリが本年6月20日までに1,000万ドルの売上金額を超えています。
Figure 2 :
国内Apple App Store
2020年リリースゲームアプリ
売上金額トップ10
最後に、売上金額トップ5ゲームアプリの月間売上金額の推移を比較すると、リリースタイミングの違いはあるものの、「ディズニー ツイステッドワンダーランド」が長期に渡る売上金額の維持の傾向を示しています。
他のアプリに関しては、リリース後翌月が売上金額のピークとなり、その後は売上が下がるトレンドになっていますが、「ディズニー ツイステッドワンダーランド」は、リリース3ヶ月後の6月が最大の売上で推移しています。
Figure 3 :
国内Apple App Store
2020年リリース売上金額トップ5ゲームアプリ
売上金額推移
スクリーンショット
Airnow「Priori Data」とは?
https://www.prioridata.net/
米国Apple App Store
2020年リリース新作ゲームアプリ
パフォーマンス詳細
日本と同じ時期、では米国ではどのような状況になっていたのでしょうか?レポート1と同じくApple App Storeで2020年にリリースされたゲームアプリの結果をレポートします。
まずダウンロード数ランキングですが、米国場合、近年、誰もが簡単にプレイできる無料のハイパーカジュアルゲームがランキングの上位を占め、今回でも米国のハイパーカジュアルゲームパブリッシャーLion Studio社が3アプリ、フランスのVoodoo社が2アプリ、トルコのRollic Gamesが2アプリをトップ10以内にランキングさせています。
日本と比較した場合、米国の人口・携帯ユーザー数を考慮しても、米国のダウンロード数が圧倒的に多く、ダウンロード数ランキング5位までは、400万を超える数値となっています。同期間の日本のトップは前述の「モンスターハンターライダーズ」でダウンロード数は114万。米国トップのVoodoo社のアドベンチャーゲーム「Draw Climber」は724万ですので、その差は6倍以上となります。
この点、広告収入がビジネスモデルとなるハイバーカジュアルゲームにとっては、まずはダウンロード数が必須となるため、その結果が出ているかもしれません。
Figure 4 :
米国Apple App Store
2020年リリースゲームアプリ
ダウンロード数トップ10
しかしながら、米国の2020年リリースアプリの売上金額ランキングトップ10を調査してみると、その売上規模は日本の半分程度であることが分かります。また2020年にリリースされて売上金額ランキングトップ10に入っているアプリの6アプリは、アジア系のパブリッシャーからリリースされたものになっています。
トップは、韓国Netmarble社の「The Seven Deadly Sins」(日本語名「七つの大罪 光と闇の交戦:グラクロ」)。但し売上金額は773万ドルで、同期間日本の「ディズニー ツイステッドワンダーランド」の売上金額の半分以下の結果となっています。
Figure 5 :
米国Apple App Store
2020年リリースゲームアプリ
売上金額トップ10
さらに売上金額トップ5の月間売上金額の推移を見ても、全てのアプリがリリース後、売上金額が減少傾向にあり、長期的に成功できる兆しを見せているものがない状況となっています。米国は日本に比べて、課金ユーザーは過去のメガヒットアプリに集中しているため、新作の成功が難しい環境にあることが推定されます。
Figure 6 :
米国Apple App Store
2020年リリース売上金額トップ5ゲームアプリ
売上金額推移
スクリーンショット
iOS版
「Draw Climber」
採用SDK一覧
弊社が国内総代理店となっている米国MIXRANKは、データの取得が難しいiOSアプリ内での採用SDKデータを提供できることで、世界的に高い評価を得ています。
今回のレポートは、このMIXRANKのデータを使用して、今回上記レポートで、米国2020年リリースアプリ ダウンロード数No.1となったフランスVoodo社の「Draw Climber」を取り上げ、ハイパーカジュアルゲームの最先端を行くのこのアプリが、現在どのSDKを採用しているのかを調べてみました。
下記Figure 6が、本年3月23日のアップデートの際に「Draw Climber」が採用したSDKの一覧となります。その最大の特徴は、「AppLovin」「GameAnalytics」「Tenjin」等、ゲームユーザーの行動分析に特化したSDKを併用し、その上で「Admob」「Tapjoy」「AdColony」「InMobi」「MoPub」「SupersonicAds」「Unity Ads」「Vungle」等の広告関連SDKを多用していることが想定できます。これは、ビジネスモデルが広告収入となっているハイパーカジュアルゲームにとっては、当然な施策であると言えます。
その他の特徴としては、アプリ開発にはマルチプラットフォームの開発が可能な「Unity」を採用し、広告効果では「Adjust」、クラッシュ分析には「Crashlytics」「fabric」、さらにFacebook関連のSDKを多用して、Facebookとの連携を強化していることが推察できます。
Figure 5 :
iOS版「Draw Climber」
採用SDK一覧(2020年3月23日)
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