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任天堂の2018年3月期第2四半期決算は大幅な増収増益に。Nintendo Switch本体の通期出荷予想は1400万台に上方修正
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印刷2017/10/31 16:24

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任天堂の2018年3月期第2四半期決算は大幅な増収増益に。Nintendo Switch本体の通期出荷予想は1400万台に上方修正

 任天堂は本日(2017年10月31日),2018年3月期 第2四半期決算の概要とプレゼンテーション資料を同社の公式サイトで公開した。

 第2四半期累計期間(2017年4月から9月まで)の連結業績は,売上高が前期比2372億円増の3740億円,営業利益が同459億円増の399億円,経常利益が同1004億円増の695億円,四半期純利益は同132億円増の515億円と,大幅な増収増益となっている。

 Nintendo Switchは本体販売だけでなく,ソフト販売も好調。7月発売の「スプラトゥーン2」が全世界で361万本を売り上げたほか,4月発売の「マリオカート8 デラックス」,6月発売の「ARMS」も販売を伸ばしている。本体販売数は489万台,ソフト販売数は2202万本となった。

 ニンテンドー3DSはハードウェア販売台数が前年同期から5%増の286万台となったが,ソフトウェアの販売本数は前年同期28%減の1382万本となった。ハードウェアの好調には全世界で6月から7月にかけて発売したNew ニンテンドー2DS LLが貢献。ソフトウェアは「ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王」などが堅調だったものの,前年同期を上回るまではいかなかった。

 それ以外の商品では,amiiboの販売やダウンロード売上高も前期より増加しており,9月発売の「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」も好調とのこと。

 任天堂は第2四半期までの実績と今後の販売見通しを踏まえたうえで,通期の販売予想と為替の前提レートを見直し,4月に発表した2018年3月期通期の業績予想を上方修正した。

 それによると,売上高は修正前から2100億円増の9600億円,営業利益は同550億円増の1200億円,経常利益は650億円増の1250億円,純利益は400億円増の850億円となっている。

 これに合わせて通期の出荷数量予想も修正され,Nintendo Switchハードウェアは400万台増の1400万台,Nintendo Switchソフトウェアは1500万本増の5000万本(ハードウェア同梱版は含まず)となった。ニンテンドー3DS,Wii U向けソフトウェアについての変更はない。

 ここからは決算発表会のプレゼンテーション資料にある,興味深いトピックをまとめてお伝えしよう。使用している画像は資料から切り出したものだ。

 まずはスマートデバイスビジネスについて。
 こちらの記事でお伝えしたように,「どうぶつの森 ポケットキャンプ」iOS / Android)が日本では11月下旬に配信予定となっている。
 どうぶつの森シリーズは任天堂フランチャイズの中でも女性プレイヤーの割合が多いこともあり「普段ゲームにあまり触られないようなお客様でも、毎日ちょっとずつ遊びたくなるようなサービスを目指していきます」とのことだ。


 2016年12月にリリースされた「スーパーマリオ ラン」iOS / Android)は累計ダウンロード数が2億を突破したが,そのうち9割以上が国外とのこと。収益については「まだ満足できる地点には到達していません」とのことだが,国産アプリの海外展開が難しいとされている状況の中,従来コンシューマゲームビジネスが展開されていなかった地域へのアプローチという点では,一定の手応えを得たようだ。

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 2017年2月リリースの「ファイアーエムブレム ヒーローズ」iOS / Android)は,収益面を含めたビジネス全体が順調に推移しているとのこと。
 ファイアーエムブレムシリーズは国内での人気が高いというイメージがあるかもしれないが,「ヒーローズ」の売上高では海外のシェアが徐々に拡大している。その流れを受けて今後繁体字へ対応し,香港,台湾,マカオ,タイ,シンガポールをサービス対象地域に追加するという。

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 任天堂ではこれらのサービスを継続しながら,新規のスマートデバイス向けアプリを年に2〜3タイトルのペースでリリースしていく予定だ。

 次はニンテンドー3DSの取り組みについて。
 前述したように,2018年3月期の第2四半期ではNewニンテンドー2DSの発売でハードウェアの販売台数が前年同期から増加したが,プレゼンテーションでは日米欧それぞれの販売推移が紹介された。

 それによると,米・欧では「ポケットモンスター サンムーン」が発売された前年同期に比べてハード・ソフトともに売り上げが落ちているものの,日本では7月にリリースされた「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」がハードウェア販売を牽引し,前年同期を上回っている。
 これらについて任天堂は「各地域において、ハード・ソフトともに販売ペースを大きく落とすことなく、堅実に勢いを維持しており、概ね想定通りの動きです」とした。

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 ニンテンドー3DSの本体は累計の出荷台数が間もなく7000万台に達するとのこと。今後の展開としては,ホリデー商戦に向けて「ポケットモンスター ウルトラサンウルトラムーン」をはじめとしたタイトルによって,ビジネスの最大化につとめるという。

日本では10月に発売された「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」の売り上げは200万台を突破し,今後も出荷を継続。「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」も2018年に生産を再開する
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 最後はNintendo Switchについて。
 ニンテンドーアカウントが登録されたNintendo Switchのプレイ状況をインターネットで集計したデータによると,本体をドックに置き,TVに出力して楽しむ「TVモード」をメインに楽しんでいるプレイヤーは20%弱。ドックから外してプレイする「テーブルモード」「携帯モード」をメインにしているプレイヤーは約30%で,それ以外のプレイヤーは両方でプレイしているという。

 また,米国市場のデータではあるが,プレイヤー層のデータも紹介された。
 メインとなるのは25歳〜34歳で,43%を占めた。続いて19歳〜24歳が20%,35歳〜44歳が17%となっている。

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 日米欧の各市場におけるNintendo Switchの販売状況はいずれも好調で,特に米国市場においてはホリデー商戦期の伸び次第でWiiに追いつく可能性も出てきたという。また,品不足が発生している状況にも触れ,「本体をあらかじめもっと準備できていれば、さらに販売が伸びていた可能性もあります」としている。

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 好調の要因としては,ローンチの3月に「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」「1-2-Switch」,4月に「マリオカート8 デラックス」,6月に「ARMS」,7月に「スプラトゥーン2」と,間を開けることなく自社タイトルを発売し,並行してサードパーティからも有力なタイトルラインナップを提供したもらったことが挙げられている。
 自社タイトルの販売傾向を見ても,地域ごとに傾向の差こそあるものの,1つのタイトルが独占的に売れているわけではなく,本体の稼働状況も着実に上昇してきている。

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 また,第2四半期までのダウンロード売上高は,Nintendo Switch関連のダウンロード商品によって,過去最高になったとのこと。

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 Nintendo Switchにとっては初となるホリデー商戦については,これまで本体を手に入れられなかったプレイヤーがいることから,発売済タイトルにも大きなチャンスがあるとしている。「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」では有料DLC第2弾の配信,「いっしょにチョキッと スニッパーズ」は新ステージや新機能を追加したパッケージ版の発売,「ARMS」や「スプラトゥーン2」では継続的な無料アップデートなどといった取り組みを行い,購入のきっかけにしたいとのことだ。

 今後発売の自社タイトルとしては,12月発売の「ゼノブレイド2」が紹介されたが,それより大きく扱われたのが,10月27日に発売されたばかりの「スーパーマリオ オデッセイ」。発売後3日間だけで200万本を販売しており,「ホリデー商戦に向けて大きな弾みをつけられた」としている。

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 最後はNintendo Switch本体の販売について,今後の展望が紹介されている。国内市場では米欧市場に先行する形で女性や子供に広がりつつあり,中高生や20代にも高い購買意欲を示す結果が出ているとのこと。
 前述したように,2018年3月期の想定出荷数量予想は1400万台に上方修正されており,前期の274万台と合わせ,発売後の1年間で1600万台以上の出荷を目標に取り組みを進めていくとした。

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平成30年3期第2四半期累計期間の連結業績及び通期の連結業績予想の説明(PDFファイル)

プレゼンテーション資料(PDFファイル)

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