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ついに決着! でけえ悶着! 歴史に刻む奴らのスタイル「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 2nd LIVE」レポート

 2018年8月26日,男性声優12人によるラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」(以下「ヒプマイ」)の,2度目のライブイベントが品川ステラボールにて開催された。

 現在,アニメやゲーム好きの女性を中心に一大ムーブメントを巻き起こしている「ヒプマイ」。ファンでなくとも,SNSやニュースなどでその名をよく耳にするという人も多いだろう。本作はキャラクターデザインをアイディアファクトリーとオトメイトが,楽曲やCD制作をキングレコードが行いさまざまなメディア展開をする,いわば“音楽が原作”の企画となる。
 ライブイベントとしては2017年11月のAGF(アニメイトガールズフェスティバル)に続き,今回が2回目だ。本稿では,ファンの期待のみならず,業界的にも注目度の高い本公演の模様を,詳細にお伝えしていきたい。 

Photo/粂井健太
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「ヒプノシスマイク」公式サイト


 フロアをびっしりと埋め尽くすファンたちが期待感でざわめくなか,イケブクロ・ディビジョンの山田一郎を演じる木村 昴氏による“開演前のアナウンス”ラップが流れ出す。「SAY HO!!」のコールにファンは歓声で応え,早くもボルテージを上げていく。
 そしてオープニングでは,ステージ後方に設えられた巨大なスクリーンに,イケブクロ,ヨコハマ,シブヤ,シンジュク,4つのディビジョンのPVが流れると,場内を震わすほどの大歓声が上がった。続いて声優陣が登場。まずはイケブクロ・ディビジョン代表チーム“Buster Bros!!!”の山田一郎,山田二郎,山田三郎の三兄弟が元気よく現れる。続いてヨコハマ・ディビジョン“MAD TRIGGER CREW”の碧棺左馬刻,入間銃兎,毒島メイソン理鶯が,笑顔ひとつ見せない堂々たる姿で登場し,ステージに仁王立ちする。シブヤ・ディビジョン“Fling Posse”の飴村乱数有栖川帝統はぴょんぴょんと飛び跳ねるように現れ,ステージに手を振った。最後にシンジュク・ディビジョン“麻天狼”の神宮寺寂雷,伊弉冉一二三,観音坂独歩が登場し,三者三様のアクションで存在を静かにアピールする。
 そして,流れ出すのはDivision All Starsによるアンセムソング第2弾「ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem-」! 開口一番,山田一郎が「盛り上がってってくれー! みんな手を上げろ!」とフロアを煽り,観客はリズムに合わせて一斉に手を高く掲げ上下に揺らす。その多くの手にはディビジョンごとのカラーに彩られたリングライトが光り,フロアはさながら東京の夜景のような煌めきを見せている。一部のリリックはグラフィティやアメコミを思わせる表現でスクリーンに映し出され,観客はライムを重ねたり,コールをしたりと爆発するようなテンションで盛り上がる。

 間髪を容れず始まる2曲目は,Division All Starsによる「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」だ。Buster Bros!!! の兄弟たちは「ライブにようこそ!」とばかりにフロアを熱く盛り上げるが,ライバル関係にあるMAD TRIGGER CREWの3人は,イケブクロとは実に対象的。その動作は非常に重々しく,怖ささえ感じさせる貫禄を見せる。そしてFling Posseは,この日の参加が叶わなかった夢野幻太郎のパートを2人で交互に歌い,どこよりもはつらつとステージを飛び回ってフロアじゅうを黄色い歓声で満たす。麻天狼はリーダーの寂雷を守るように2人が両脇に立ち,静けさの中の狂気を滲ませる。4つのディビジョンの圧倒的な存在感に,場内のボルテージは最高潮といえるほどに高まった。その熱量の高さは,おそらくステージ上の彼らにとっても想像以上であったのではないだろうか。

 熱狂でぶち上がったあとはクールダウンタイム。山田一郎役の木村氏の仕切りでメンバー紹介が行われ,「シブヤ・ディビジョンの嘘つき野郎から(笑)」と,夢野幻太郎役の斉藤壮馬氏のビデオメッセージが流された。ビデオは,色あせた画面に映し出された幻太郎が伝えるメッセージと,対応するテロップが異なる内容で始まり,キャストたちからは愛ある野次が飛ぶ。その後は“素”の斉藤氏から出演陣に向けてのメッセージ。そして「みんな,かませー!」とエールが贈られた。それを受け,シブヤの2人は「幻太郎の分まで頑張るからね!」と肩を組んだ。
 それぞれのチームから,今日を盛り上げる一言を! と振られ,イケブクロからは三郎が代表に。「おふくろー! たまぶくろー! 放蕩息子が戻りましたよー! 今日はいろんなところでマスターしてきたスキルを見せます!」と語る。ヨコハマからは左馬刻が「おいクソ女ども! あんま無理すんじゃねえぞ……だが,おめえらの声聞かせてみろオラ!」と叫ぶ。シブヤからは帝統が「ポ女とセンターGUYの皆! ブチ上げていくぜ!」とフロアを煽り,シンジュクは寂雷に“指名”された一二三が「やっと会えたね,子猫ちゃんたち♥一緒に楽しんじゃおう! いや,絶対に楽しませてみせる!」と宣言し,それぞれのディビジョンに大きな拍手と声援が送られた。

Photo/粂井健太
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 ここからはイケブクロ・ディビジョン代表,Buster Bros!!!の3兄弟によるステージだ。3人は歌の前にハグしあうと,トップバッターの“MC.M.B”こと二郎がセンターに飛び出した。曲は「センセンフコク」だ。
 ブチ上がるリズムにフロアが大きく揺れる。爆音に負けないほどの歓声のなか,兄ゆずりの見事なラップを披露する二郎。一郎と三郎も,ステージの脇でリズムに乗りながらフロアを盛り上げる。背後のスクリーンで,彼らの表情がよく見える。二郎が「よく見とけ It's show time」と観客を指差し不敵な笑みを浮かべると,フロアから大歓声があがった。
 曲中では仲の悪そうなアクションを見せた“MC.L.B”三郎だったが,二郎から「頼んだぞ三郎」と声をかけられ,センターに向かい「New star」を披露する。バッハの「G線上のアリア」をサンプリングした本曲は,浮遊するようなサウンドとボーカルの美しい曲だ。目を閉じて歌に想いを乗せる三郎。しかし間奏では「二郎がブチ上げてくれた会場の空気をぶち壊してやったぜ!」と,一筋縄ではいかないやんちゃぶりを見せた。
 三番手は,リーダーであり長男の“MC.B.B”こと一郎。曲はその名も「俺が一郎」だ。「手のひら見せてくれ!」と観客に向かって叫ぶと,フロアじゅうの手が上げられる。披露される一郎のラップは圧倒的だ。「いっちょ本気だすか!」と汗に濡れた笑顔を見せ,「俺が一郎!」と自分に親指を向け,フロア全部を包み込むがごとく両手を大きく広げる。その力強さ,ヒップホップで世界を切り拓く覚悟に,まるで王者のような貫禄を感じた。

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 「じゃ,いつものやるか」と3人が向かい合い,アカペラでラップが始まる。フロアから手拍子が起こり,「ナンバーワン!」と全員でコールする。たちまち会場を“イケブクロの西口公園”に変えたそれは,Buster Bros!!!の「IKEBUKURO WEST GAME PARK」だ。絡み合う3兄弟の声,複雑な曲構成,そして一郎による圧巻のボイスパーカッション。泣く子も黙るそのパフォーマンスに観客のテンションはブチ上がり,もはやどのディビジョンが好きだなんて関係ない。ここに集まった全員(とライブビューイングの観客までも)をバチバチに熱くし,最強の3兄弟はステージを後にした。

 続いて登場したのはヨコハマ・ディビジョン代表のMAD TRIGGER CREWだ。ゆったりと現れた3人の中から,まずは“Crasy M”理鶯がセンターへ。曲は「What's My Name?」。理鶯は「敬礼!」と大声で叫ぶと,「Keep your hands up!!」「Are you ready!?」と英語を交えながらフロアを煽る。4つのディビジョン代表の中でもトップクラスを誇る理鶯の低音ラップが響き渡り,曲間では左馬刻が「声出せオラ!」と煽りたてる。理鶯は軍人らしい姿勢の良さを見せながら,「What's My Name?」とコールすると全員が大きく声を揃えて「理鶯!」とレスポンス。スクリーンにもデカデカとその名前がしっかりと刻まれた。
 攻撃的なラップとは裏腹に,理鶯は曲終わりに礼儀正しく一礼。続いてセンターに現れたのは,悪徳警官“45 Rabbit”こと銃兎だ。「ベイサイド・スモーキングブルース」の曲名どおり,その指にはタバコ(オフィシャル情報によると電子タバコ)が挟まれている。深く息を吐き出すと,痛快なほどの滑舌とハイトーンボイスのラップで聴く者を圧倒した。サビでは3人が声を合わせ,ペーソスあふれるアダルトなサウンドに酔わされる。銃兎は人でぎゅうぎゅうになったフロアに向かい,「半歩下がれ!」と叫ぶと,今度は少し甘めに「上出来だ」とつぶやき,その飴と鞭っぷりに大歓声があがる。
 ここで,ゆったりとセンターに現れた“Mr.Hc”左馬刻の咥えタバコに,同じく咥えたままのタバコで銃兎が火をつける仕草をすると,悲鳴にも似た歓声が響き渡った。そんなざわめきには見向きもせず,左馬刻はソロ曲「G anthem of Y-CITY」を披露する。ときに虚ろな目で,ときに眼光鋭くフロアを射抜く。けれど,「仲間」と歌うときにだけ薄く笑顔を見せているようにも見える。暴力的なまでのラップでその場の空気を塗り替え,その存在を見せつけた。
 お次は3人によるディビジョン曲「Yokohama Walker」だ。ここまで3人が見せた迫力とのギャップを感じさせる,メロウでアダルトなナンバーからは,まさにヨコハマに吹く夜風のような心地良さを感じる。思わず見入ってしまうような3人の魅力に当てられていると,「ありがとよ」と左馬刻が小さくつぶやき,彼らは去っていった。

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 ここでステージにBuster Bros!!!が再び登場すると,2つのディビジョンが左右に分かれて睨み合う。イケブクロ,ヨコハマのバトル曲「WAR WAR WAR」では,まずは二郎と銃兎がセンターでガチ勝負。マイクを握って至近距離で睨み合う姿は,CDを聴いて脳内に浮かんでいた映像まさにそのままの光景だ。仁王立ちの理鶯を煽る三郎。ボス戦ではフロアを味方にせんと観客を煽る一郎。対する左馬刻はサングラスでその表情がよく見えない。お互いを煽り合い,バチバチに火花を散らし合い,ラストには一郎と左馬刻が拳を合わせ,互角の熱い戦いを見せてくれた。

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 続いてはスペシャルゲスト,「WAR WAR WAR」の作詞を担当したEGO氏が登場した。「ヒップホップのノリに一瞬だけ付き合ってもらうぜ!」と,否応なしに体が動き出してしまうようなダンスチューン「Bounce〜PINEAPPLE JUICE」を披露する。テキーラのチェイサーにはパイナップルジュース! という,ゆるいフレーズが印象的なナンバーだが,その格好良さはまさに本物。もっと聴きたい! と,短い時間を惜しむように大きな歓声と拍手が送られた。

 次に,シブヤ・ディビジョンのFling Posseが登場する。まずは“Dead or Alive”ことギャンブラーの帝統が「3$EVEN」を披露。スクリーンにはスロットマシーンが映し出され,7とチェリーが回転する。帝統はパンチの効いた声でフロアを魅了すると,曲中で「やってみようかなフリースタイル♪」と,アドリブで自己紹介ラップまで披露し,観客を驚かせた。「サンキュー!」と手を振る帝統に続き,センターには“easy R”こと乱数が登場。「drops」のイントロがかかると,フロアはたちまちピンク色に染まったように見えた(目の錯覚ではないと思う)。乱数はロリポップを片手に,弾むような足取りでハイトーンボイスを響かせる。そして「オネーさーん!」と笑顔でポージングまでしてしまう癖になるようなその魅力は,会場全員が“乱数の女”になってしまうのではないか? と思わせるほどだった。
 続いてのシブヤのディビジョン曲は,エモさあふれる「Shibuya Marble Texture -PCCS-」だ。カラフルでポップな世界観の中にどこか儚さがあり,そんな雰囲気が感情を揺さぶるのかもしれない。そのせいか,今日ここには来られなかった幻太郎のパートを2人で交互に歌う姿に,思わず胸がいっぱいになってしまった。そんななか,曲の途中で乱数が「帝統,自撮りして遊ぼう?」と言って自撮り棒とスマホを取り出す。しかし,取り付けに手間取ってしまい時間切れになってしまった。「また今度ね♥」と微笑む乱数に,「ええ〜!?」と目を丸くする帝統だった。

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 ラストは病める街シンジュク,麻天狼の登場だ。「待たせたね! 子猫ちゃん!」と,ホストの“GIGORO”一二三がセンターに躍り出て,パーティーチューンの「シャンパンゴールド」音をフロアに注ぐ。この曲のコールをやりたかったファンはきっと多かっただろう。一二三の「君はもう僕のもの」と,プリンセスたちを撃ち抜くポーズで,場内はまさにショータイムのような盛り上がりを見せる。かと思えば,人懐っこく独歩や寂雷のところに駆け寄る姿もあり,多彩な魅力で観客を魅了していた。
 シンジュク2曲目は悲観主義者のサラリーマン“DOPPO”こと独歩の「チグリジア」だ。沼に沈んでいくような薄暗い美しさの曲に,うつむく独歩がつぶやくようなラップを乗せる。俺のせいと耳をふさぎ頭を抱え,こらえてこらえ続けた感情はついにバーストする。その姿を,横に立つ寂雷と一二三が見守るように見つめる。3人の静かな立ち姿は,息苦しくなるような情感にあふれていた。
 そして,“ill-DOC”こと医師の寂雷がセンターへと進む。パイプオルガンを思わせる音に乗せ,生死の意味を問いかける「迷宮壁」は,まるで鎮魂曲のような荘厳さがある。これでもかと詰め込まれたリリックは,聴く者の耳だけでなく心にまで迫ってくるようだ。本曲はまさに,寂雷でなければ表現できない唯一無二の世界であると痛感させられた。曲ラストでは寂雷を中心に3人が立ち,手を広げる。その神々しいまでの姿に,惜しみない大きな拍手があがっていた。
 ディビジョン曲「Shinjuku Style 〜笑わすな〜」は,シンジュクの静かな狂気と内なる殺気が余すところなく表現されたナンバーだ。ブチ切れる独歩,無敵の一二三の「成敗する!」の叫びに大歓声があがる。そして,そんな2人を制御するように君臨する寂雷。まさに圧巻のひとときだった。

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 ステージにはFling Posseが再び登場し,シブヤVS.シンジュクのバトル曲,その名も「BATTLE BATTLE BATTLE」が始まる。ここでも2つのディビジョンは左右にわかれて睨み合い,ソロパートではセンターに出てバトルを繰り広げる。シャツを正す独歩と,「幻太郎はどこ?」とばかりにあたりを見回して煽る一二三。帝統と乱数は,幻太郎の「嘘ですよ」を観客と一緒にコールして対抗する。ボス戦では乱数がド低音パートで威嚇。しかし寂雷は微動だにしない。この勝負も両者互角の様相でフィニッシュしたのだが,麻天狼の3人は最後にロゴ入りのタオルを広げてアピールした。するとFling Posseも負けじとばかりにポケットからロリポップを取り出してアピール。喧嘩するほど仲が良い(?)雰囲気のなか,5人はステージから捌けていった。

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 2人目のスペシャルゲストは「BATTLE BATTLE BATTLE」の作詞を担当したKEN THE 390氏が登場する。ダンサブルなビートが気持ちいい「Funk U Up」を披露し,「昔の話より明日の話がしたい人はどのくらい来てますか」と問いかけ,観客たちと一緒に何度も「MAKE IT」と声を合わせる。その熱量に笑顔を見せながら,フロアと一体になって熱い空気を作り上げていた。

 そして,ステージには各ディビジョンの全員が再び登場した。初公開のコラボ情報などの告知のあと,拍手に包まれた会場内に突然「ずいぶん盛り上げたようだね,下郎ども?」と女性の声が響く。なんと,2階席のVIPエリアに中王区の政権No.2である勘解由小路 無花果(演:たかはし智秋)が登場したのだ。その姿を見つけた観客から「無花果様!」と黄色い声があがり,さながらここは中王区かと思うような様相を見せる。そして,ユーザー参加型のディビジョン対抗バトル「Battle Season」の結果が発表され,決勝に進むディビジョンが,シンジュクとヨコハマであることが明かされた。結果を受けて抱き合うイケブクロの3兄弟などさまざまな反応を見せた彼らだったが,勝者のコメントを求められたヨコハマ・MAD TRIGGER CREWリーダーの左馬刻役の浅沼氏は,今回は素で語りますと断ったあと「正直,イケブクロが勝たなくてどうすると思っていました」と,この「ヒプマイ」というコンテンツをずっと引っ張ってきた木村氏を称える言葉を贈り,カメラに抜かれた木村氏は,目をうるませているようにも見えた。そして,「勝ったからには死ぬ気で頑張る。お前らの想いも持っていくぜ! Buster Bros!!! ありがとう」と告げ,2人は固く握手を交わしていた。
 シンジュク・麻天狼リーダーの寂雷役の速水氏も木村氏に向かい,「いろいろ教えてもらって……」と声をかける。そして,「最初は(自分がラップなんてという)違和感もあったけれど,混ぜても危険じゃないところまではこられたかなと。シンジュクは本当にいいチームなので,これからもう少し戦っていきたい」と意気込みを語ってくれた。

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 そして無花果の退場後,各ディビジョンのリーダーから一言ずつコメントが寄せられた。シンジュクの麻天狼リーダー・寂雷役の速水氏は,「死ぬ気でやれば死なないんだな,ということが分かりました(笑)。そのぐらいみんな頑張ってきて,気持ちいいのでビール3杯は飲みたいと思います!」と笑顔でコメント。シブヤのFling Posseリーダー・乱数役の白井氏は,バトルについて「これで終わりじゃないからね♥」と告げたあと,「僕たちに勝ったんだから,シンジュクには頑張ってもらわないとね?」とコメントし,帝統も「(頑張らないと)許さねえぞ!」と,良きライバルにエールを送る。さらに,ディビジョン曲でのリベンジとばかりに自撮りに再チャレンジ。今度は見事に成功していた。
 ヨコハマのMAD TRIGGER CREWリーダー・左馬刻役の浅沼氏は,「ブクロの女もシブヤの女もほんとに悔しいと思います。だから手放しで喜べないところはあるけど,嬉しかったのはみんながどのディビジョンも応援してくれたことです」と,観客に向けて感謝の言葉を送った。そして,本プロジェクトの中心人物であり,イケブクロのBuster Bros!!!リーダー・一郎役の木村氏は,「個人的な話ですが,ヒップホップに人生を変えられて,ずっと好きでやってきました。こんなにたくさんの人がヒップホップ好きだと言ってくれて感謝してます。悔しい想いも嬉しい想いもひっくるめてヒップホップなんですよ! 悔しい想いをはねのけてラップで返す! これからも応援よろしくお願いします」と締めくくった。

 ステージのラストには,スペシャルゲストのEGOとKEN THE 390が再登場し,「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-SPversion」を全員で熱唱。ゲストの2人はフリースタイルラップで告知や感想を乗せながら参戦し,喝采を浴びた。一郎,二郎,三郎の3兄弟は笑顔で仲良く肩を組み,左馬刻,銃兎,理鶯は3人で「今日の具材はあなた」とフロアを指差し,乱数と帝統はラストまで幻太郎の分も2人で声を重ね,寂雷と一二三は執刀準備の全員コール,独歩はキレる中年……ではなく「今日は本当にありがとう〜!」と絶叫した。そして最後に,キャストと観客全員が「PEACE!」とコール。大きな拍手と歓声に包まれ,大熱狂のステージは幕となった。

Photo/粂井健太
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 ゲストのKEN THE 390の「僕たちのライブでもこんなに(観客が)ライムを重ねたりしない」という言葉どおり,ヒップホップのライブとは違う,かといっていわゆる声優ライブとも違う熱量がここにはあった。「ヒプマイ」はどこへ向かうのか,そしてどこまでこの熱は膨れ上がっていくのか,今後の展開にも大いに期待したい。

Photo/粂井健太
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■出演
Buster Bros!!!
山田一郎 a.k.a MC.B.B(演:木村 昴)
山田二郎 a.k.a MC.M.B(演:石谷春貴)
山田三郎 a.k.a MC.L.B(演:天﨑滉平)

MAD TRIGGER CREW
碧棺左馬刻 a.k.a Mr.HC(演:浅沼晋太郎)
入間銃兎 a.k.a 45Rabbit(演:駒田 航)
毒島メイソン理鶯 a.k.a Crazy M(演:神尾晋一郎)

Fling Posse
飴村乱数 a.k.a easy R(演:白井悠介)
夢野幻太郎 a.k.a Phantom(演:斉藤壮馬)※メッセージのみ
有栖川帝統 a.k.a Dead or Alive(演:野津山幸宏)

麻天狼
神宮寺寂雷 a.k.a ill-DOC(演:速水 奨)
伊弉冉一二三 a.k.a GIGOLO(演:木島隆一)
観音坂独歩 a.k.a DOPPO(演:伊東健人)

SPECIAL GUEST
EGO
KEN THE 390
勘解由小路無花果(演:たかはし智秋)




■ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 2nd LIVE @シナガワ《韻踏闘技大會》セットリスト
M1:ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem-/Division All Stars
M2:ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-/Division All Stars
M3:センセンフコク/山田二郎(CV.石谷春貴)
M4:New star/山田三郎(CV.天﨑滉平)
M5:俺が一郎/山田一郎(CV.木村昴)
M6:IKEBUKURO WEST GAME PARK/Buster Bros!!!
M7:What's My Name?/毒島メイソン理鶯(CV.神尾晋一郎)
M8:ベイサイド・スモーキングブルース/入間銃兎(CV.駒田航)
M9:G anthem of Y-CITY/碧棺左馬刻(CV.浅沼晋太郎)
M10:Yokohama Walker/MAD TRIGGER CREW
M11:WAR WAR WAR/Buster Bros!!! VS MAD TRIGGER CREW
M12:Bounce〜PINEAPPLE JUICE/EGO
M13:3$EVEN/有栖川帝統(CV.野津山幸宏)
M14:drops/飴村乱数(CV.白井悠介)
M15:Shibuya Marble Texture -PCCS-/Fling Posse
M16:シャンパンゴールド/伊弉冉一二三(CV.木島隆一)
M17:チグリジア/観音坂独歩(CV.伊東健人)
M18:迷宮壁/神宮寺寂雷(CV.速水奨)
M19:Shinjuku Style 〜笑わすな〜/麻天狼
M20:BATTLE BATTLE BATTLE/Fling Posse VS麻天狼
M21:Funk U Up/KEN THE 390
M22:ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-SPversion/All Cast


「ヒプノシスマイク」公式サイト

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