「ウイニングイレブン2019」の都道府県対抗eスポーツ選手権が，2019年茨城国体に合わせて開催。2018年9月にプレ大会も実施

　2018年9月4日，東京のJFAハウスにて，茨城県，日本eスポーツ連合（JeSU），日本サッカー協会（JFA）の共同主催にて実施される「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」の共同記者発表会が行われた。

　会見には，茨城県知事の大井川和彦氏，JeSU会長の岡村秀樹氏，JFA会長の田嶋幸三氏が登壇。大井川知事から，大会の概要が説明された。


　2019年9月から10月にかけて開催される第74回国民体育大会（愛称：いきいき茨城ゆめ国体）及び第19回全国障害者スポーツ大会（愛称：いきいき茨城ゆめ大会）の開催時期に合わせて行われる本大会は，国民体育大会文化プログラムとして全国初の試みとなるeスポーツ大会となる。

　競技タイトルは，2018年5月に本大会への協力を発表したKONAMI（関連記事）のPlayStation 4用サッカーゲーム「ウイニングイレブン2019」で，CO-OPモードを使用した3人1組のチームによる団体戦が行われるという。

　年齢の制限なく誰でも参加できる「オープンの部」，“高等学校などに在籍する者”という表現で明確な年齢と条件は明かされなかったが「少年の部」という2部門があり，開設予定の特設サイトにて2019年2月から出場登録を受け付けるとのこと。都道府県ごとに行われる予選会はJeSUとJFAの共同運営で開かれ，オンラインとオフラインでの大会を経て各都道府県で1チームずつ代表チームが選出。2019年10月4日〜6日に茨城県内で行われる本戦で日本一が決定するという。

　また，本大会の“前哨戦”として「茨城プレ大会」を2018年9月15日に茨城県内及び県民を対象に行われる。詳細は「いきいき茨城ゆめ国体2019」の公式サイトにあるとおりで（公式サイト内の関連ページ），午後に実施される準決勝と決勝，表彰式はTwitch，ニコニコ動画，YouTubeでの生放送が予定されており，アシスタントMCを茨城県公認Vtuberの茨ひよりが務めるという。

　なお，本大会の文化プログラムとしての認定については，日本スポーツ協会国体委員会の承諾をもって正式決定となり，また競技の結果も，国体の総合成績の得点としては加算されないとのこと。参加者受付や予選の開催方法もまだ未定の部分が多かったが，詳細は2019年2月から随時発表される予定だという。
　「ウイニングイレブン2019」以外の競技タイトルも検討しており，決まり次第発表されるそうなので，こちらも注目したい。

大井川知事は，大会説明の終わりにJeSUとJFAの心強さや，KONAMIをはじめとした今回の取り組みへの協力者へ向けて感謝を述べ，「今回はeスポーツの取り組みで着目いただけたが，これからも茨城県は新しいチャレンジを行っていくので，今後ともご注目いただければと思います」と締めた

「黎明期にあるeスポーツを国体文化プログラムで行うと英断した茨城県に敬意を表したい」と話した岡村氏は，「eスポーツの認知とすそ野の拡大のため，国体で採用されることは喜ばしい。これが中学や高校での（eスポーツの）部活動の設立の第一歩になれば」と，今後のeスポーツの展望を語った

「“サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し，人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する”というJFAの理念を実現するうえで，今回の取り組みが新たな道筋になれば」と話した田嶋氏。質疑応答では「eスポーツで興味を持った人が実際にサッカーを始めてくれると嬉しい」と，相乗効果への期待も語った

「いきいき茨城ゆめ国体 / いきいき茨城ゆめ大会」公式サイト