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子供のころに手にしたおもちゃを眺めてタイムスリップできる,おもちゃの博物館「おもちゃのまちバンダイミュージアム」を紹介
もともとは千葉県松戸市で運営していたが,2006年8月末に松戸での営業を終了し,2007年4月より現在の栃木県下都賀郡壬生町おもちゃのまちにて運営が再開された。そして,開館3周年となる2010年4月にリニューアルし,現在の展示構成になっている。
爆竜戦隊アバレンジャーの「アバレッド」,仮面ライダー1号,秘密戦隊ゴレンジャーの「アカレンジャー」のキャラクター玩具発祥の地モニュメント |
1919年イギリス製の「ペンデル・プリンセス号」は,日本で唯一現存する蒸気自動車とのこと |
展示は,日本のおもちゃが中心の「ジャパントイミュージアム」,西欧を中心としたアンティークトイが並ぶ「ワールドトイミュージアム」,ガンプラを中心に1/144 ホワイトベースのジオラマや立体作品“ザクの夢”などが展示されている「ホビーミュージアム」,そして発明家・エジソンの発明品を展示する「エジソンミュージアム」の4つのテーマで構成されている。なお,バンダイミュージアム館長の鈴木 勝氏によると,現在は所蔵トイコレクションの中から約1万点のおもちゃが展示されているという。
さっそく,バンダイミュージアムには,どのようなおもちゃが展示されているのか紹介していこう。
エントランス
正面入り口を入ると,まず目に飛び込んでくるのが,高さ約5.6mの原寸大ガンダムの胸像だ。初代であるファーストガンダムそのままをイメージしたデザインになっている。原寸大ガンダムというと,お台場に設置されたものが大きな話題となっていたが(あちらは全身像),実はこのバンダイミュージアムのものが,最初に作られた原寸大ガンダムになるようだ。
また,エントランスには,19世紀後半〜20世紀前半にアメリカで流行した15台のレトロなアーケードゲームが展示されている。1セント硬貨で遊べたゲームセンターは,当時「ペニーアーケード」と呼ばれていたという。
ここには,現代のUFOキャッチャーの原型になったようなクレーンゲームや,レバーを操作して金属のボールを運ぶテーブルサッカー,ピンボール,占いゲーム,握力テストなどが展示されている。1セント硬貨ではなく,専用メダルを購入して遊ぶことが可能だ(100円で2枚,500円で15枚)。なお,かなり古いものなので故障も多いそうで,メンテナンス中で遊べないものもあった。
クレーンとアームを動かしてアイテムをキャッチするのは同じだが,やり方が少しややこしい |
パチンコのようにボールを弾いて穴に入れるゲーム |
手のひらを金属部分に乗せると,下からピンが出てパワーを読み取って占ってくれる |
普通のピンボールゲーム。5つの弾を1つずつ弾いて,入った穴にある点数の合計点で競う |
レバーを動かすと選手の向きが変わり,勢いよく金属ボールを弾いてゴールまで運ぶテーブルサッカー |
矢印が差す数字を予想してコインをかけるギャンブルゲーム |
最上部から出てくるボールをハンドルを左右に切りながら下へと移動させ,一番下にあるHOMEという穴まで誘導する |
19世紀後半にも握力テストのようなものがあったようだ。筆者は写真のとおり270でした |
ジャパントイミュージアム
ジャパントイミュージアムでは,懐かしのレトロ玩具,男の子のおもちゃとキャラクターヒーロー,女の子のおもちゃとキャラクターヒロインとゾーンが分かれており,江戸時代から現在まで約4600点のおもちゃが展示されている。問屋さんが保管していた商品を引き取っているため保存状態の良いものも多く,バンダイ以外のおもちゃも公開されている。
ジャパントイミュージアムの一角には,テレビゲームと電子ゲームが展示されていた。とくに電子ゲームは,筆者が持っていたり,サンタさんにもらえなかったものが多数展示されており,幼き頃の記憶が甦ってきてテンションが上がりっぱなしだった。
ワールドトイミュージアム
ワールドトイミュージアムエリアほか,通路などに展示してある電車などは100年以上前のものが,全部で約700点あるという。6割がドイツ製のもので,3割がイギリス製,残りがアメリカ製や中国製とのことだ。
ちなみに「ここにあるコレクションは一般の人のおもちゃですか?」という質問を受けることが多いそうだが,ここに展示されているものは,お金持ちがコレクションするようなもので,一般向けには普及していないものになるようだ。それだけレアなおもちゃが数多く展示されている。
ホビーミュージアム
ほとんどガンプラのエリアになっており,ところどころにガンダムの生みの親である富野由悠季氏の作品が展示されている。1/144 ホワイトベースのジオラマと,“もしもザクが主人公だったら”がコンセプトの富野氏作「ザクの夢」は必見。また,ガンプラ初期のボックスアートも展示されており,懐かしく感じる人もいるだろう。むろん,筆者のことだが。
エジソンミュージアム
発明家トーマス・アルバ・エジソンの発明品を展示するエリアで,バンダイが所有する約3000点の中から約450点が公開されている。バンダイミュージアムの前館長で現在は顧問を務める金井正雄氏は,エジソンに関する書籍を多数執筆しており,年に60回程度,ここでエジソンの話をしているという。
“なぜバンダイミュージアムでエジソンの発明品を展示しているのか”について金井氏は,アメリカでエジソンの研究家でもあるコレクターと知り合って,彼に「日本の子供たちはエジソンのことをみんな知っているけれど,エジソンが作った発明品の本物を見る機会はない。バンダイならば子供たちとの接触は多いだろうから,コレクションを展示してみないか?」という経緯があったことを話してくれた。そのようなことから,コレクションを手に入れて,エジソンミュージアムや全国で開催されているエジソン展でコレクションを展示しているそうだ。
エジソンの発明品は,発電機,電気投票記録機,電話機,蓄音機,コンセント,白熱電球,映写機,アイロン,トースター,アルカリ電池など,我々が日常で使用しているものばかりだ。電球などの一部はレプリカが使用されているが,ほとんどがエジソンが発明して販売されたさまざまな商品の現物が展示されている。
子供から大人まで,見て・遊んで・学べるミュージアム
今回の見学ツアーに参加して感じたのは,おもちゃの博物館ということもあり,懐かしいおもちゃが揃っているせいか,大人がより楽しめるということだ。おもちゃというと男性向けのイメージが強いが,リカちゃんやママシリーズなど女性向けおもちゃも展示されているので,男性・女性を問わず,大人もタイムスリップした気分で楽しめると思う。また,これから夏休みシーズンに入り,子供向けのさまざまなイベント企画が予定されているので,ぜひ家族で足を運んでみてほしい。
施設名 | おもちゃのまちバンダイミュージアム |
所在地 | 栃木県下都賀郡壬生町おもちゃのまち 3-6-20 |
お問合せ | 0282-86-2310 |
交通 | 北関東自動車道 壬生I.C.より車で約5分,JR宇都宮線「石橋駅」より車で約15分 東武宇都宮線「おもちゃのまち駅」より徒歩約10分 ※無料駐車場あり |
営業時間 | 10:00〜16:30 ※最終入館は16:00まで |
休館日 | 毎週水曜日,年末年始(12月30日〜1月2日の4日間) ※祝日・GW・お盆休みの水曜日は開館いたします。 |
入館料 | 大人 1000円/税込 子ども(4 歳〜中学生)600円/税込 シルバー(65歳以上)800円/税込 ※4歳未満は無料 ※その他に団体割引料金・障がい者割引料金・会員割引料金などがあります。 ※「障がい者手帳」または「療育手帳」をお持ちの方は,受付にお見せください。ご本人は半額,付き添いの方は1名まで無料。 ※駐車場は無料です。 |
施設面積 | 約4240㎡(館内1240㎡,館外3000㎡) |
運営元 | 株式会社バンダイ |
展示点数 | 約10000点 |
<夏季特設イベント>
7月20日(土)〜8月31日(土)なつやすみ らくがきたんけんたい
8月12・13日(月・火)バルーンショー&バルーンアート
8月14・15日(水・木)ミニサーカス
「おもちゃのまちバンダイミュージアム」公式Webサイト
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