MystIII:Exileのディレクター来日 | - 04/01 13:00 |
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過去に「ここ」でα版を特別に触らせてもらったときにはミストIII:エグザイルのスペック周りの話をしたが,今回恵まれたインタビューチャンスで,シナリオやゲームシステムについての情報を得たので紹介しよう。 グラフィックスばかりが取りざたされがちな本作は,過去2作との連携があったり,さまざまな面白い仕掛けがあったりと,"超美麗グラフィックスアドベンチャーゲーム"だけが売りではないことが判明した。 テキストが皆無で画面と音声ですべての情報を得るという,いわば"真"のアドベンチャーゲームといえる「ミストIII:エグザイル」(以下,エグザイル)。東京ゲームショウ2001春が開催された3月30日に,そのエグザイルのクリエイティブディレクターPhil SaundersとゲームデザイナーMary DeMarle(エグザイルのシナリオライターでもある)に直接話を聞く機会があった。「ここ」では,画面や音声などシステム面で報じたが,今回はゲームシステムとシナリオ面の両方の情報を得ることができたので,それをお伝えしよう。 しかしながら,今回も画面撮影の許可が下りなかったために,文字メインの情報となってしまうことをご容赦いただきたい。ちなみにインタビューの模様は,「ここ」と「ここ」にムービーで(9.67MB&19.64MB)掲載しておくので,興味がある人はダウンロードしてみるべし。文章にはできない微妙な表現が聞き取れるかも。 ミストシリーズの特徴は,文字での説明が一切なく,どのアイテムをどこで使用するのか,どちらに進めばいいかなど,すべての事象がプレイヤーの自由になっている部分。エグザイルでも,画面の気になる部分をクリックして詳細な情報を得たり,なにかしらのアイテムを入手したりしながら,ゲームを進めていき,いままでと同じ流れ。これらのアイテムの組み合わせや情報などはすべてパズルとなっていて,それらを試行錯誤しながら組み立てていくわけだが,前2作では結構難解な謎が多く,詰まってしまう人が続出したのも事実。 そこでエグザイルでは,パズルを比較的簡単に解けるような工夫がなされているらしい。例えば,複雑な組み合わせが必要なパズルがあった場合には,その前の段階で同じような組み合わせを使うパズルを用意しておき,同じようなパターンであることを,プレイヤーが意識することなくひらめいて……ということだ。 また初代ミストでは,ある経路を選択して進んだ場合に,その経路のゴールまで進まなければならなかった。当時のマシンスペック,テクノロジーなどを考えればいた仕方ないことだが,後戻りという概念がほとんどなかったのだ。しかしエグザイルでは自由自在に(スタートポイントまで!)戻ることができ,パズルもかなりの量が用意されているらしい。うろうろと中を動き回りながら,平行していくつもの"謎"を解いていくというのが基本ゲームシステムとなる。 行動の自由度が増してプレイヤーのフラストレーションを軽減していることに加えて(パズルが同時進行しそうなので,人によっては逆にフラストレーションか?),これらのパズルには直感的に解けるものを多く用意しているとのこと。やたらに数学的なパズルなどは難度Upの要因なので,このあたりは素直に嬉しいところ。"ゲームに詰まってしまう"ことを避けて,全体的なボリュームをアップさせたのだろう。 開発者こそ違えど,エグザイルは完璧な連作。Rivenのアトラスやキャサリンが登場するなど,過去作とのつながりを持たせて,ミストファンが楽しめるイベントも用意されているようだ。ミストのオリジナルの雰囲気を損なわないようにしつつ,操作法やゲームシステムなどの不満点を解消しているということだろう。 デザイナーMary DeMarleは,エグザイルの"見どころ"はエンディング(ゲーム終盤のクライマックスシーン)だと語った。悪役ビランとの対決シーンは,プレイヤーの期待を裏切らない仕上がりとなっているとのこと。 エグザイルの完全日本語版は,メディアクエストから6月28日に発売予定。Screenshotsや追加情報が得られたら随時お伝えしていこう。それにしても,昨年11月の,プロデューサDanniel Irishへのインタビュー記事がサーバー内から消失しているのがとても悲しい……探しても探しても見つからないのが,どこにあるのだろう。 |