［IGF2002　04］Dungeon Siege

文・写真　奥谷海人

　「マイクロソフト ダンジョン シージ」（以下，DS）は日本国内のメディアでも取り上げられことが多くなっており，当サイトでも「ここ」のDS専用コンテンツページを見れば分かるように，ムービーやインタビュー，プレイレポート，取材など，断続的に，そして徹底的に紹介してきた。そのため，筆者自身どんな情報を発掘すればいいのか途方に暮れていたのだが，業界一のお人よし，クリス・テイラー（Chris Taylor）氏にチョッピリお話を伺うことができた。Chrisにインタビューするのは実は3回めなのだが，とりあえずプチ・インタビュー。

forGamer.net：
　マルチプレイヤーモードについての最新情報はなんかあります？
Chris：
　どこまで知ってるんだっけ？　とにかく，シングルプレイヤーマップとは別に，単体のマルチプレイヤーモードが用意されているなんて今までなかったことだし，協力プレイなりフリー・フォー・オールなり，十分に楽しんでいただけるとは思うよ
forGamer.net：
　Siegeエンジン（レベルエディタ）に関してですが，あれでマップを作るならともかく，強力な武器や魔法が作られちゃうと，ゲームバランスそのものが失われてしまうことになりませんか？
Chris：
　うん，まあね。でもそれは"悪いほう"に考える結果であって，結局は，プレイヤーがどこまで自分で楽しむために自制するかですよね。でも一応，どのレベルのマップを設定していて，どのレベルのプレイヤーキャラクターがJoinできるかなどの設定もできるから，気にならない程度のレベル差でプレイできることになるでしょう。まあSiegeエンジンが出まわると，こっちが考えてみなかったような驚くようなゲームを作ってくるユーザーも出てくるでしょうね。そういう，FPSのMODコミュニティみたいなのには，すごく期待しているんだ
forGamer.net：
　なるほど。ところでよくDiabloと比較されますけど，Chris自身はどう考えてるんでしょう？
Chris：
　ゲームプレイの違いには自信あるけど，ジャンルが同じなんで仕方ないのかなぁ。まあ見てなさいって。遊んでみたらきっと分かってもらえるはずだから

　さて，始めてこのゲームを実際に遊んでみるチャンスを与えられたが，テイラー氏のテーマである「プレイヤーの遊びやすさ」がヒシヒシと伝わってくるようだった。隣人のノリック老人が，瀕死の状態でプレイヤーに「ホワイトブリッジという町のギョリンという男を探せ」という遺言を残した後は，すぐにクラッグたちとの戦闘に入る。このシームレスさも，いつ見ても魅力的だ。
　ゲームは，大杉の原生林の中を抜けながらもモンスターたちと戦っていき，魔法や剣，弓，槍などの使い方を，自然と覚えていけるのだ。来月中にも，業界でリリースキャンディデートと呼ばれる，マイクロソフト本社でのテスト段階に向けた"ほぼ製品版に近い"形のものが完成する予定となっており，正式な発売日は未定のままながらも，かなり出来上がってきているのは確かだ。もはや成功が保障されたも同然のDSを手に取ることができるのは近いのである。