[E3 2002#62]デモのリリースは間近!? 「Unreal Tournament 2003」 | - 05/27 00:17 |
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ハイスペックなマシーンなら60fpsを出せるとデモを見せてくれた開発者が話していたように,「Unreal Tournament 2003」(以下,UT2003)では,前作と比較して一画面のポリゴン表示数が100倍といわれる割には,ちょっとプレイをしてみた感覚では非常に軽快に楽しめる印象を持った。水面に映える反射光や木漏れ日の揺れる様子など,光と影の使い方が非常に効果的に行われており,息をつく暇もないアクションで周囲を見渡すことがままならないのがもったいないくらいだ。雰囲気は,先日Upした「こちら」のプレイムービーを見てほしい。 開発元のDigital Extremes社は,UT2003をよりチームベースのゲームプレイに煮詰めてみたいという制作意図があったらしい。そのためか,BOTの思考ルーチンが非常に精巧な作りになっており,4台しかマシンが繋げられていないのにレベルを走り回っているのが8人。それも,動きを見るだけではどれがプレイヤーなのかBOTなのか判断するのも難しいほどだった。BOTには三つのステータスがあり,照準のうまさを決定するAccuracy,移動スピードに関係するAgility,そして敵の使用武器に従って自分の武器を変更したり,どうやって反撃するかを"考える"というTacticが用意される。さらには,攻撃的な性格と保守的な性格を選択するAttitudeや,警備,攻撃,旗取りなどの行動を決定するPositionといったパラメータがあり,プレイヤーは,BOT一体一体にこれらの特性を調節して軍隊を作り上げ,ほかのプレイヤーの軍隊と戦いあって楽しむということができるようになった。 プレイヤー同士が協力し合えるようなチーム対戦型のゲームモードも,本作では2種類追加される予定だ。一つは,ダブル・ダムネイション(Double Domination)といわれるもので,前作でフィーチャーされていたDominationモードを改良したものだ。プレイヤーがしがみ付くノードを味方と敵の基地にある2か所だけに限定し,そこに2秒以上いなければスコアを得られないというものになった。それ以上に楽しそうなのが,ボミング・ラン(Bombing Run)と呼ばれる,キャプチャー・ザ・フラッグを逆向きの発想にしたようなものだ。味方と敵の陣地はマップの対極にあり,その途中にいくつもの爆弾が点在している。プレイヤーたちは,それらを可能な限り拾い集めて,敵の基地へと送り届けるのだ。もちろん,手にした爆弾は途中で出会った敵に投げつけることもできるので,よりスポーツ感覚のある対戦ゲームになりそうだ。 プレイヤーが使用できる武器は12種類あり,初期装備がエンフォーサーではなく,アサルトライフルになっていることに気づいた。開発者によると,アサルトライフルのほうが連射速度が速いため,より激しい撃ち合いを期待したことによる選択であるという。うまく照準さえすれば,結果的にはエンフォーサーよりも多くのダメージを与えることができるので,プレイヤーからネガティブに取られることはないだろうと話している。セカンダリはグレネードランチャーで,ボタンを短い間だけ押せば近くに,長く押し続けることで遠くにグレネードを飛ばすことができた。 もう一つの初期装備用兵器だったインパクトハンマーも,シールドガン(Shield Gun)へと変更されている。これは,セカンダリでプレイヤーの前方へ緑色のエネルギーシールドを張って防御に使うことができる。もちろんこのシールドを使用中には敵を攻撃できないが,これまで攻撃一辺倒だったゲームプレイに新しい戦い方が生まれるのではないだろうか。 このほか,前作のパルスガンにも似たリンクガン(Link Gun)は,2人以上のプレイヤーが同じ的に放射することで,それ以上の威力を発揮するというもので,3人分なら5倍くらいの破壊力が見込めるという。イオン・キャノン(Ion Cannon)は,ゲーム世界外に存在する衛星からイオン砲を直撃させる強力な武器で,これに照射するとキャラクターは完全に焼け焦げてしまう。UT2003の死亡シーンの効果はどれも見事だが,イオンキャノンにあたればキャラクターモデルは骨だけになって崩れて落ちるのだ。もっとも,イオンキャノンは10秒以上に渡って同じ場所に照準を定め続けなければいけないし,屋内では使用できないなどの制限もある。 これまで公開されていなかった新要素としては,Translocator Cameraという小型機器も登場。これをテレポータに投げ込んでその先の状況を確かめたり,敵の基地の偵察に使ったりもできるようだった。最後になるが,近日リリースが予定されているデモは5レベルほどの大きさとなる予定だと,デモ担当の開発者が語ってくれた。(Okutani) |