「The Sims」（邦題は「シムピープル」）の人気はいつまで経っても衰えず，拡張パックやこれまでのシムシリーズの歴代発売本数までを含めると，合計で1600万本ものセールスを打ちたてているというから，Electronic Arts社のソフトの中でもダントツの人気である。「The Sims Online」は，The Simsの面白さをマルチプレイヤー環境で実現するために制作されたもので，何百人何千人というプレイヤーとのインタラクションを楽しむというものになっている。

　モンスターと戦ったりすることはないが，仲間と共同でレストランやリゾートホテルを経営したり，家に家具を買い揃えたりというこれまでにない遊び方をウリにしており，現行のThe Simsファンを中心に，多くのオンラインゲーム未経験者も参入すると見込まれている。ファンベースの大きさからいっても，今年一番ヒットするオンライン専用ゲームとなる可能性もあるだろう。

　今回のイベントではコレといって目新しい要素は見られなかったが，プレイヤーはThe Simsではお馴染みの縞縞模様に身を包んだ泥棒としても活動できるようになるようだ。Electronic Arts社のヨーロッパ支部でThe Simsをプロデュースしているルーク・バセレー（Luc Bathelet）氏は，アメリカとイギリスでは年内にリリースすることを明言しており，開発は順調に進んでいることを示唆していた。日本を含めるアジア地区でのリリース時期は発表されなかったが，フランス語版やドイツ語版も来年早々に予定しているとのことで，早い時期にThe Sims Onlineを楽しめそうだ。（Okutani）

＜写真下段右＞
プレイステーション2用に制作されている「The Sims」の説明を行うルーク・バセレー氏。PC版よりもキャラクターにカメラを寄せた視点が効果的だ