Kimの韓国最新PCゲーム事情#53
兵役をまぬがれるために「StarCraft」をハッキング(2003/1/22)
Text by Kim Dong Wook特派員
韓国のあるアマチュアプログラマーが,韓国では義務である兵役をまぬがれるために"兵役特例"(注)を受けようと,
「StarCraft」のハッキングプログラム「Vision Hack」を作成し,波紋を投じている。
このVision Hackは,"Terran"の「Engineerring bay」を使って敵の建物を押しつぶすことや,建物を重ねて建設できるようになるプログラム。現在このVision Hackはインターネット経由でものすごい勢いで広まっていて,StarCraftを楽しむ韓国ゲーマー達を苛立たせている。
このハッキングプログラムを作成し,自分のサイトにて公開したJjungjin(ハンドルネーム)氏は,「最近,韓国の人気歌手Psi氏が情報処理関係の会社に就職し,兵役特例を受けるという話を聞いた。私は,彼よりももっと優秀なプログラミング能力を持っているつもりだ。この方法が悪いということは分かっているが,私の実力を世に知らしめるには,これしかないと思った」とコメントしている。
さて,自社が流通を担当しているStarCraftをハッキングされてしまった
Hanbit Soft社の関係者は,「彼のプログラミング技術は,確かに大したものだ。ゲームの開発スタッフとして,当社に迎えることも検討している」と語った。
一方,最近会員数が100万人を越えた
「Fortress3 覇王戦」の開発会社
CCRも,最近登場した「無限砲Hack」(ターンの終わりを待つことなく,次々と砲撃できるようになるハッキングプログラム)を作ったプログラマーを捜し出し,自社に引き入れて,ほかのハッキング行為に対処する仕事を任せたいと発表している。
(注)兵役特例とは,情報通信関連の資格証を持つ人が一定期間政府が許可した会社で働くことで,兵役をまぬがれるという制度