「エイジ オブ ミソロジー」日本公式大会レポート | - 04/21 16:19 |
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「マイクロソフト エイジ オブ ミソロジー 日本公式大会」は,インターネットカフェなどのような会場を使わない,オンラインイベントという形式で行われた。実際に会場に足を運ばなくても大会に参加できるということもあり,大会の参加者は70人を超える大規模なイベントとなった。 大会はトーナメント形式が採用され,4月19日に予選が,20日に決勝戦が行われた。 予選では,オンライン大会特有のトラブルであるプレイヤーの不参加や回線トラブルが多発し,優勝候補の筆頭であったforGamer所属のHalenが回線落ちで不戦敗になってしまうなどの波瀾も発生。一部のプレイヤーからは「プレイが見れなくて残念!」との落胆の声が挙がった。当のHalenも「期待してくれた人,ごめんなさい!」と申し訳なさそうな様子。とはいえ,その実力は皆の知るところなので,次の機会には頑張ってよい成績を残してもらいたい。 さて結果だが,トーナメントという一発勝負な形式で行われたためもあってか,その強さを知られる実力者達の多くが,予選を勝ちあがれないという結末に。元々AoMは,運の要素も多分に含まれたゲーム性を有してはいるが,やはり大会の緊張感などの独特の要素が,勝敗に大きく絡んでいたと考えられる。 見事予選を勝ち抜いたのは,rudo,KOTE,t-iza,zyatou,Fird,kitakita,Sasame,Futon(敬称略)の8名の選手。20日の決勝戦は,この8名によるトーナメント戦となった。 決勝トーナメントは,大きなトラブルもなく順調に試合が消化され,前年度のWCG(World Cyber Games)でも活躍したzyatou氏と,イシスという一対一のゲームには不向きといわれる文明を使って勝ち上がってきたSasame氏の両名が,決勝戦に駒を進めた。zyatou氏の決勝進出はまず順当といったところだが,Sasame氏は,「マイクロソフト エイジ オブ エンパイア II 拡張パック:覇者たちの光陰」からの古豪Futon氏を破っての決勝進出だ。 決勝戦は,マップ的な運にも恵まれたzyatou氏の攻勢で終始ゲームが展開。防戦一方となったSasame氏はなんとか踏ん張るも,相手が英雄の時代への進化を終えた時点であえなく投了となった。 決勝戦の終了後に,すぐさま今大会の結果発表が行われた。優勝者であるzyatou氏に惜しみない称賛が贈られたあと,最後に,今大会の運営に当たったAceGamer.netの犬飼氏が挨拶を行い,「今後もよりよい大会運営を行っていきたい」とコメント。多くのプレイヤーが集まり激戦を極めた,日本公式大会の幕は下りた。 大会の結果は,以下の通り。 優勝 :zyatou氏 (文明:ロキ) 準優勝 :Sasame氏 (文明:イシス) 3位 :Fird氏 (文明:トール) 4位 :rudo氏 (文明:トール) 優勝したzyatou氏は,アジア最強のプレイヤーを決める「Age of Mythology Asia Contest- The Age man in Asia」(6月開催予定)への出場権を得られる。日本プレイヤーの代表として,奮戦を期待したい。 また下に,筆者とzyatou氏による決勝戦の感想(検討)を掲載しておく。勝負の分かれ目やちょっとしたコツにも話題がおよんでいるので,もっと強くなりたい! というプレイヤーは,目を通しておくとよいかもしれない。 ちなみに大会の試合のリプレイファイルは,公式サイトの「ここ」からダウンロードできる。(TAITAI) ######################### 4Gamer: 優勝おめでとうございます。 zyatou: ありがとうございます。 4Gamer: さて,さっそく決勝戦の検討に入りたいと思います。 まず最初に,「集める人」が二人しかいない時点でいきなりサイを狩りにいきましたよね。見ていて非常にリスクが大きいと感じたのですけど,あれは作戦の内なのですか? zyatou: いや,あれはミスですね。 4Gamer: え,ミスなんですか? 結果的に内政が充実してましたけど。 (動物狩りは,ほかの食料源よりも採集効率がよい) zyatou: ああ,ミスってわけでもないんですが,微妙なところです。 あそこで「集める人」が死んでいたら痛かったとは思いますが。 4Gamer: なるほど。 zyatou: 陸系のマップで北欧系の文明を使うと,いかに動物を狩るかが内政の一番の要素になってしまいますからね。積極的に狩りをするという方向は決めていました。 4Gamer: 確かに序盤の食料確保は勝敗に大きく影響しますね。 しかし,マップの資源配置はかなり有利でしたね zyatou: そうですね。相手の軍が少なかったように思います。 4Gamer: Sasame氏は,食料が苦しくて序盤が苦しそうでしたからね。 逆にzyatouさんは,かなり早めから「つるはし」と「手斧」の研究をするなど,かなり太めの進化をしてましたね。 zyatou: 相手がイシスなので,速攻はあまり警戒せずに内政重視で進化しました。古典に入ったあたりからスパートかける感じですね。 4Gamer: その後も内政系のテクノロジーをしっかり研究して,中盤には資源量でかなりの優位を築いてましたしね。 それに加えて,Sasame氏は軍隊の勝負どころを誤ってしまったのが痛いですね。得点を見ても劣勢は明らかでしたし,あそこは塔などを利用しつつ耐える一手でしょうか? zyatou: そうですね。内政面で負けてるので既にツライとは思いますが…… どちらにせよ,初戦の一撃でほとんど勝負が決まっていたかもしれません。 4Gamer: ただ初戦のあとで相手を畳みかけるような動きはなかったですね。 そのまま右のキリンがいる地点あたりを抑えにいってもよかったと思いますが。 zyatou: そうですねぇ……。確かに甘いです。 ああいう部分の甘さは,自分の今後の課題だと思ってます。 4Gamer: そういえば,ロキなのに「ヘルシル」が少な目でしたね。 あれは相手の「アックスマン」を読んでの編成ですか? zyatou: いや,気分です(笑) 4Gamer: なるほど。「ヘルシル」は相手が「アックスマン」を出すとつらくなりますから,あまりこだわるのもよくないですね。 zyatou: だと思います。 4Gamer: しかし中盤以降は,Sasame氏側がひたすら厳しいですね。 やはり序盤の劣勢を覆すのは相当難しいと思い知らされます。 zyatou: そうですね。今回は相手がイシスだったのでゆったりと進化しましたが,相手が北欧系などの場合は,進化を急ぎ,またテクノロジーのアップも後回しにして,とにかく素早く軍隊を揃えますね。 4Gamer: なるほど。そういう柔軟さは非常に大切ですね。 では,検討のほうはそろそろ終了でよろしいでしょうか。 今日はありがとうございました。 アジア大会のほうも頑張って下さい。 zyatou: ありがとうございました。 |