[E3 2003#100]完成度の高さを見せた「Ghost Master」 - 05/20 16:54


 「Ghost Master」は,イギリスのSick Puppies社によって開発されているストラテジーゲームで,本国ではEmpire Interactive社が,アメリカではVivendi Universal社によって9月頃に流通される予定だ。日本でも某社から発売されるという話を会場で耳にしたが,まだ公式ではないため,ここでは伏せておくことにしよう。
 画面の雰囲気は,今回のE3で発表されたばかりの「The Sims 2」と非常に似ているが,「Ghost Master」はゲーム中の人間キャラクターに住みやすい環境や人間関係を提供するのではなく,逆に幽霊や妖怪を使って館から追い出してしまうのがプレイヤーの目的という,全く逆のコンセプトで作られている。以前のインタビュー記事のときに詳しく説明しているが,現時点では最終的な数字も発表され,14種類のマップのミッション内容に合わせて,総計で47種類のモンスターの中から3〜11種程度を選んでチームを結成することになった

 E3デモで紹介されていたミッションは,これまでに公開されていなかったもので,10数人の人間が暮らすマンションの中の3人が黒魔術を使おうとしている。プレイヤーは,この黒魔術が良からぬ方向に進展したときのことを考えて,儀式の前に邪魔な他の人間キャラクター達を追い出してしまおうと奮闘するのである。
 プレイヤーは,まずマップを詳しく見て回り,そのミッションがどのような状況になっているのかを見極めなければならない。大抵の場合,大昔に殺されて埋められたままの死霊とか,電気製品に縛られて離れられない自縛霊などが存在しており,それらを解き放った後に,彼らの能力を利用してミッションを遂行していくというような流れになる
 今回,Ghost Masterで新しく公開されたのが,「シムピープル」のバブルに相当するような,個々のキャラクターの思考状況を伝えるグラフィックだ。これは,特定のキャラクターが何にを怖いと感じるかを示すもので,プレイヤーがあの手この手を使いながら接しているうちに判明する。合計で8種類の恐怖症が用意されていて,暗所恐怖症や閉所恐怖症はもちろん,クモや汚れに対する恐怖症が含まれるようだった。
 Ghost Masterは,「ダンジョンキーパー」のようなゲーム性を備えており,ジョークや名作ホラー映画をパロディーにした場面も多く,コアなゲーマーからカジュアルゲーマーまで,幅広い層にアピールできそうだ。(奥谷海人)


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