[E3 2003#102]「Pirates of the Caribbean」で,カリブ海へと漕ぎ出そう | - 05/20 17:06 |
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「Pirates of the Caribbean」のベースとなっているのが,アメリカでは7月9日に公開される予定のディズニー映画だ。「Sea Dogs」の続編なのに,タイトルを変更までしてライセンス化するというのは意見の分かれるところだろうが,それだけコンテンツとして価値があるという判断があったのだろう。実際,「Sea Dogs II」はオープンエンドなゲームとして作られており,シングルプレイヤーモードでのストーリーが希薄だったようだ。それを解消するためにも,ジョニー・デップとオーランド・ブルーム(映画「ロード・オブ・ザ・リング」のレゴラス役で抜擢されたニューフェイス)らが主演している「Pirates of the Caribbean:The Curse of the Black Pearl」へとシフトさせることによって,海賊や幽霊船にまつわる物語を絡ませたのだろう。 「Pirates of the Caribbean」では,プレイヤーは小さな船のキャプテンとしてプレイを開始する。イギリスの植民地となっていた孤島がフランスの海軍に制圧されるのを目撃したプレイヤーは,イギリス総督の元へ走って報告し,そのまま占領された島に戻ってスパイとして潜り込むように要請される。もちろん,プレイヤーはメインストーリーから外れて様々なクエストを島の住人から受けることも可能だ。 なお,映画のオマージュも含まれるのは確かなので,「こちら」にある映画のプレビュームービーもチェックしてみよう。 ゲームの詳細については,プレビュー記事の「こちら」で読んでいただくとして,今回E3会場で行われたデモでは,ゲームのメカニズムなどにも大幅に大きな変更はないようだった。プレイヤーは,一隻の船から始まって,NPCに与えられたクエストをこなしたり,カリブ海を徘徊する海賊を退治したり,はたまた精力的に必要物資の輸出入を手がけることで報酬を得ていく。イギリスの傘下でゲームを開始するようだが,フランス,スペイン,オランダ,ポルトガル,もしくはアウトローの海賊としての道を自由に選択することができるようになっている。そうやって資金を貯わえながらクルーやキャプテンを雇い,やがては大きな船団を率いて悠々と大海原を旅するようになるのだ。 今回紹介されたデモでは,主に航行中のイベントを中心にしたゲームプレイが紹介されていたが,日本で人気のある,コーエーの「大航海時代」に良く似た作りになっていて取っ付きやすいのではないだろうか。 つまり,外海では2Dと変わらないくらい上空に離れた鳥瞰の視点でプレイし,港の近くに着たり,嵐や海賊などと遭遇するたびにローディングが始まって,よりプレイヤーの船に接近した別画面に切り替わるという方式だ。敵船と遭遇すれば,プレイヤーは戦力に応じて大砲を撃ちまくったり,舷側をくっつけて飛び移ることだって可能だ。嵐がくれば,大波に飲まれたり竜巻や雷で被害を受けないように,自分の船をうまく舵取りしていかなければならない。このあたりは,シミュレーション性のあるミニゲームがいくつも合わさったような構成となっていた。 「Pirates of the Caribbean」は,陸上でも三人称視点のカメラ視点でプレイヤーキャラクターを操作することが可能で,港で物資を売買したりパブで人員を集めたりはもちろん,山中や洞窟でのクエストに出かけて敵と戦ったりもする。デモでは,パブにいた老人に人探しを頼まれるようなクエストも紹介されていた。 発売は,映画の公開に先だって6月中旬頃の予定となっている。(奥谷海人) |