これが崩壊後の世界だ! 3D RTS「ソルジャー・オブ・アナーキー」 - 2003/06/25 22:33

 ズーは,2014年の世界を舞台とした3D RTS「ソルジャー・オブ・アナーキー」日本語版を2003年9月に発売する
 「ソルジャー・オブ・アナーキー」は,限定された少数の兵士を指揮して数々の戦場に挑む3D RTSだ。いわゆる「コマンドス」タイプのRTSに近いものがあるが,特筆すべきは背景もユニットもフル3Dで精密に描かれた,スピーディなアクションに耐えうる戦場描写にある。兵士達はもちろん,戦車に装甲車,ヘリ,航空機など数々の兵器が激戦を繰り広げ,またあらゆる建築物などが破壊可能なのだ。

 事件の発端は,2004年に各主要都市で突然発生した致死性のウイルスだ。東京で初めて感染者が確認されたこのウイルスは,瞬く間に世界各地に蔓延,発病後の致死率100%という脅威に世界中がパニックに陥る。ウイルスの発生が悪意ある人間の手による人為的なものであるのは疑いないものの,真犯人が何者なのかは分からぬまま,世界は混乱と破滅へと向かってゆくのだ。
 各国は感染区を完全隔離,ベルリンでは隔離地区から脱走しようとした感染者約100名以上を射殺し,フランス政府はパリへの核攻撃を実施するなど,その狂乱ぶりはエスカレートしていった。人類がかろうじて秩序を保っていた状態でのアメリカ政府からの最後の報告では,世界の感染者は10億人を超え,人類は滅亡を覚悟せねばならなくなる。
 ……とある訓練された軍人数名が,この危機に対応して核シェルターに避難。そこで10年という歳月を耐え忍んだのち,武器を携帯して地上への扉を開けるところからゲームは始まる。すでに無人の星と化している事態も想定されたが,地上では意外な事実が待ち受けていた。

 というプロローグから始まる本作品。最初は熊や鹿しかいない不毛の地が広がるが,その果てには生き残った人々が営みを続けていた。文明が崩壊した新社会の中で,シーカーとよばれる交易民とスリンガーとよばれる武装盗賊が争っている現場を目撃する。

 「ソルジャー・オブ・アナーキー」は,ストーリー性を重視したステージクリア型のRTSだ。ミッション中はユニットの生産やリソース採集の概念がなく,敵を倒して奪うなどして持ち帰った銃火器や兵器がプレイヤーの資産となる。各人のキャパシティには限界があるので,より高価な武器を持ち歩くよう心がける必要がある。

 1ステージをコンプリートするごとに,基地へと帰還する。ここでは各兵士のスキルアップや治療,搭乗兵器の修理や改造,シーカーとの取り引きといった各種メンテナンスが可能だ。持ち帰った武器は次のステージでそのまま使うもよし,シーカー相手の取り引きに使うもよし。とにかくトラックも弾薬も貴重な財産となるので,無駄遣いせずかき集めて持ち帰るよう心がけよう。

 主役となる兵士は最初は地下に潜伏していた4人のみだが,途中で仲間が加わったり戦死するなどして増減していく。これら人的資源も,次のステージへ参加させるか,あるいは怪我が完治しない場合は待機させておくか検討し,全滅しないよう考える必要がある。彼らは狙撃,爆発物取り扱いなどの特殊スキルを持つ場合もあるので,任務によっては欠かせないメンバーも出てくることだろう。

 マルチプレイにも対応し,またミッションエディタも搭載した本作品。エディタはイベントシーンなども細かく作成できるので,オリジナルストーリーによるキャンペーンを生み出すことも可能だ。なかなか遊び応えのあるゲームなので,秋の発売を楽しみに待とう。(Kawamura)

ソルジャー・オブ・アナーキー(日本語版)
■発売日:2003年9月
■価格:8800円
■メーカー:ズー
■動作環境:Windows 98/Me/2000/XP,PentiumIII/600MHz以上(800MHz以上を推奨),メモリ128MB以上(256MB以上を推奨),HDD容量600MB以上,メモリ16MB以上搭載のTNT2クラスビデオカード以上(メモリは32MB以上推奨)

※画面写真は一部英語版です。


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