本日（2003年7月25日），ソフトバンクグループが立ち上げたオンラインゲームポータルサイト「BB Games」がオープンし，またそれに合わせてオンラインゲームイベント「Online Game Fantasista」が開催された。

　またイベントとは別に，多くの報道関係者を集めての記者会見が東京国際フォーラムの一角にて行われた。登場したのは，ソフトバンクグループ会長の孫正義氏と，その実弟である孫泰蔵氏（ビー・ビー・サーブ代表）の二人。基本的には，先日の「ここ」のニュースでお伝えしたのと同じような内容だったので，一部割愛させて頂きたいが，今回はより"深い"部分まで突っ込んだ事業計画について話が進められたので，その部分についてお伝えしようと思う。

　軽くBB Gamesの説明からしておくが，BB Gamesとは，あらゆるオンラインゲームを扱う総合ポータルサイト。韓国80社，日本30社の計110のゲームメーカー（約200タイトル）と提携し，日本におけるオンラインゲームの普及を目指していく。

　その流れの中でBB Games（と，その母体であるビー・ビー・サーブ）が目指すのが，デジタルコンテンツの流通業的立ち位置である。
　つまり，従来は

　ゲームメーカー　→　流通倉庫　→　物流網　→　小売店　→　ユーザー
となっていた"ゲームの販売までの流れ"を
　ゲームメーカー　→　データサーバー　→　ゲームサイト　→　ユーザー

とスリム化し，より効率的にゲームをユーザーに届けていこうという計画。物流における最大の悩みどころでもある在庫リスクなどが軽減されるほか，ユーザーも気軽にゲームを遊んだりできるようになるというわけだ。
　PCゲームをよく遊んでいるユーザーならば今更驚くような話ではないのだが，現状，各メーカーごとで独自にやろうとしているところに，第三者的なBB Gamesが名乗りを上げてきた点が，この話のちょっとしたポイントといえるだろう。
　中小のゲーム会社がゲームサーバーや課金システムなどを用意するのは非常に大変（物流で例えるなら，ゲーム会社がトラックや小売り店も一緒に用意するような状態だ）。なので，それをビー・ビー・サーブがまとめて提供する。代わりに一定のマージンを徴収していくというビジネスモデルなのだ。これは携帯電話などでも見られる方式だが，まさにデータ配信の中間業者的立ち位置といえる。
　BB Games自体は，従来の小売店に変わる"ゲームが置いてある（紹介してある）場所"といった考え方だ。
　この構想が"形になるため"には，それこそ各メーカーとの協力体制をしっかりと築き上げ，信頼関係を結んでいかなければならないなど，いろいろと難しい要因がまだまだあることは否めないが，もし実現すればユーザーとしては一括管理の元であらゆるゲームを楽しんでいける（提供されてくる）わけで，なかなか興味深い話なのは間違いない。

　会見においてソフトバンクグループ会長の孫正義氏も，「今後はコンテンツ事業に注力し，No.1を目指す！」と語り，ソフトバンクの持つインフラなど総合的な資産を組み合わせて，大きな流れを生み出していきたいと話を締めくくった。

　発表が一通り終わった後，イメージキャラクターとしての起用が決定した広末涼子さんが登場し，簡単なインタビューが行われた。
　インタビューの中で広末涼子さんは，「イメージキャラクターに採用されたのは意外でした。もうすでに名前はよく聞いていたし，どんどん進んでるイメージがありましたから，もう誰かがやってると思ってました」と語り，「ご自身もオンラインゲームを遊んだとか聞きましたが？」という司会の質問に対しては，「Yahoo! BBの人にいろいろ教えて貰ったんですけど，まだ10分くらいしか遊んでないです（笑）」と正直に？解答。しかしながら続けて「対人間というところが，不思議で楽しい。インターネットが進化するように，私も進化しながら応援できたらと思います」と，今後の活動に対しての意欲を見せつつインタビューを終了させた。
　また広末涼子さんはその後，Online Game Fantasistaのイベント会場にも出演。簡単なトークショーやプレゼントゲームを行ったあと，BB Gamesのサービス開始の宣言式を担当した。マイクに向かって「BB Gamesオープンします！」と宣言し，拍手に包まれながら会場を去っていった。

　ちなみに広末涼子さんの採用理由は，「幅広い層に人気があり，いろいろなことに挑戦しているところ」だとのこと。いままではヘビーユーザーの趣向品でしかなかったオンラインゲームの普及に，彼女が一役かってくれることを期待したいところだ。

　なおイベントの詳細については，各ゲーム/メーカーごとに行っていくので，BB Gamesの提供するオンラインゲームに興味がある人はそちらを参照してほしい。（TAITAI）